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徽宗皇帝のブログ

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日本でのコロナ致死率の低さはやはりBCG効果か
素人でもかなり理解できるように書かれた良記事で、新型コロナウィルスに対するBCGの効果についてまったく誇張なく、現段階で言える事柄を可不足無く書いてあると思う。
まあ、コロナへのBCG効果について初期段階でこの仮説を真面目に受け止めたひとりである東北大学の大隅典子教授による記事だし、私自身既に彼女のツィートをブログで引用している。ただし、この仮説を日本で最初に紹介したのはJSATOという人の英語記事だったと記憶している。
なお、日本でのBCG接種率は98%らしいので、慌ててBCG接種をする必要性はまったく無さそうであるし、BCGがCOVID19を完全に防ぐわけでもないのはもちろんだ。まあ、重篤化する率がBCGをしていない国に比べて遥かに低い可能性が高いということのようである。重篤化した時のCOVID19の手に負えなさは、特効薬が出るまではどうしようもないのだから、日本人は幸いにして「コロナワクチン」接種済みと考えて、段々と普通の社会生活に戻るべきだと私は考えている。言い換えれば、安倍政権のクソみたいな対応にも関わらず、日本人の多くは「天佑神助」(と言うより、政権とはまったく無関係の、伝統的な地道で誠実な保健福祉政策)で守られたと思えばいいのではないか。

(以下引用)コピーすると文字が拡大されすぎて読めなくなるので、元記事参照。「ダイヤモンドオンライン」記事である。




BCGワクチンを接種していない国では、新型コロナウイルスによる死亡率が高いという傾向が見えてきた(写真はイメージです) Photo:PIXTA © ダイヤモンド・オンライン 提供 BCGワクチンを接種していない国では、新型コロナウイルスによる死亡率が高いという傾向が見えてきた(写真はイメージです) Photo:PIXTA

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。国によって死亡率に差があることから、BCGワクチンの接種が「有効」ではないかという仮説が広まり、一部の国で臨床研究が始まった。BCGはコロナとどう関係するのか。東北大副学長東北大学副学長で、東北大学大学院医学系研究科の大隅典子教授に、緊急寄稿してもらった。



100万人当たりの死者が多いスペイン、イタリア


新型コロナの死亡率に国別で差がある理由はなぜか


 4月7日に緊急事態宣言が発せられた。日本はあと1カ月で新型コロナウイルスに打ち勝つことができるのだろうか? こんな時期だからこそ落ち着いて考えてみたい。


 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界の感染者数は178万人を越え、死者数は10万人を超えた。現在、感染者数がもっとも多いのは米国で53万0006人、次いでスペインが16万6019人、イタリアが15万2271人と続く(4月12日時点、米ジョンズ・ホプキンズ大学の集計<https://coronavirus.jhu.edu/>による)。

 一方、重症化して死に至る人の数でみると、米国が2万人を超え第1位に。次いでイタリアで1万9468人、スペインが1万6972人、フランスが1万3832人となっている。


 感染者数は新型コロナウイルス陽性者なので、検査数によって大きく異なる可能性がある。また、死亡者数も国の人口と比較する必要がある。そこで問題となるのが死亡率だ。


 Our World in Data(https://ourworldindata.org/grapher/total-covid-deaths-per-million)というサイトのCOVID-19情報(図1参照、4月11日時点)によれば、人口100万人に対する死者数の割合の上位3国はスペイン(338.8)、イタリア(311.7)、フランス(202.1)。米国では56.7、日本は0.69となっている。


 当初、COVID-19の蔓延は中国、韓国に限局した感染症と捉えられていた。しかし3月以降、欧州や米国での感染爆発の方がはるかに凄まじい。従って死亡率も時系列に沿って見ていく必要がある。



コロナの死者数と結核感染率や


BCGワクチン接種率は負の相関?


 札幌医科大学フロンティア医学研究所の有志によって、世界の国々の報告をもとに人口100万人あたりの感染者数や死亡者数を時系列にグラフ化したサイト(https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/death.html)が立ち上げられている。このインタラクティブなグラフから主要な国を抽出したものが下の図2だ。


 死亡者が初めて報告された時期や、最新の人口100万人あたりの死亡者数は異なるものの、グラフの“傾き”の大きい国と緩やかな国があることが一見して分かる。


 傾きが急であることは、COVID-19感染によって死亡者が急増しやすい国であることを意味する。やはり、イタリア、スペイン、フランス等の欧州諸国や米国の傾きはきつく、中国や韓国、そして日本(茶色)の傾きは緩い。


 なぜ国によってこのような違いがあるのだろうか。


 そもそも、普通の風邪にせよ、季節性のインフルエンザの場合にせよ、周りで感染症が流行っていても発症しない人がいる。COVID-19の場合も、重症化する感染者は2割程度とみられ、特に高齢者や基礎疾患のある人のリスクが高いと思われた(最近では若い感染者も増加しつつある)。


 従って、感染者数や死亡者数を国別で比較した場合には、人口構成比で高齢化率の高い国の方がCOVID-19に対して脆弱になることは容易に想像できる。そして日本は代表的な超高齢化国だ。


 ただ日本では、挨拶のときの接触が少なく、風邪をひいたときや花粉症の予防などを目的としてマスク着用が一般的である。このような生活習慣などに加え、それぞれの国の医療制度やその充実度などの要因も、国による死亡率推移の差としてあるだろう。


 また生物学的な要因としては、いわゆる“人種”の差を生み出すゲノム情報の差異が考えられる。移民の問題も加味されると状況はさらに複雑だ。


 そうこうする間に、国ごとのCOVID-19による死亡率の違いは、古典的な感染症である「結核」の発症頻度や、関連したBCG接種のポリシーによる差が関係するのではないか、という話題がSNS上で盛り上がってきた。これは各種のデータがウェブ上に公開され、誰でも見られる時代となったからだ。


 WHOのデータによれば、結核が撲滅された欧米諸国では人口10万人あたりの結核感染者数は25人未満だ。その一方で、欧米のCOVID-19の死亡者は急増中だ。


 これに対し、中国や韓国では25人以上、100人未満。モンゴルでは結核の感染者数は人口10万人あたり300人以上報告されているが、なんとCOVID-19の死亡者はまだいない。


 では、日本はどうかというと、戦前の死因の第1位は結核だった。「肺病」とも呼ばれた一般的な疾患で、死に至ることも多かった。だが現在では人口10万人あたりの結核感染者数は25人未満。にもかかわらず、COVID-19の死者数の割合は非常に少ないのだ。


 ここでさらに「BCG接種」という要因が登場する。


 BCGとは、結核予防のためのワクチンで、結核菌を弱毒化したものだ。日本では、かつてはツベルクリン反応(ツ反)検査で陰性の(つまり、まだ結核菌に感染していないと考えられる)人にのみ接種されていたが、現在は生後1歳未満の赤ちゃんを対象に接種が義務付けられている。あの「9本針のスタンプ注射」の接種率は98%に上る。


 欧州諸国はほとんどの国でBCG接種のプログラムがない。ドイツと国境を接するポーランドではBCG接種が為されているが、図2のカーブの傾きはポーランドでは他の欧州諸国より立ち上がりが若干緩いように見える。


 まだ査読が済んだ段階ではないが、「プレプリント」としてmedRxivというサイトに公開されている分析結果では、BCGの接種プログラムのない高所得国のCOVID-19による死亡者の割合は、高齢化率を加味してもBCG接種が義務付けられている中~高所得国より高いとされている。


 これは単なる偶然の一致なのだろうか?



BCGには結核予防以外の効果もある?


自然免疫を“訓練”する可能性


 ほぼ100年の歴史があるBCG接種。実は疫学研究者は、このワクチン接種が結核予防以外の効果があるらしいことに気づいていた。例えば、BCG接種によって小児の結核以外の理由、特に呼吸器感染症による死亡率も減少するという報告が、発展途上国だけでなく多数ある。


 また、約3000人を60年間フォローアップして得られた米国のデータでは、幼児期のBCG接種が成人期以降の肺がんの発生リスクを下げる効果があると示されている。さらに興味深いことに、BCG接種は膀胱がんの進行を抑えるという報告もあり、多数の臨床研究が進められている。


 いったいどのようにして、結核に対するBCGワクチンが、それ以外の疾患に対しても効果を発揮する「オフターゲット効果」を示すのだろう?


 そもそも細菌やウイルスが体内に侵入した場合に、生体はそれを排除する仕組みを備えている。そのやり方には2つある。


 まず、「獲得免疫」とは、血液の中を循環しているT細胞やB細胞といった免疫系の精鋭部隊の細胞たちが、病原体が侵入したことを“記憶”。次回の進入時には、記憶したターゲットを狙い撃ちする「抗体」を素早く産生することによって病原体を排除する優れたシステムだ。ただし、このシステムが病原体ではなく花粉に対して過剰に働くと、花粉症のようなアレルギー反応を引き起こしてしまう。


 一方、生体には“あらかじめ備わっている”免疫システムもある。外来の病原体が侵入すると、マクロファージやナチュラルキラー(NK)細胞といった免疫系の別の細胞たちが働き、ただちに「炎症性サイトカイン」と呼ばれる物質を分泌して対応する。


 BCG接種は、どうもこの「自然免疫」を刺激するらしいことが分かってきた。2012年にオランダのグループが行った研究では、BCGワクチンは、インターフェロンγの産生を促すだけでなく、ヒトの免疫系細胞の1種である「単球」(マクロファージや樹状細胞に分化する細胞)を活性化し、種々のサイトカインを分泌させることがわかった。


 この研究グループは、BCGのこのような効果を「訓練免疫(trained immunity)」という新たな概念として提唱している。つまり、自然免疫が働きやすくなるように“訓練された”状態になるというのだ。


 さらに彼らは、BCG接種を受けた健常人血液に含まれる単球の“遺伝子スイッチ”の状態(専門用語では「エピゲノム」の状態)を全ゲノムレベルで調査。一回のBCG接種でサイトカインや様々な増殖因子を分泌しやすくなる方向に、スイッチの状態が変わっていることを18年に報告した。


 つまり、「訓練免疫」とは、いわば「自然免疫」がパワーアップした状態と考えられる。BCG接種により、未知の病原体に対する抵抗力が高まる可能性があるのだ。



欧州で医療従事者のBCG接種の臨床研究開始


接種率98%の日本とは状況が異なる





 このような背景から、BCG接種プログラムを持たないドイツ、オランダ、オーストラリアでは、医療従事者の新型コロナウイルス感染・重症化予防のためにBCG接種を行う臨床研究を開始した。


 この情報はワイドショーでも取り上げられたために、成人に対して誤って皮下注射され、発熱やじんましん、血尿などの健康被害が届いたと聞くが、これは絶対禁止である。BCGは子どもの数に合わせて生産されており、必要な子どもに接種できなくなっては元も子もない。前述のように、日本の事情は欧州諸国とまったく事情が異なることは注意したい。


 実は日本では03~04年にかけて、老人の肺炎予防を目的に、BCG接種の効果についての臨床研究が実施されている。当時、東北大学の老年内科のグループは、高齢者介護施設に入所中で日常生活動作の低下した155名の高齢者を対象に、まずツ反検査を実施して陽性群と陰性群に分け、陰性群の約半数にBCG接種を試みた。


 BCG接種4週間後に再びツ反の判定を行い、その後2年間にわたり肺炎の発症率を追跡調査したのだ。その結果、ツ反が陽転しなかった群では42%に新たな肺炎が発症したが、陽転した群や、もともとツ反陽性群では、それぞれ15%、もしくは13%しか肺炎を発症しなかった。すなわち、BCG接種は免疫反応性の低下した寝たきり高齢者において、肺炎発症の予防効果を有することが明らかにされたのである。


 ただし、この場合の肺炎の原因は新型コロナウイルスではないので、BCG接種が実際にCOVID-19感染症予防に功を奏するかどうかは、欧州のBCG接種の結果を待たなければならない。


 BCG接種は、有効なワクチンや新薬が開発されるまでの”繋ぎ”の対応ではあるが、もし欧州でBCG接種の効果が確かめられれば、今後、BCG接種プログラムを持たない国において、COVID-19感染症予防のために大人に対してBCG接種を行うという可能性はあるだろう。


 一方、日本では現在、BCGの接種率は98%となっているため、引き続き、COVID-19感染症予防の原則は“物理的隔離”と“化学的除去”となる。前者は、いわゆる「3密」を避けることの徹底であり、後者は界面活性剤やアルコールを用いた手洗いや手指衛生である。


 マスクの効果については、厳密な科学的エビデンスは少ないが、無症状の感染者が呼気等に含まれるエアロゾルを介してウイルスを撒き散らすことを防いだり、ウイルスに触ってしまった手指で鼻や口を触ることを避けたりすることで、結果として上気道へのウイルス新入を防ぐことになるだろう。


 また、基本的な健康維持として提唱される快眠・快食、適度な運動は自然免疫を保つ上で極めて重要である。ただし、自然免疫を強化することを謳った便乗商法には気をつけなければならない。


(東北大学副学長、東北大学大学院医学系研究科教授 大隅典子)



















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