日本のユダ米支配下マスコミには珍しく客観性のある感じの記事である。つまり、今の状況ではユダ米マスコミはトランプ政権と対立、あるいは距離を置いているから、このような記事も書けるのだろう。そういう意味ではトランプ政権というのは世界にとっては必ずしも功罪の「罪」の面ばかりの存在ではない、と私は見ている。つまり、ユダ金の思い通りに動く面と、意想外の行動をする面があるのではないか。
トランプ政権によるエルサレムの「イスラエル首都」認定というのも、ユダ金にとっては余計なことをしてくれた、という思いがあるような気がする。つまり、それによってイスラエルの周辺諸国を硬化させてしまったからである。これまでは、パレスチナが非人道的な攻撃を受けていても、「どうせ俺たちのことじゃないもんね」と鼻糞をほじっていた中東諸国も、イスラム教の聖地が、ユダヤ教国家の首都にされては頭に来るのも当然だろう。
竜というのは本来おとなしい生き物で、それに乗ることもできるが、顎の下にある逆さ鱗を触られると激怒するという、その「逆鱗」に触れたのが「エルサレムはイスラエルの首都」宣言だったわけだ。
(以下引用)
中東で存在感 原発建設、基地利用 親米国に接近
【カイロ篠田航一】ロシアが中東で影響力を拡大している。エジプトとの間では軍事協力や原発建設で次々に合意し、サウジアラビアやトルコなど伝統的な米国の同盟国にも接近する。トランプ米政権がエルサレムをイスラエルの「首都」と認定し、イスラム諸国の反発を招いているのとは対照的だ。
ロシアとエジプトは両国の軍用機が空軍基地を相互利用できるよう調整中だ。エジプトは1973年の第4次中東戦争後、イスラエルとの和平を進めてイスラエルの後ろ盾である米国に接近し、駐留していたソ連(当時)の部隊を追放した。基地の相互利用が実現すれば、ロシアにとり「73年以来最も強固なエジプトでの軍事的存在感」(米紙ニューヨーク・タイムズ)を示せることになる。ショイグ露国防相は「前向きな動き」と歓迎する。
ロシアは昨年12月、210億ドル(約2兆3290億円)規模となるエジプト初の原発建設協力でも合意した。
トランプ政権が親密さを誇るサウジもロシアと近づいている。サルマン国王は昨年10月、旧ソ連時代を含めサウジ国王として初めてロシアを公式訪問し、エネルギー協力やロシア製兵器購入などを協議した。イランと激しく対立するサウジにとっては、イランの後ろ盾であるロシアに接近し、勢力均衡を図りたい思惑がある。
さらにロシアは、米国主導の北大西洋条約機構(NATO)に加盟するトルコとも関係強化を進めている。2015年11月のトルコ軍によるロシア軍機撃墜事件後、両国関係は一時悪化したが、最近は内戦が続くシリアの和平協議で協力。トルコは昨年、ロシア製地対空ミサイルの購入も決定した。トルコ政府は近年、シリアでクルド人を支援する米国と対立しており、ロシアはその間隙(かんげき)をついた形だ。シリアでは軍の一部撤退を宣言したが、アサド政権に対する軍事支援は継続し、空軍や海軍の拠点も押さえている。
エジプトのシンクタンク「アハラム政治戦略研究所」のモハメド・ゴマ研究員は「プーチン露大統領は中東全体のバランスを考え、現実的に対処している」と話し、今後も中東各国への浸透を図ると分析している。
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