山形大学は8日、国立大学の運営費交付金に関する集計結果を公表した。国立大全86校について学生1人あたりの交付金がいくらになるか集計したもので、大学によって最高612万円から最低51万1000円まで12倍の開きがあった。小山清人学長は「国立大は横並びとの批判を聞くが、開きは大きい。適切な交付のあり方の議論につなげたい」と話した。
2016年度の各大学のデータを集計し比較した。大学名は出していない。一般に理系学部のある大学は交付金が多くなる傾向にあるが、同じ教育系や工学系大学でも約3倍の開きがあった。医科系では最も多い大学が479万円、最も少なくても441万円と高額だった。
一部の私立大を調べたところ、私学助成金の大半を占める経常費等補助金が1人あたり152万円と国立大を上回る事例もあった。
国立大の授業料は年間約53万円で、授業料より交付金が少ない大学がある一方、11.4倍を受け取るところも。小山学長は「日本では研究費と教育費が一緒に交付されるが、教育費については学生1人あたりの額を決めてほしい」と話している。
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