「ギャラリー酔いどれ」所載の「長周新聞」記事の一節である。記事全体がいいのだが、長いので、私が特に大事だと思った部分だけ抜粋。
まさに、「争点鋭い所で与党落選」なのである。野党が敗北した所は、争点を明確にできなかったか、その手法が下手だったのだと思われる。
原発所在地なら、原発反対を訴えれば当選できる、というわけでもない。むしろその反対だろう。原発利権で生活している人間がたくさんいるところで、「飯のタネ」を撤去しろ、と叫んで賛成されるわけがないww 福島は「壊れた原発(ゴミ)」だから撤去派が勝ったのだ。
毎度言うが、一般大衆は「義」では動かない。「利」で動くのである。TPPは、その成立によって生活基盤が揺るがされる東北北海道だからこそ争点になりえたのである。その意識が低い関西から中国四国では争点にもならない。
いかにして、自公政権が自分たちの生活にダメージを与えているかを明白に突き付けないと、大衆は何も感じないのである。
「戦争反対」も「改憲反対」も同様だ。どうせ戦争に行くのは自分ではないし、戦争で自分たちは儲かるかもしれないし、戦争って面白いじゃないか、と思っている連中の「良心」に期待してもムダだ、ということだ。大衆の多くは、そういうDQNとエゴイストで構成されている、という事実を直視しない選挙対策は無意味である。
なお、選挙期間中だけ選挙カーの上から立派なことを叫んでも、誰も聞いてはいない。あれはただの騒音である。
普段からの政治活動とアピールが一番大事なのだ。そのために自前のマスコミを持つことが絶対に野党には必要なのである。
東スポ(記事タイトルが滅茶苦茶で、かえってそれが面白いという「評価」のある三流スポーツ紙)を読むような人間が、「これおもしれえ」と思うくらいの紙面に「赤旗」がなることは難しいから、私なら、東スポ(デイリーでもスポニチでもいいが)そのものを買収してそれを「知的層が読んでも面白く説得力のあるスポーツと政治の新聞」にする。
インターネットと違って、新聞は、興味を持った人間がすぐにアクセスできる(買える)というメリットがある。テレビは完全に政府に支配されているから、新聞だけが野党にも「入手可能なメディア」だろう。
(以下引用)
☆基地、原発、TPP 争点鋭い所で与党落選
選挙区では、米軍基地、原発、TPPなど具体的に鋭い争点を抱えた地域で
あいついで与党候補が落選した。
とくに、米軍基地問題を最大の焦点として現職閣僚と無所属新人の一騎打ち
となった沖縄選挙区では、沖縄・北方担当大臣、内閣府特命担当大臣で
自民党沖縄県連会長の島尻安伊子に対して、
元宜野湾市長の伊波洋一(無所属)が10万6400票差を付けて圧勝。
2010年選挙で唱えた普天間基地の「県外移設」の公約を撤回し、
辺野古新基地建設を推進してきた島尻は、
当時の25万8946票から1万2000票以上減らして落選した。
これによって沖縄県選出の衆・参6議席すべてから自民党議員が姿を消すこととなった。
一方、普天間基地の閉鎖・撤去と辺野古新基地建設反対を訴えた伊波は、
前回当選の糸数慶子(社大党)の得票に約6万2000票上乗せした35万6355票を集めた。
米軍属による残虐な女性暴行殺害事件が起こるなかで、戦後71年にわたって
米軍支配のもとに置かれてきた沖縄を
新たな核攻撃基地としてアメリカに売り飛ばす安倍政府への
県民の怒りを突きつけるとともに、あらゆる権力・金力を動員した
分裂策動のなかでも揺らぐことのない基地撤去、「安保」破棄の強烈な意志を示した。
東北地方でも、安倍政府の震災復興政策、原発政策、一次産業潰しのTPP参入
などへの怒りを反映して6県中5県で自民候補が落選した。
「TPP断固反対」を掲げながら公然と参入へと舵を切った自民党に対して、
東北五県の農政連は推薦を取り下げるなど、
従来の支持基盤が足下から急速に崩壊しはじめたことを浮き彫りにした。
原発事故の影響でいまだ9万人もの県民が避難生活を強いられている福島県(1人区)では、
自民現職の岩城光英法務相が、民進候補に3万票差を付けられて落選。
沖縄に続いて現職閣僚の落選となった。
選挙過程で安倍首相みずから現地入りし、野党共斗批判に終始しながら、
「原発は終わった。争点はアベノミクスの貫徹だ!」などと演説してまわり、
東北地方で唯一農政連の推薦をとり付けるなど組織的な締め付けをおこなった。
対する野党の現職候補も、原発廃炉やTPP反対など明確な対立点を打ち出さず、
有権者を混乱させたが、福島県を原発廃棄物の処分場にし、
事故の収束や郷土復興にも責任を持たぬまま再稼働へ舵を切る
与党の棄民政策への怒りは強く、与党候補が叩き落とされた。
宮城県でも、安倍首相、岸田外相、稲田政調会長、石破地方創生担当相など
政府閣僚が直接乗り込み大大的な応援を展開したが、
自民党現職の熊谷大(党青年局次長)は、野党統一候補の桜井充(民進現職)に
約4万票差を付けられ完敗。
震災から5年経つなかで26兆円もの復興費を投じながら生活や産業基盤の復旧は放置し、
東京のゼネコンが食い物にしていく構図が暴露されており、
「東北復興」「地方創生」の言葉だけを弄び、地方をことごとく食い潰していく
ことへの被災地の底深い怒りを突きつけるものとなった。
岩手県でも、自民党県支部長の新人(公明推薦)が落選し、
野党統一候補の新人(元県議)が当選した。
山形県では自民党の新人(JA県本部副本部長)が県内約7割の25市町村首長の「支援」
をとり付けながらも落選。
明確に「TPP反対」「改憲阻止」を掲げた野党統一候補の女性候補(元農水省職員)が
約12万票もの大差を付けて当選した。
六ヶ所村中間貯蔵施設を抱える青森県でも、原発政策やTPPをめぐる自民党の裏切りへの
批判が渦巻き、自民現職の元総務副大臣が落選した。
今回から3人区となった北海道では、民進2議席に対して自民は1議席にとどまり、
これまで農協組織を「集票マシーン」としながら 公然とTPPを推進する自民党
への強い逆風と急速な支持者離れを示す結果となった。
自民支持に転向した鈴木宗男率いる大地も正体が暴露され、
全力支援した自民党候補は落選した。
北海道、東北地方では全9議席中自民党は2議席しか取れなかった。
また、柏崎刈羽原発を抱える新潟県では、しのぎを削る接戦の末、
自民党現職を抑えて「反原発」を掲げる野党統一候補の森裕子(生活新人)が
2000票あまりの差で当選した。
原発問題をめぐっては、同日おこなわれた鹿児島県知事選でも
「川内原発の停止」を公約とする新人の三反園氏(元テレビ朝日コメンテーター)が、
自民、公明両党の支援を得て組織戦を展開した伊藤祐一郎現知事を破り、
県民の生命を犠牲にして再稼働に踏み切る政府与党への強烈な県民世論の怒りを突きつけた。
その他、接戦となった1人区では、長野県で自民現職の若林健太(参院農林水産委員長)を
民進新人の杉尾秀哉(元TBSキャスター)が下し、
山梨県でも、元民主党副幹事長が票割り候補として配置されるなど攪乱工作のなかで、
民進新人の女性候補(社会福祉法人理事長)が自民新人(元県議会議長)に
約2万票差を付けて勝利した。
岡田・民進党代表の地元三重では僅差ながら「改憲阻止」「TPP反対」を訴えた
民進党の現職候補が自民新人を破り、
大分県でも自民リードの下馬評を覆して民進現職が当選した。
接戦となった選挙区の投票率は、長野で62・86%、山梨58・83%、新潟59・77%など、
いずれも60%前後に迫っており、
与党敗北の可能性がある選挙では投票率が上がった。
投票率上昇が与党にとって致命傷となることを物語った。
「与党優勢」の内実は低投票率頼みの低レベル当選であり、
全国的に渦巻く切実な国民要求を汲み上げて誠実に実行する勢力があらわれるなら、
局面は劇的に覆るという要素を感じさせる動きとなった。
まさに、「争点鋭い所で与党落選」なのである。野党が敗北した所は、争点を明確にできなかったか、その手法が下手だったのだと思われる。
原発所在地なら、原発反対を訴えれば当選できる、というわけでもない。むしろその反対だろう。原発利権で生活している人間がたくさんいるところで、「飯のタネ」を撤去しろ、と叫んで賛成されるわけがないww 福島は「壊れた原発(ゴミ)」だから撤去派が勝ったのだ。
毎度言うが、一般大衆は「義」では動かない。「利」で動くのである。TPPは、その成立によって生活基盤が揺るがされる東北北海道だからこそ争点になりえたのである。その意識が低い関西から中国四国では争点にもならない。
いかにして、自公政権が自分たちの生活にダメージを与えているかを明白に突き付けないと、大衆は何も感じないのである。
「戦争反対」も「改憲反対」も同様だ。どうせ戦争に行くのは自分ではないし、戦争で自分たちは儲かるかもしれないし、戦争って面白いじゃないか、と思っている連中の「良心」に期待してもムダだ、ということだ。大衆の多くは、そういうDQNとエゴイストで構成されている、という事実を直視しない選挙対策は無意味である。
なお、選挙期間中だけ選挙カーの上から立派なことを叫んでも、誰も聞いてはいない。あれはただの騒音である。
普段からの政治活動とアピールが一番大事なのだ。そのために自前のマスコミを持つことが絶対に野党には必要なのである。
東スポ(記事タイトルが滅茶苦茶で、かえってそれが面白いという「評価」のある三流スポーツ紙)を読むような人間が、「これおもしれえ」と思うくらいの紙面に「赤旗」がなることは難しいから、私なら、東スポ(デイリーでもスポニチでもいいが)そのものを買収してそれを「知的層が読んでも面白く説得力のあるスポーツと政治の新聞」にする。
インターネットと違って、新聞は、興味を持った人間がすぐにアクセスできる(買える)というメリットがある。テレビは完全に政府に支配されているから、新聞だけが野党にも「入手可能なメディア」だろう。
(以下引用)
☆基地、原発、TPP 争点鋭い所で与党落選
選挙区では、米軍基地、原発、TPPなど具体的に鋭い争点を抱えた地域で
あいついで与党候補が落選した。
とくに、米軍基地問題を最大の焦点として現職閣僚と無所属新人の一騎打ち
となった沖縄選挙区では、沖縄・北方担当大臣、内閣府特命担当大臣で
自民党沖縄県連会長の島尻安伊子に対して、
元宜野湾市長の伊波洋一(無所属)が10万6400票差を付けて圧勝。
2010年選挙で唱えた普天間基地の「県外移設」の公約を撤回し、
辺野古新基地建設を推進してきた島尻は、
当時の25万8946票から1万2000票以上減らして落選した。
これによって沖縄県選出の衆・参6議席すべてから自民党議員が姿を消すこととなった。
一方、普天間基地の閉鎖・撤去と辺野古新基地建設反対を訴えた伊波は、
前回当選の糸数慶子(社大党)の得票に約6万2000票上乗せした35万6355票を集めた。
米軍属による残虐な女性暴行殺害事件が起こるなかで、戦後71年にわたって
米軍支配のもとに置かれてきた沖縄を
新たな核攻撃基地としてアメリカに売り飛ばす安倍政府への
県民の怒りを突きつけるとともに、あらゆる権力・金力を動員した
分裂策動のなかでも揺らぐことのない基地撤去、「安保」破棄の強烈な意志を示した。
東北地方でも、安倍政府の震災復興政策、原発政策、一次産業潰しのTPP参入
などへの怒りを反映して6県中5県で自民候補が落選した。
「TPP断固反対」を掲げながら公然と参入へと舵を切った自民党に対して、
東北五県の農政連は推薦を取り下げるなど、
従来の支持基盤が足下から急速に崩壊しはじめたことを浮き彫りにした。
原発事故の影響でいまだ9万人もの県民が避難生活を強いられている福島県(1人区)では、
自民現職の岩城光英法務相が、民進候補に3万票差を付けられて落選。
沖縄に続いて現職閣僚の落選となった。
選挙過程で安倍首相みずから現地入りし、野党共斗批判に終始しながら、
「原発は終わった。争点はアベノミクスの貫徹だ!」などと演説してまわり、
東北地方で唯一農政連の推薦をとり付けるなど組織的な締め付けをおこなった。
対する野党の現職候補も、原発廃炉やTPP反対など明確な対立点を打ち出さず、
有権者を混乱させたが、福島県を原発廃棄物の処分場にし、
事故の収束や郷土復興にも責任を持たぬまま再稼働へ舵を切る
与党の棄民政策への怒りは強く、与党候補が叩き落とされた。
宮城県でも、安倍首相、岸田外相、稲田政調会長、石破地方創生担当相など
政府閣僚が直接乗り込み大大的な応援を展開したが、
自民党現職の熊谷大(党青年局次長)は、野党統一候補の桜井充(民進現職)に
約4万票差を付けられ完敗。
震災から5年経つなかで26兆円もの復興費を投じながら生活や産業基盤の復旧は放置し、
東京のゼネコンが食い物にしていく構図が暴露されており、
「東北復興」「地方創生」の言葉だけを弄び、地方をことごとく食い潰していく
ことへの被災地の底深い怒りを突きつけるものとなった。
岩手県でも、自民党県支部長の新人(公明推薦)が落選し、
野党統一候補の新人(元県議)が当選した。
山形県では自民党の新人(JA県本部副本部長)が県内約7割の25市町村首長の「支援」
をとり付けながらも落選。
明確に「TPP反対」「改憲阻止」を掲げた野党統一候補の女性候補(元農水省職員)が
約12万票もの大差を付けて当選した。
六ヶ所村中間貯蔵施設を抱える青森県でも、原発政策やTPPをめぐる自民党の裏切りへの
批判が渦巻き、自民現職の元総務副大臣が落選した。
今回から3人区となった北海道では、民進2議席に対して自民は1議席にとどまり、
これまで農協組織を「集票マシーン」としながら 公然とTPPを推進する自民党
への強い逆風と急速な支持者離れを示す結果となった。
自民支持に転向した鈴木宗男率いる大地も正体が暴露され、
全力支援した自民党候補は落選した。
北海道、東北地方では全9議席中自民党は2議席しか取れなかった。
また、柏崎刈羽原発を抱える新潟県では、しのぎを削る接戦の末、
自民党現職を抑えて「反原発」を掲げる野党統一候補の森裕子(生活新人)が
2000票あまりの差で当選した。
原発問題をめぐっては、同日おこなわれた鹿児島県知事選でも
「川内原発の停止」を公約とする新人の三反園氏(元テレビ朝日コメンテーター)が、
自民、公明両党の支援を得て組織戦を展開した伊藤祐一郎現知事を破り、
県民の生命を犠牲にして再稼働に踏み切る政府与党への強烈な県民世論の怒りを突きつけた。
その他、接戦となった1人区では、長野県で自民現職の若林健太(参院農林水産委員長)を
民進新人の杉尾秀哉(元TBSキャスター)が下し、
山梨県でも、元民主党副幹事長が票割り候補として配置されるなど攪乱工作のなかで、
民進新人の女性候補(社会福祉法人理事長)が自民新人(元県議会議長)に
約2万票差を付けて勝利した。
岡田・民進党代表の地元三重では僅差ながら「改憲阻止」「TPP反対」を訴えた
民進党の現職候補が自民新人を破り、
大分県でも自民リードの下馬評を覆して民進現職が当選した。
接戦となった選挙区の投票率は、長野で62・86%、山梨58・83%、新潟59・77%など、
いずれも60%前後に迫っており、
与党敗北の可能性がある選挙では投票率が上がった。
投票率上昇が与党にとって致命傷となることを物語った。
「与党優勢」の内実は低投票率頼みの低レベル当選であり、
全国的に渦巻く切実な国民要求を汲み上げて誠実に実行する勢力があらわれるなら、
局面は劇的に覆るという要素を感じさせる動きとなった。
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