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<転載開始>
アメリカが負けている戦争は中国との戦争ではない
Pravda 2025/05/07
The War the USA is Losing Isn’t to China
ワシントンでは、中国に対する超党派のコンセンサスは、反射的な敵意へと硬化している。中国政府は単なる競争相手ではなく、悪意に満ちた勢力、つまり世界秩序を覆そうと躍起になる権威主義的かつ拡張主義的な超大国として描かれている。
一方、アメリカ当局は資本主義の美徳を高らかに唱え、まるで「自由」を唱えれば停滞から十分に防御できるかのように振る舞っている。
しかし、米国が過去数十年間、軍事的、政治的介入を通じて世界的優位性を主張してきた一方で、中国は文字通り、そして比喩的に構築を続けてきた。
中国は 2013年以降、「一帯一路」構想に基づき、アジア、アフリカ、ヨーロッパのインフラ整備事業に 1兆ドル (145兆円)以上を投資してきた。中国国内では、世界全体の総延長を上回り、2万5000マイルを超える高速鉄道を建設した。
対照的に、アメリカでこれに最も近い高速鉄道であるアムトラックのアセラ・エクスプレスの平均時速はわずか 65マイルだ。アメリカの最近の 1兆2000億ドルのインフラ整備法案でさえ、数十年にわたる投資撤退によって失われたもののほんの一部に過ぎない。
中国はインフラを選択し、アメリカは干渉を選択した。
2003年、アメリカは存在しない大量破壊兵器の解体を口実にイラクに侵攻し、推定 2兆ドルを費やして地域を不安定化し、数十万人の命を奪った。最近では、アフガニスタン戦争の失敗により、さらに 2兆3000億ドルが費やされた。
対照的に、中国は 1979年のベトナムとの国境紛争以来、直接的な軍事的関与を概ね避け、ハードパワーよりも経済的な国家運営を優先してきた。
2022年だけで、アメリカの軍事費は 8,770億ドル (約127兆円)に達し、これは次に続く 10カ国の合計額を上回っている。中国の軍事予算は世界第 2位だが、約 2,920億ドル (約 42兆ドル円)にとどまっている。
アメリカは地球上で最も先進的な兵器システムを開発し続けているが、国民皆保険制度、機能的な鉄道システム、世界トップ10にランクされる教育システムといったものは備えていない。
中国の教育力向上は意図的なものだ。2000年から 2020年の間に、研究開発費は 4倍に増加した。
中国の学生は数学と科学の分野で常にアメリカの学生を上回っており、現在、エンジニアとコンピューター科学者の卒業生数は世界最多だ。人工知能(AI)とバイオテクノロジーの分野では、中国はすでにアメリカをリードしているとは言えないまでも、アメリカとますます競争力を高めている。
一方、アメリカのインフラは崩壊しつつある。4万3000以上の橋梁が構造上の欠陥があるとされている。アメリカの妊産婦死亡率は先進国の中で最も高く、アメリカでは平均寿命が短くなっている一方で、中国では伸び続けている。
戦争に費やされた数兆ドルのほんの一部でも国内の再生に振り向けられていたら、アメリカの都市はまるで回路のように活気に満ちていたかもしれない。
学校はイノベーションの殿堂となり、病院は破綻するのではなく、むしろ癒やしの場となっていただろう。しかし、アメリカは繰り返し、反省よりも投影、発展よりも支配を選んできた。
真の争いは中国とアメリカの間にあるのではない。それは二つの力の哲学の狭間にある。一つは建設を、もう一つは爆撃を。一つは国民に投資をし、もう一つは世界の順守を要求する。一つは忍耐という静かな力を学んだが、もう一つは依然として衝撃と畏怖を信じている。
私たちが負けている戦争は中国との戦争ではない。私たち自身の支配への依存によるものだ。そして、支配も爆撃も勝利と称することもできないものへの投資を拒否しているのだ。
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