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徽宗皇帝のブログ

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「泉の波立ち」による生命の段階的選別
自然災害があると必ず何かを論じる南堂氏なので、今回の千葉の水害についても何か書いているかな、と思ったら、今回の大雨被害が起こる前に、実にタイムリーな記事を書いていた。タイムリーというのは、水害が予想される場合には都心を救うために東京下町を水没させよ、さらに下町を救うために千葉を水没させよ、というトンデモ論である。
もともと南堂氏にはサイコパス的なところがあったが、「経済のためには人命は選別されていい」という思想のようである。
もっとも、下の記事は「釣り」だと後で弁明しているが、確か南堂氏は大学で教鞭をとっていたと思う。そういう人間がなぜ「釣り」行為のような下品な行動を取る必要があるのか。「釣り」というのは言い訳で、筆がすべってブレーキが利かず、本性が出てしまっただけだろう。

(以下「泉の波立ち」から引用)これには載せていないが、コメント欄で読者から徹底的に論破されているので、参照。

2019年10月21日

◆ 東京の下町を水没させよ

 江戸川決壊や荒川決壊への対策としては、東京の下町を水没させればいい。そうすれば下町を犠牲にして、都心部を救うことができる。

 ──

 これまでは江戸川や荒川を氾濫させないための方法を考えてきた。そして「遊水池を作れ」というふうに結論した。
 一方、「万が一、江戸川や荒川が氾濫したら」という場合も想定する必要がある。本項では、この問題を考える。

 (1) 荒川の氾濫

 荒川では、東側の堤防が西側の堤防よりも低くなっているので、いざというときには東側(江東区)が水没して、西側(墨田区・江東区)は救われる。こうして東京の大部分を守ろうとしている
……という話。
  → 江戸川区は東京都を守る為に存在する - Togetter






 まあ、それはそれで合理的な発想だとも言える。なお、江戸川区は損するばかりではない。

 (2) 江戸川の氾濫

 江戸川区はかわいそうに見える。だが、同様の措置を、江戸川についても取ることができる。
 江戸川では、東側の堤防が西側の堤防よりも低くなるようにすれば、いざというときには東側(千葉側)が水没して、西側(東京都・江東区)は救われる。こうして東京・江東区を守ろうとすることができる。

 荒川については「軽んじられる方」であったのだが、江戸川については「重んじられる方」になるのだ。その一方で、千葉の側は「軽んじられる方」となる。

 (3) 隅田川の氾濫

 江戸川区の西側にある墨田区・江東区は、ひとまず安心か? いや、そうでもない。荒川の氾濫のときには救われても、隅田川の氾濫のときにはそうは言えない。同様にして、こうなるからだ。
 隅田川川では、東側の堤防が西側の堤防よりも低くなるようにすれば、いざというときには東側(墨田区・江東区側)が水没して、西側(台東区・中央区)は救われる。こうして東京の都心部を守ろうとすることができる。


 すると、こういう反論が来そうだ。
 「江戸川と荒川は氾濫しそうだが、隅田川が氾濫することはまずないだろう」
 それはその通り。隅田川自体の氾濫については心配いらないだろう。
 しかしながら、荒川の西側の堤防が決壊して氾濫することは考えられる。そうなると、墨田区・江東区の全体が水没することもありそうだ。
 そこで、そのときのために、対策を取るべきだ。次のように。
 「隅田川の堤防は、東側の堤防は低くして、西側の堤防は(かなり)高くするべきだ。そのことで、たとえ荒川が氾濫しても、被害を墨田区・江東区に限定して、都心部を救うべきだ」


 ※ これは、隅田川が氾濫した場合ではなく、荒川の西側が大規模に氾濫した場合だ。(墨田区・江東区がメチャクチャに水没して、墨田区・江東区の水位が隅田川の水位と同じぐらいになった、というような場合だ。)……原理は先の原理とは違うので、注意のこと。

 ──────────────

 以上のすべてをまとめると、こうなる。
 「江戸川・荒川・隅田川では、東側の堤防を西側の堤防よりも低くするべきだ」

 
 その意味は、こうだ。
 「いざというときには、東京の下町を水没させる(犠牲にする)ことで、都心部を救うべきだ」


 何だか人でなしの残虐な行為のように聞こえるかもしれないが、ともあれ、これが被害を最小化する方法なのだ。「かわいそうに」と思ってためらうことで莫大な人命を犠牲にすることがあってはならない。冷酷にも少数の人間を犠牲にすることで、大多数の生命を救う必要があるのだ。
 こんなことを言うと、「また人でなしの発想をしているな」と批判されそうだが、上に立つものはそういう非情で冷酷な判断を強いられることがあるのだ。
( ※ その覚悟がなければ、権力を持つべきではない。批判だけして責任をもたないジャーナリストになるべきだ。ジャーナリストなら、どれほど人を殺すことになっても、責任をもたないでいられるからだ。)

 ここでは、とにかく、責任感と覚悟が大切なのである。
 ただし、話は完結していない。以下に補足的な話がある。



 【 補説 】
 以上の話には、前提がある。こうだ。
 「下町が水没したときに、その水は、地下鉄のトンネルを通って都心部まで到達しないこと」


 この前提が成立する場合に限って、「下町を水没させよ」という主張が意味を持つ。
 一方、この前提が成立しなければ、事情は異なる。つまり、
 「下町が水没したときに、その水は、地下鉄のトンネルを通って都心部まで到達する」

 というふうになっているのであれば、下町が水没すると、まもなく、都心部も水没することになる。

 だから、問題の核心は、「地下鉄に洪水対策はなされているか?」である。 

 ──

 では、現実はどうか? 
 こんなことは、前から何度も指摘されているので、地下鉄の防水扉ぐらいはすでに十分に設置してあるだろう、と推察した。根拠は下記だ。
地下鉄における浸水対策
 地下鉄では、駅出入口などからの浸水を防ぐため、止水板や防水扉を設けています。さらに、トンネル内にも防水扉を設け、浸水があっても被害が拡がらないようにしています。
( → 東京都の風水害対策|東京都防災ホームページ

 ところが、どうも、現実は必ずしもそうではないようだ。
  → 荒川堤防決壊時における地下鉄等の浸水被害想定

 これは、政府の公式文書だが、かなり大きな被害が想定されている。「完全な水没で壮大な被害が発生する」というほどではないのだが、「半分ぐらいの水没で半分ぐらいの被害が生じる」というような感じになるらしい。つまり、浸水を十分に阻止することはできず、かなり広範な被害が発生するらしい。
 これをひとことで言えば、こうだ。
 「現状では、地下鉄の水没対策は十分ではない。下町の水没と同時に、都心部でもある程度の水没被害が発生しそうだ」

 これを解決するには、地下鉄の浸水対策が重要になる。トンネル内部の防水扉と、(地上部とつながる)駅の出入口の防水扉だ。この両者で、十分な対策を取る必要がある。(現状では不足している。)

 とすると、下町については、江戸川と荒川の氾濫の対策をするだけでは駄目だ。それに加えて、地下鉄の全般について、上記のような浸水対策をする必要があるわけだ。

 堤防の心配だけしていればいいかと思ったら、その発想には大きな穴があいていたのである。足元に穴ができるように。
 
posted by 管理人 at 21:29| Comment(35) |  地震・自然災害2 | 更新情報をチェックする
















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コメント

1. 無題

民主主義は「最大多数の最大幸福」が大原則だ。
少数者が犠牲になるのは仕方ない。
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