http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/archives/51998654.html
<転載開始>
イタリアで憲法改正の是非を問う国民投票が行われましたが、どうやら、反対派が勝利したようです。
憲法改正の是非を問うだけなら、そんなに重要な国民投票ではないはずなのに、なぜこれほど注目されたのだろう。。。と最初はよくわかりませんでした。
しかし、憲法改正を提案している現政権(左派のレンツィ首相)は、国民投票で否決されたなら、辞任すると宣言しましたので、新たに首相が選ばれることになります。国民の多くが現政権にNOを突きつけたということは、憲法改正反対派の五つ星運動のベッペ・グリッロ議員(首相候補?)が選挙で勝利することになるかもしれません。彼は反ユーロ、反EUです。
しかし今回の投票結果で、既にユーロやイタリア国債が急落しています。
専門家らはイタリアだけでなくヨーロッパ全体に金融危機が襲うのではないかと見ています。その結果、世界的な金融危機が起こることに。。。
このような状況の中、年越しをし、2017年を迎えることになります。来年が大変な年にならないように祈るばかりです。
来年は酉年。。。これは商売繁盛の年であり、物事が頂点まで極まった状態を指すそうですが。。。その後、真っ逆さまに落ちないように願いたいです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161205-00000025-mai-eurp
ヤフー・ニュースより:
【ローマ福島良典】憲法改正の是非を問う4日のイタリア国民投票で反対派が圧勝し、米大統領選(11月8日)でのドナルド・トランプ氏の勝利で表面化したポピュリズム(大衆迎合主義)の「トランプ現象」が南欧のイタリアに波及した。反対派を率いた新興政治団体「五つ星運動」は「民衆の勝利だ」と歓喜の雄たけびを上げ、早期総選挙を通じた政権奪取に意欲を見せている。
反対派運動をけん引した「五つ星」のアレッサンドロ・ディバティスタ下院議員(38)は5日未明、否決を受け、下院で開いた記者会見で「これは『五つ星』だけの勝利ではない。市民が憲法改正を拒否したのだ」と強調した。
ディバティスタ氏と共に「五つ星」の「首相候補」の一人と目されているルイジ・ディマイオ下院副議長(30)は「敗北したのは権力層の傲慢さだ」と指摘。「将来の『五つ星』政権」樹立のために「速やかな総選挙の実施を求める」と気勢を上げた。
「五つ星」を創設した元コメディアンのベッペ・グリッロ氏(68)も自身のブログで「レンツィ(首相)よ、さらば」と記し、「五つ星」に有利とされる新選挙法で総選挙を即時実施するよう求めた。既成政党批判を繰り広げる「五つ星」は国民の政治不信や不満を吸収して2013年2月の総選挙で台頭し、今年6月の地方選でも躍進した。
移民排斥や反ユーロを掲げる右翼政党「北部同盟」のサルビーニ書記長(43)も記者会見で「強大な権力に対する民衆の勝利だ」と力説した。ベルルスコーニ元首相(80)率いる中道右派「フォルツァ・イタリア」のブルネッタ下院議員会長は「レンツィ氏は間違いをおかした」と分析した。
レンツィ氏が敗北宣言をした首相府の前では4日深夜から5日未明にかけ、反対派の活動家が「レンツィ(首相)は辞めろ」「憲法改正を望んだ者たちにさよならだ」などと書かれた幕や看板を持って反政府デモを繰り広げた。
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http://beforeitsnews.com/alternative/2016/12/global-financial-markets-plunged-into-chaos-as-italy-overwhelmingly-votes-no-3447253.html
(概要)
12月4日付け
イタリアの国民投票で現政権にNOを突きつけた結果、世界の金融市場がカオス状態になりました。
イタリアの有権者も、権力層(体制派)が押し付ける世界秩序に対抗するという世界的傾向に同調しています。日曜日に行われた憲法改正の是非を問う国民投票で、有権者はNOを突きつけたようですが、その結果、世界金融市場に大きな混乱を生じさせています。
ユーロはこの20ヶ月間で最低の水準まで急落し、イタリア国債は暴落しています。先物市場の予測では、月曜日に市場がオープンすると同時に欧米の株価も急落する見込みです。
今回の国民投票で敗北したイタリアのレンツィ首相は辞任を表明しました。
新たな選挙が行われるとなれば、五つ星運動を行った人気コメディアンのベッペ・グリッロ下院議員が政権を握ることになるのではないでしょうか。
ヨーロッパの権力層は、イタリアをユーロ圏から離脱させたいベッペ・グリッロ議員が政権を握ることに危機感を持っています。
長い目で見ればイタリアはユーロ圏から離脱した方がうまくいくでしょう。しかし短期的に見ると、つぶれかかっているイタリアの銀行はヨーロッパからの支援によって生きながらえているため、ヨーロッパからの支援がなくなれば、世界第8位の経済大国のイタリアは未曽有の金融危機に襲われるでしょう。
今回の国民投票で有権者がNOを突きつけると、イタリアは深刻な金融危機に見舞われることになるのは明らかです。多くの専門家は、金融危機はイタリアだけでなくヨーロッパ全体に広がるだろうと懸念しています。
今、何が起きているかというと、まだ国民投票の最終結果も出ていないのに、既にユーロが急落しています。
2014年の前半には、1ユーロは約1.40ドルでしたが、最終的にはユーロは米ドルと等価になると警告してきました。そうなる時がもうすぐ来そうです。
さらに、イタリア国債も既に暴落しています。このような状況下ではイタリア政府は借金をすることもできません。そうすると、イタリアが抱えている金融問題が悪化してしまいます。
イタリアが抱えている深刻な金融問題とは。。。銀行です。現在のところ、8つの銀行が破たん寸前です。しかし他の銀行もみな同じような状態です。
ブルームバーグによると、
現在、イタリアの銀行は大量の不良債権を抱えており銀行の株価も暴落しています。イタリアの銀行は不況と政治混乱の中で営業を行わなければなりません。
イタリアで最も危ない銀行(特にモンテパスキ銀行)は今、非常に断崖絶壁の上に立った状態であり、その危機が周辺にも波及する恐れがあります。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙によると、モンテパスキ銀行、JPモルガン、メディオバンカ(イタリア投資銀行)は月曜日の朝に会議を開き、50億ユーロの資本再構成計画を実施するかどうかを決定します。銀行が資本計画をやめると、イタリア政府は銀行を国営化することになります。
モンテパスキ銀行が破たんすれば、イタリアだけでなくヨーロッパの大手銀行がドミノ式に破たんすることになります。では、イタリアの有権者は国民投票で何に対して投票したのでしょうか。
彼等は、現政権が提案した憲法改正の内容がかなりつまらないと感じています。
憲法改正の内容とは主に、上院の権限を執行機関に移行させ、議会を実質的に一院制にし、連立政権をなくすというものです。また、頻発している中央政府と地方自治体の長期間にわたる法廷闘争を減らすために地方自治体の権限も中央政府に移すことを提案しています。
今回の国民投票がなぜそれほど重要視されているかというと、レンツィ現政権に対する国民投票に変わっているからです。国民投票の結果、憲法改正が否決されたなら、レンツィ首相は辞任すると発表しました。
その結果、反ユーロの五つ星運動のベッペ・グリッロ下院議員が首相になる可能性が高くなってきます。
これはユーロ圏にとっては非常に悪いニュースです。
五つ星運動とは、政府が保証するユニバーサル・インカム(ベーシック・インカム)の導入、EUに対する財政負担の廃止、ユーロ圏離脱の是非を問う国民投票を行うことを求めています。
イタリアがユーロ圏を離脱することになれば、ユーロという共通通貨の終わりを意味します。そしてEUの存在意義も問われることになります。ですから、日曜日の国民投票の結果は非常に重要であり今後のヨーロッパを占うことになります。
BREXIT(ブレキシット=イギリスのEU離脱)によって既にEUは長期的に大きなダメージを受けています。そして今回はイタリアがヨーロッパ全土に政治・金融衝撃波を送っています。
次の2、3週間で、ユーロとイタリア国債はどうなるのか。。。注視していてください。
どちらも暴落するなら、それはヨーロッパで金融危機の前兆です。ヨーロッパで金融危機が起こればドミノ式に世界に波及します。そしてアメリカでも金融危機が起こります。
2017年は大変な年になりそうです。最善の結果を祈るのみです。最悪の事態を想定して備えておきましょう。
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