ウイルスとワクチンをめぐる立場の整理
“コロナ騒動” というより、もはや “ワクチン騒動” と呼ぶべき状況になっている今日この頃である。「ワクチンを打ったかどうか」 というのは、 2021 年9月現在、最も重要な問題であろう。しかし、世間ではこの話題はほとんどタブー扱いで、人々はあたかも 「ワクチン接種キャンペーン」など存在しないかのように日々過ごしている。家内に訊いてみると、友人と久しぶりに会っても、ワクチンのことはお互いに話題にすることなく、「じゃ、またね」となってしまうそうだ。(笑)
しかし、人々はみなそれぞれ自分なりに、「ワクチン」について当然考えているのだ。しかし、それについての情報源が、「テレビと新聞だけ」、というひとと、「ネット情報を中心に」 しているひととでは、「ワクチン」についての考え方がまったく違ってくる。
「テレビと新聞」 と 「ネット情報」 の決定的な違いは、ごく控えめに言って(笑)、以下の通りである。
■ 「テレビと新聞」: ある程度のことまでは報じているが、深く掘り下げた情報は決して得られない。
■ 「ネット情報」: 気になる問題でも、その気になればいくらでも情報は出てくる。もちろん、ネット情報がすべて正しいわけではない。どの情報を選ぶかは当人の自己責任である。しかし、自己責任で掘り下げて得られた情報には価値がある。
以下の図表は、ウイルスとワクチンをめぐる立場を整理し、自分がどの位置にいるのかを確認するためのものである。以下のグレーの領域の、7つの部屋のどれに自分がいるのかを確認して頂きたい。
それぞれの部屋に記号を振ったものが、以下のものである。あなたは、A から H までのどれかに属しているはずである。
“F” の「不成立」とは、論理的に成立せず、“立場” として存在し得ないということである。「全ウイルス虚像説(病原体虚像説)」、つまり、ウイルスと呼ばれるものはすべて虚像であるという考え方は、「全ワクチン原則的有効説」、つまり、どんなワクチンもある程度の有効性はあるという考え方とは両立し得ない。いわゆる感染症と呼ばれるものの原因がウイルスや細菌でないとしたら、どんなワクチンも意味がないということだ。
以下の図表は、「ワクチン有効説」、「ワクチン有害説」 と 「ウイルス実在説」、「ウイルス虚像説」 との組み合わせを見たものである。A から H の各部屋を丹念にご確認頂きたい。
緑の文字部分の「ウイルス実在説」と「ワクチン有効説」は、いわば「ワクチン接種キャンペーン」の基本的根拠となる部分である。緑のその2つの重なったところの “A” の部屋、「政府公式見解・主流マスコミ・体制派専門家・一般大衆」こそは、ワクチン賛成のひとたちの部屋である。
次の図表は色分けしたバージョンである。
緑色の帯が水平と垂直に走っている。その交差したところが “A” であり、二重になっているので、色が濃くなっている。
赤っぽい色の領域も、「ウイルス虚像説」では左から右へと、「ワクチン有害説」では上から下へというふうに “流して” 見ていただきたい。赤の帯は2列になっていて、色の濃さが違う。
特に興味深いのが、赤の「ワクチン有害説」と緑の「ウイルス実在説」とが交差する “B” の部屋かもしれない。この部屋は「ワクチンは有害であるという考え」であるので、いわゆる 「反ワクチン派」ということになる。
しかし、この部屋のひとびとは、「ウイルスは実在する」と考えているのである。つまり、ワクチンも恐いが、ウイルスも恐い、という、「前門の虎、後門の狼」の、板挟みの、ストレスの多そうな立場である。(笑)
いちおう反ワクチン派でありながらも、いわゆる「常識派」的な側面があり、ふだんの生活でも3密を避け、通例マスクもしている。万一状況によって PCR検査 を求められれば、応ずるかもしれない柔軟さも備えている。(笑)イベルメクチンやヒドロキシクロロキンといったコロナウイルスの特効薬にも大きな期待を寄せている場合がある。
「ワクチンで死んでいる人、けっこういるみたいじゃないか。わたしはしばらく接種は様子見だな」というひともここに入る。ということで、“非常にゆるやかな反ワクチン派” であるので、この部屋は赤一色ではなく赤と緑の両方の色が混在している。
なお、「ワクチン有害説」の中でも濃淡があり、「コロナワクチン有害説」と「全ワクチン有害説」とに分かれている。「コロナワクチン有害説」ということは、ワクチンといったらコロナワクチンのことだけしか考えていないひとたちのグループである。いっぽう、「全ワクチン有害説」は「反ワクチン原理主義」であり、コロナワクチン以前から、子宮頸がんワクチン等の危険性を訴えていたようなワクチンの危険性についての先覚者などが中心となったグループなので、より濃い赤となっている。このグループのひとたちは、コロナワクチンだから危ないというのではなく、そもそもあらゆるワクチンが有害で危険だという考えなのである。たしかに一理はあるのだが、現下のコロナワクチンの特殊性、たとえば、その毒性の特殊性、そのキャンペーンの史上最大規模といった特殊性はいくら強調してもし過ぎることはないであろう。
さて、すでに見た “B” と同様、色が2色になっているのが、“C” である。この部屋のグループはごく常識的な「全ワクチン原則的有効説」なのだが、コロナワクチンに関しては実体が無いと考える「コロナウイルス虚像説」なのだ。つまり、ワクチンというものは一般論としては「良いもの」と考えているのだが、新型コロナウィルスの実在性は疑わしいので、そのワクチンは意味がないだろうという考えなのである。この考えの人は決して多くはないだろうが、少なからず存在するはずだ。
“D” と “E” の差はわずかである。どちらのグループも「コロナウイルスは虚像である(実在しない)」と考える点では同一である。しかし、グループ “D” は、コロナワクチン以外のワクチンのことはほとんど眼中にない。たしかに現在の状況では何と言ってもコロナワクチンこそが緊急性のある問題なので、他のワクチンのことまで目配りする必要性は低いかもしれない。いっぽう、グループ “E” のひとたちは、考え方として、より広い視野と歴史的な視点から、コロナワクチンはあらゆるワクチンのうちの1つという位置づけでとらえているわけだが、現下のコロナワクチンキャンペーンは史上最大の規模であり、必ずや最大の影響を及ぼすものとなるであろう。
最後に、“G” と “H” を比べてみよう。この2つのグループの違いは、先ほどの “D” と “E” と同じで、コロナワクチンの有害性だけを考えているのか、コロナワクチンを含むワクチンすべての有害性も視野に入れているかの違いである。違いと言っても、どちらもコロナワクチンが有害であるという認識では一致している。そして、両者に共通しているのは「全ウイルス虚像説(新型コロナウイルスに限らず、ウイルスというものはそもそも存在しない)」という立場である。この説は、いわゆる常識に属する「ウイルス実在説」を頭から否定するものである。図表内では(病原体虚像説)としたが、やや不正確のそしりは免れないかもしれない。微生物が病気の原因であるというパスツール神話を全面的に否定する立場と言える。
同じ図表のさまざまなバージョンを見てきたが、まだまだ “変奏曲” は続く。(笑)
常識論 v.s. 常識懐疑論、反常識論、陰謀論
さて、ウイルスについても、ワクチンについても、「常識論」というものが、世間では大手を振ってまかり通っている。テレビ・新聞では、「ワクチン接種は当然」という前提での、もっぱら技術論、効率化論、段取り論の重箱の隅が論点になるばかりである。(笑)
それに対して、「ワクチン接種は当然」という、その「常識論」は、
■ 間違っていないか?
■ 根本からおかしいのではないか?
■ 肝心なことが隠蔽されているのではないか?
という立場からの、「常識懐疑論」が昨今ネット上では激しく噴出し、百家争鳴の観がある。こうした「常識懐疑論」は、当然現在の常識を否定しているので、「反常識論」ということになるのだが、これに対して、しばしば「陰謀論」というレッテル貼りもされる。(笑) このレッテルを貼りさえすれば、科学的、論理的に完全に否定できた気になるようだ。
「常識論者」にとって、「陰謀論」とは、「自分に理解できないからきっと間違っているはずだ」というものである。(笑)
さて、A ~ H まで、部屋は8つあるのだが、これは論理的部屋割りなので、実際の各部屋に所属する人口の大きさには比例していない。
この図表に基づいた統計的データがあるわけではないし、ザウルスがアンケートを取ったわけでもないが、A が最大で、H が最小であることは確実であると断言できる。以下の図表の水色の枠で囲んだ部分だけを拡大し、想像と推定による比率にしたがって部屋割りをしてみよう。
繰り返すが、以下の図表は、何らかの客観的なデータや数値に基づいたものではなく、単なるザウルスの想像と推定によるものである。そのつもりでご覧いただきたい。現時点で推定される “勢力図” であり、“立場的勢力分布図” とご理解いただきたい。
これが現実である、とザウルスは考えている。(笑)
ご覧のように、ザウルスの推定によらずとも、ワクチン賛成派のAグループ が圧倒的な勢力を誇っていることは明白であろう。(笑)
そして、次の右端の Bグループ は 、A グループに比べれば、不釣り合いなほどにか細い勢力だが、反ワクチン派の中での最大勢力であるはずだ。“最大の反対勢力” ではあるが、非常に脆弱なグループであり、権力の圧力が強まってくると、真っ先に崩れるのがこのグループとなるであろう。
このBグループの人たちは主流マスコミをしばしば批判するが、彼らの1日のテレビ視聴時間は平均2時間を超えていると想像される。もちろんザウルスの勝手な想像である。(笑)
テレビはまさに “対敵宣伝放送” である。毎日、“敵からのプロパガンダ” に耳を傾ける者は簡単に寝返り、敵側に投降するであろう。
21世紀の戦争はすでにこんな風に始まっているのだ。情報戦、心理戦、そして超限戦の修羅場にはミサイルは飛んで来ない。
テレビの画面、スマホの画面がそのまま戦場なのだ。
Cグループ は、ワクチン一般については原則的に賛成派なのだが、新型コロナウイルスについてはその実在性について否定しているか、強い疑念を抱いているので、接種を見送っているひとたちである。不本意ながらワクチン接種に踏み切れないのである。
この圧倒的に緑色の全体図からすると、グループ D 、E、G、H の違いや、赤の濃淡の差はほとんど意味をなさない。これらのどのグループ同士も「反ワクチン派」として共闘できるであろう。
<転載終了>
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