マスコミに載らない海外記事さんのサイトより
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2024/04/post-fb3247.html
<転載開始>

ペペ・エスコバル
2024年4月15日
Strategic Culture Foundation


 イスラエル、ガザ、ヨルダン川西岸は新冷戦の始まりと見なされるべきだ。


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 これまでのところ2024年で最も重要なポッドキャストと考えられるこの番組で、24時間年中無休で世界中に生中継されている21世紀の虐殺という考えられないことを理解するための重要な背景を『Super-Imperialism(超帝国主義)』や最近の『The Collapse of Antiquity(古代の崩壊)』などの独創的な本の著者マイケル・ハドソン教授が客観的に説明している。


 現在、事実上「秘密を漏らして」「50年前、ハドソン研究所で(スタンリー・キューブリックの『博士の異常な愛情』のモデル)ハーマン・カーンと私が働いていた時、ウジ・アラドを含むイスラエルのモサド・メンバー連中も教育されていた」と電子メールのやりとりで、ハドソン教授は語った。彼と一緒に二度海外旅行をしたが、現在起きていることをかなり私に説明してくれた。彼はモサド長官になり、今はネタニヤフ顧問だ。」


 「イスラエル人がパレスチナ人に対して行っているようなガザの基本計画は、カーンが運河で各村を分断し、ベトナム戦争を各部門に分割する方法を設計した手法だ」とハドソン教授は説明している。また、カーンは既に当時、イランや他地域の混乱を促進する地域としてバロチスターン州を標的に定めていた。」


 バロチスタン州が何十年にもわたりCIAの至宝領土だったのは偶然ではなく、最近、中国の一帯一路構想(BRI)の重要な接続ノード、中国・パキスタン経済回廊(CPEC)を、必要なあらゆる手段で混乱させるという更なる動機が加わった。


 主要な点を結び付けて、ハドソン教授は次のように述べた。「アメリカがイスラエルに対して行っていることは、私の理解では、アメリカがイランと南シナ海に進出するための予行演習だ。ご存知のとおり、アメリカ戦略にはプランBはない。それには十分な理由がある。プランAを批判する人がいると、その人はチームプレイヤーでない(またはプーチンの手先) とみなされ、批判する人々は出世しないと分かった時、去らねばならない。だからこそ、アメリカの戦略家連中は立ち止まって自分たちがしていることを再考しようとしないのだ。」



 戦略集落に隔離してから殺害する


 電子メールのやりとりで、アーニャKとのポッドキャスト対談に関する彼のメモを「基本的に私が言ったことだ」とハドソン教授は述べた (改訂全文はここにある)。シートベルトを締めて頂きたい。ありのままの真実は極超音速ミサイル攻撃より致命的だ。


 ガザにおけるシオニストの軍事戦略


 「1970年代にウジ・アラドや他のモサド研修生とともにハドソン研究所で働いた経歴がある。私の専門は国際収支だったが、軍事戦略について議論する多くの会議に同席し、ウジと一緒にアジアに二回行き、彼と知り合った。


 ガザにおけるアメリカ/イスラエル戦略は、多くの点で1960年代にベトナムで実行されたハーマン・カーンの計画に基づいている。


 カーンが重点を置いたのはシステム分析だった。全体的目標を定義することから始めて、次にそれを、いかにして達成するかを考えるのだ。


 まず戦略村に彼らを隔離する。ガザ地区は地区に細分化されており、ある地区から別の地区に入ったり、イスラエルに入国したりするには電子パスが必要だ。


 いの一番は、彼らの殺害だ。理想的には爆撃によるもので、それにより兵士の死傷者数が最小限に抑えられる。


 今我々が目にしている大量虐殺はイスラエル建国の明白な政策だ。「住民のいない土地」という考えは非ユダヤ人のいない土地を意味する。彼らは追い出されるべきだった。それはイスラエルが正式に建国される前、第一次ナクバ、つまりアラブ人のホロコーストから始まった。


 イスラエル首相二人は『シュテルン・ギャング』と呼ばれるイスラエル解放戦士団テロリストのメンバーだった。彼らはイギリス刑務所から脱走し建国に参加した。


 今我々が目にしているのは、この計画の最終的解決策だ。それはまた中東と、その石油埋蔵量を支配したいアメリカの願望とも合致している。アメリカ外交にとって、中東は(大文字の)IS石油だ。ロシアと戦うためにアフガニスタンで初めて組織されて以来、ISISはアメリカ外人部隊の一部だ。


 それが、イスラエルの政策がアメリカと調整される理由だ。イスラエルは中東におけるアメリカの主要属国だ。シリアやイラクやアメリカがISISテロリストを送り込む可能性のある他のどこにおいても、ISIS扱いのほとんどをモサドが実行している。テロや現在の大量虐殺さえアメリカ地政学の中心だ。


 しかし、ベトナム戦争でアメリカが学んだ通り、国民は抗議し、この戦争を監督する大統領に反対票を投じる。リンドン・ジョンソンは戦争反対スローガンを唱える抗議行動者応援なしに公式の場に出ることはできなかった。講演するホテルの通用口から彼はこっそり抜け出さなければならなかった。


 ソンミ虐殺についてシーモア・ハーシュが語ったような、きまり悪い思いを防ぐためにアメリカ政府は戦場へのジャーナリストを立ち入り禁止にする。彼らが戦場に入れば、連中は彼らを殺す。バイデン・ネタニヤフ・チームは特にジャーナリストを標的にしている。


 したがって理想は住民をそっと殺害し目に見える爆撃を最小限に抑えることだ。最も抵抗が少ない方法は住民を飢えさせることだ。それが2008年以来のイスラエル政策だ。」


 連中を飢えさせるのを忘れてはならない


 ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス誌で、2008年11月3日テルアビブ・アメリカ大使館からの国務長官宛て電報を引用し、ハドソン教授はサラ・ロイの記事に直接言及している。ガザに対する全体的通商禁止計画に関し、ガザ経済を限界まで追い込まず崩壊寸前に保つつもりであることをイスラエル当局は(大使館関係者に)何度も確認した。」


 ハドソン教授によれば、それがイスラエルが「ガザの漁船や温室を破壊して、食糧を奪うことにつながった」という。


 次に、イスラエルはアメリカと連携して国連や他国の食糧援助を阻止した。アメリカは敵対行為が始まるとすぐ、ICJが大量虐殺の可能性を認定した直後に、国連の救援機関から離脱した。アメリカはこの機関の主要資金提供者だった。これにより、この機関の活動が停滞することが期待された。


 イスラエルは単に食糧援助の受け入れをやめただけだ。長い長い検査の行列を設けたが、トラック搬入の速度を10月以前のわずか20%に抑える口実だった。通常の1日あたり500台を、わずか112台に減らした。トラック封鎖に加え、イスラエルは1日あたり約一人の救援活動従事者を標的にしている。


 アメリカは海上から食糧を陸揚げするための埠頭を建設するふりをして非難を避けようとしている。本当の狙いは埠頭建設が終わる頃にはガザ住民が飢餓に陥ることだ。」


 戦犯としてのバイデンとネタニヤフ


 悲劇全体の重要なつながりをハドソン教授は簡潔に描いている。「アメリカはネタニヤフという一人の人物を責めようとしている。しかし、それは1947年以来のイスラエル政策で、アメリカ政策でもある。アル・アクサ・モスクがイスラエル入植者に襲撃され、10月7日のハマスの[アル・アクサ洪水]報復につながった10月2日以降に起きていること、毎月の全ての爆弾投下や国連援助妨害は全てバイデン政権と緊密に連携して行われている。


 自らの繁栄とアメリカが敵視する他のイスラム集団の繁栄の資金源になる沖合ガス利権をガザが持てないようにすることがアメリカの狙いだ。そして、ガザ以前にアメリカがリビアにしたのと同様、彼らに何をするか近隣諸国に示すためだ。肝心なのは、バイデンと顧問連中が、ネタニヤフと同じくらい戦争犯罪人だということだ。」


 「ジェノサイドその停止を求める国際司法裁判所(ICJ)判決には拘束力がないとアメリカ国連大使やブリンケン国務長官や他のアメリカ当局者は述べている」とハドソン教授は強調している。虐殺は起きていないとブリンケンが述べたばかりだ。


 これら全てのアメリカの狙いは国連に代表される国際法の支配を終わらせることだ。国際法は、その規則が全く公表されていないアメリカの「規則に基づく秩序」に取って代わられるべきなのだ。


 アメリカの政策に対し、国際法や現地法の法原則に基づく、いかなる反対もアメリカが影響を受けないようにするのが狙いだ。全く自由な混沌だ。


 将来を見据えて、アメリカと欧州のNATO軌道から世界の国々は離脱するとアメリカ外交官連中はみている。


 この不可逆的な動きに対処するため、国連設立の基盤である国際ルールや、確実に1648年に遡る他国問題への不干渉というウェストファリア原則の残存する痕跡を全て一掃することで、アメリカは、その強制力をなくそうとしているのだ。


 いつもの通り、実際の効果はアメリカの狙いとは全く逆だ。新たなIMFや、新たな世界銀行、ハーグの新国際裁判所や、アメリカに支配されている他の諸組織とともに、独自の新たな国連を創設することを他の世国々は余儀なくされている。


 したがって、ガザとヨルダン川西岸でのイスラエルによる虐殺に対する世界の抗議行動は、世界の多数派のために新たな多極地政学的秩序を築くための感情的、道徳的触媒であるヨルダン川西岸を忘れぬように。」


 消えるか死ぬか


 重要な問題は依然残っている。ガザとパレスチナ人はどうなるのか。ハドソン教授の判断は不気味なほど現実的だ。「アラステア・クルックが説明した通り、現在イスラエルに二国家解決策は存在しない。全員がイスラエル人か、全員パレスチナ人の必要がある。そして、現在の姿は全員イスラエル人、つまり非ユダヤ人のいない国を実現するという1947年当初からの夢だった。


 地中海におけるガス利権とともに、ガザは地理的には今後も存在するだろう。しかし、そこは無人にされ、イスラエル人に占領されるだろう。」


 ガザ再建に誰が「協力」するかに関しては既に有力候補がいくつかいる。「トルコの建設会社、サウジアラビア開発基金、UAE、アメリカの投資家、おそらくブラックストーンだ。海外投資だ。これらあらゆる国の投資家が、パレスチナ人虐殺から得られるものを探している事実を見れば、虐殺に反対がない理由が分かるだろう。」


 「アメリカにとっての莫大な権益」に関するハドソン教授の最終評決は「アフリカや中南米で現在行われていることに対しても、イランや中国やロシアに計画している、いかなる戦争や政権転覆に対しても、アメリカには、いかなる告訴もできない」というものだ。


 イスラエル、ガザ、ヨルダン川西岸は新冷戦の始まりと見なされるべきだ。基本的に、大量虐殺と破壊を金融化する方法に関する計画だ。パレスチナ人は移住するか殺されるかのどちらかになるだろう。それが10年以上にわたり公表されている方針だ。」


 記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/04/15/the-gaza-genocide-as-explicit-policy-michael-hudson-names-all-names/