マスコミに載らない海外記事さんのサイトより
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2024/09/post-e7729d.html
<転載開始>
フィニアン・カニンガム
2024年9月8日
Strattgic Culture Foundation
今週、ドイツは二重の打撃を受けた。これは、アメリカの言いなりになっている無責任な政府のせいで国民が払っている破滅的代償の証拠だ。
❗️ Telegram、 Twitter 、 VKに参加してください 。
お問い合わせ: info@strategic-culture.su
今週、ドイツは二重の打撃を受けた。これは、アメリカの言いなりになっている無責任な政府のせいで国民が払っている破滅的な代償の証拠だ。
まず、オーラフ・ショルツ首相率いる連立政党が選挙で大敗する政治的衝撃があった。次に、生産コストの急激な上昇により、ドイツの主要自動車メーカー、フォルクスワーゲンが、工場閉鎖を計画しているという衝撃的な経済ニュースがあった。
その反響はドイツのみならず、欧州連合全体の政治的、経済的基盤を揺るがしている。
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2024/09/post-e7729d.html
<転載開始>
フィニアン・カニンガム
2024年9月8日
Strattgic Culture Foundation
今週、ドイツは二重の打撃を受けた。これは、アメリカの言いなりになっている無責任な政府のせいで国民が払っている破滅的代償の証拠だ。
❗️ Telegram、 Twitter 、 VKに参加してください 。
お問い合わせ: info@strategic-culture.su
今週、ドイツは二重の打撃を受けた。これは、アメリカの言いなりになっている無責任な政府のせいで国民が払っている破滅的な代償の証拠だ。
まず、オーラフ・ショルツ首相率いる連立政党が選挙で大敗する政治的衝撃があった。次に、生産コストの急激な上昇により、ドイツの主要自動車メーカー、フォルクスワーゲンが、工場閉鎖を計画しているという衝撃的な経済ニュースがあった。
その反響はドイツのみならず、欧州連合全体の政治的、経済的基盤を揺るがしている。
ドイツに対するこれらの打撃は、どちらも同じ根本原因から生じている。それはショルツ政権がアメリカ外交政策に盲目的に従っていることだ。(公平を期すために言うと、この従属症候群はショルツ政権以前から存在し、前任者アンゲラ・メルケル政権でも顕著だった。そして、もう一度公平を期すために言うと、これはドイツだけの症状ではない。ヨーロッパ全体がアメリカ政府の言いなりになっており、その疑わしい役割のために、痛い代償を払っている。)
ドイツのための選択肢(AfD)はテューリンゲン州選挙で第1党となったが、これはショルツ首相率いる社会民主党とその連立政権パートナーにとって恥ずべき惨敗と見られた。AfDは隣のザクセン州選挙ではキリスト教民主同盟に次ぐ第2党となったものの大きな躍進を遂げた。
常に「極右」と評され、歴史的ナチと比較されるAfDの選挙での躍進には多くのヒステリーが伴った。しかし、そのヒステリーを和らげているのは、新しい左翼政党BSWも選挙で目覚ましい進歩を遂げた事実だ。
選挙結果をより正確に解釈すると、ドイツ国民は選挙を利用して、経済的困難や、制御されない移民や、強い反戦感情など、様々な問題に関して既存政党に対する深い失望と怒りを表明したということだろう。
AfDとBSWは、ドイツのウクライナへの巨額の軍事援助(230億ユーロ以上で、アメリカに次ぎ二番目に大きい)停止を選挙の訴えの基盤に据えた。また、ロシアに対する敵対的な経済制裁の終了と、両国間の正常で友好的関係の回復も求めている。
また両党は、冷戦時代への回帰ともいえるロシアを狙うアメリカ弾道ミサイルをドイツ領に再配備するベルリンの合意も批判している。そうなればドイツはロシアの報復攻撃の標的となる。ウクライナにおけるNATOによる緊張の高まりや、ロシアのクルスク地域への侵攻を考えると、こうしたドイツの懸念は突飛なものではない。
最近のドイツ選挙における政治的反乱は、ワシントンの反ロシア政策へのベルリンの順応に対する激しい抗議だったことは明らかなように思われる。
皮肉なことに、ドイツ・メディアは代替政党の台頭の要因について言及しているが、報道は、不満は単に「ロシアのプロパガンダ」に煽られているだけだと主張している。政治家が否認しているという話だ。国民は体制側の政策に反対票を投じ、抗議はクレムリンの策略として片付けられてしまう。このような上から目線は反乱を強めるだけだ。
それで、ドイツ経済が危機に瀕しているというのはロシア・プロパガンダにすぎないのだろうかと疑問に思うかもしれない。
今週、大幅なコスト削減策を検討せざるを得なくなったとドイツのフォルクスワーゲンは発表した。ドイツ国内の従業員30万人(全世界の従業員のほぼ半数)の大量解雇が検討されている。それだけでなく、この自動車大手は生産経費の高騰を抑えるため、一部工場の閉鎖も検討しているという。87年の歴史でドイツ国内の工場閉鎖を同社が検討するのは今回が初めてとなる。
緊急人員削減は「コスト、コスト、コスト」が原因だとCEOオリバー・ブルームがメディアに語った。世界最大かつ最も象徴的な自動車メーカーの一つである同社は、もはや車両の価格面で競争力がないと彼は語った。
この重要性は、いくら強調してもし過ぎることはない。歴史的に欧州最大のドイツ経済は、世界各国への自動車輸出、特にフォルクスワーゲン・グループと傘下の10の自動車ブランドによる輸出に牽引されてきた。
数十年にわたるドイツの経済的成功の重要な部分は、世界最大の炭化水素燃料供給国たるロシアからの比較的安価で豊富なエネルギー(ガスと石油)供給によるものだった。
二年前に、エネルギー費用の高騰が自動車業界の存続を脅かしているとフォルクスワーゲン幹部が警告していた。ひいてはドイツ経済全体の存続を脅かすことになる。
2022年11月のこの警告は、バルト海の海底を通るノルドストリーム天然ガス・パイプラインをアメリカが秘密裏に爆破し、ドイツと欧州連合をロシアのエネルギー供給から切断してからわずか数週間後に出された。ロシアの他のエネルギー供給経路に対するEU制裁と相まって、結果はヨーロッパの経済不況だ。ドイツとヨーロッパの政治エリートは(ウクライナを代理にして)ロシアに対する敵意というアメリカの狙いに不条理にも従ってきた。全て、より高価なエネルギー輸出をロシアに代わってアメリカが増やし、未曾有の武器輸出でアメリカ軍産複合体を後押しするためだ。
ノルドストリーム・ガス・パイプライン破壊行為に関し、ドイツ政府は適切な刑事捜査を拒否している。理由は単純で、捜査を行えばアメリカによる加害が明らかになり、ドイツの卑屈な共謀が明らかになるからだ。ロシアとドイツは、バルト海海底を1,222キロ以上走る10年かけて110億ユーロの費用で建設した野心的パイプ・ライン計画の共同経営者だったが、ロシアの調査協力申し出をドイツ政府は拒絶した。もしパイプ・ラインが稼働していれば、ヨーロッパ経済と家庭は、料金の大幅値上げではなく、豊富で手頃なエネルギーが保証されていたはずなのだ。
これ以上、悲劇的で滑稽なことはない。アメリカのいわゆるヨーロッパ同盟諸国は、ワシントンの利己的な政策に不条理に従い、自らの経済基盤を破壊した。皮肉なことに、アメリカはヨーロッパの「保護者」だと宣伝しているが、実際は、ヨーロッパの寛大さと、アメリカ政府のおべっか使いの愚かさにすがって生きる巨大な寄生虫にすぎない。
何十年も中東、アジア、アフリカでヨーロッパがのめり込んできた数え切れないほどのアメリカの違法戦争や、第二次世界大戦以来、ヨーロッパ最大規模となったウクライナでの最近の代理戦争は、ヨーロッパ全土で手に負えない移民危機を生み出した。これが再び激しい政治的反応を引き起こし、世論調査でドイツやフランスや他のEU諸国の既成政党が痛手を受けている。制御不能な移民を巡る不安定な政府というEUの政治危機は、アメリカの帝国主義戦争に付き従ったことの直接的な結果だ。
EU体制は、欧米諸国の帝国主義的秩序と考え方の一部であるため、従属的存在だ。レミングのように自らの破滅に向かうようにイデオロギー的にプログラムされている。政治家と企業幹部が回転ドアのように次々入れ替わることや腐敗した政治家に対するCIAの脅迫も別の要因だ。
他のヨーロッパ諸国民同様、自国の政治家連中がアメリカの臣下になることが一体何を意味するかを、日々の生活でドイツ国民は身をもって知りつつある。
フォルクスワーゲン(=国民車会社)は、ナチス政権下の1937年にドイツ帝国主義によって設立された。自動車産業創設は、アドルフ・ヒトラーの寵愛を受けたプロジェクトだった。初期の同社の経済的成功は、ユダヤ人問題の最終的解決のため設置された強制収容所の安い労働力を利用したことによるもので、その中には死ぬまで働かされることが多かったロシア人捕虜の奴隷労働搾取も含まれていた。今日、安価なロシア産ガスの恩恵を受けられなくなったため、フォルクスワーゲンは優れた能力を失いつつある。
ドイツとその主要産業は、依然帝国主義の玩具になっている。だが今回は、アメリカ帝国主義が、それを破滅に追い込みつつある。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/09/08/election-upheaval-and-volkswagen-woes-show-germany-ruinous-price-for-being-uncle-sam-lapdog/
ドイツのための選択肢(AfD)はテューリンゲン州選挙で第1党となったが、これはショルツ首相率いる社会民主党とその連立政権パートナーにとって恥ずべき惨敗と見られた。AfDは隣のザクセン州選挙ではキリスト教民主同盟に次ぐ第2党となったものの大きな躍進を遂げた。
常に「極右」と評され、歴史的ナチと比較されるAfDの選挙での躍進には多くのヒステリーが伴った。しかし、そのヒステリーを和らげているのは、新しい左翼政党BSWも選挙で目覚ましい進歩を遂げた事実だ。
選挙結果をより正確に解釈すると、ドイツ国民は選挙を利用して、経済的困難や、制御されない移民や、強い反戦感情など、様々な問題に関して既存政党に対する深い失望と怒りを表明したということだろう。
AfDとBSWは、ドイツのウクライナへの巨額の軍事援助(230億ユーロ以上で、アメリカに次ぎ二番目に大きい)停止を選挙の訴えの基盤に据えた。また、ロシアに対する敵対的な経済制裁の終了と、両国間の正常で友好的関係の回復も求めている。
また両党は、冷戦時代への回帰ともいえるロシアを狙うアメリカ弾道ミサイルをドイツ領に再配備するベルリンの合意も批判している。そうなればドイツはロシアの報復攻撃の標的となる。ウクライナにおけるNATOによる緊張の高まりや、ロシアのクルスク地域への侵攻を考えると、こうしたドイツの懸念は突飛なものではない。
最近のドイツ選挙における政治的反乱は、ワシントンの反ロシア政策へのベルリンの順応に対する激しい抗議だったことは明らかなように思われる。
皮肉なことに、ドイツ・メディアは代替政党の台頭の要因について言及しているが、報道は、不満は単に「ロシアのプロパガンダ」に煽られているだけだと主張している。政治家が否認しているという話だ。国民は体制側の政策に反対票を投じ、抗議はクレムリンの策略として片付けられてしまう。このような上から目線は反乱を強めるだけだ。
それで、ドイツ経済が危機に瀕しているというのはロシア・プロパガンダにすぎないのだろうかと疑問に思うかもしれない。
今週、大幅なコスト削減策を検討せざるを得なくなったとドイツのフォルクスワーゲンは発表した。ドイツ国内の従業員30万人(全世界の従業員のほぼ半数)の大量解雇が検討されている。それだけでなく、この自動車大手は生産経費の高騰を抑えるため、一部工場の閉鎖も検討しているという。87年の歴史でドイツ国内の工場閉鎖を同社が検討するのは今回が初めてとなる。
緊急人員削減は「コスト、コスト、コスト」が原因だとCEOオリバー・ブルームがメディアに語った。世界最大かつ最も象徴的な自動車メーカーの一つである同社は、もはや車両の価格面で競争力がないと彼は語った。
この重要性は、いくら強調してもし過ぎることはない。歴史的に欧州最大のドイツ経済は、世界各国への自動車輸出、特にフォルクスワーゲン・グループと傘下の10の自動車ブランドによる輸出に牽引されてきた。
数十年にわたるドイツの経済的成功の重要な部分は、世界最大の炭化水素燃料供給国たるロシアからの比較的安価で豊富なエネルギー(ガスと石油)供給によるものだった。
二年前に、エネルギー費用の高騰が自動車業界の存続を脅かしているとフォルクスワーゲン幹部が警告していた。ひいてはドイツ経済全体の存続を脅かすことになる。
2022年11月のこの警告は、バルト海の海底を通るノルドストリーム天然ガス・パイプラインをアメリカが秘密裏に爆破し、ドイツと欧州連合をロシアのエネルギー供給から切断してからわずか数週間後に出された。ロシアの他のエネルギー供給経路に対するEU制裁と相まって、結果はヨーロッパの経済不況だ。ドイツとヨーロッパの政治エリートは(ウクライナを代理にして)ロシアに対する敵意というアメリカの狙いに不条理にも従ってきた。全て、より高価なエネルギー輸出をロシアに代わってアメリカが増やし、未曾有の武器輸出でアメリカ軍産複合体を後押しするためだ。
ノルドストリーム・ガス・パイプライン破壊行為に関し、ドイツ政府は適切な刑事捜査を拒否している。理由は単純で、捜査を行えばアメリカによる加害が明らかになり、ドイツの卑屈な共謀が明らかになるからだ。ロシアとドイツは、バルト海海底を1,222キロ以上走る10年かけて110億ユーロの費用で建設した野心的パイプ・ライン計画の共同経営者だったが、ロシアの調査協力申し出をドイツ政府は拒絶した。もしパイプ・ラインが稼働していれば、ヨーロッパ経済と家庭は、料金の大幅値上げではなく、豊富で手頃なエネルギーが保証されていたはずなのだ。
これ以上、悲劇的で滑稽なことはない。アメリカのいわゆるヨーロッパ同盟諸国は、ワシントンの利己的な政策に不条理に従い、自らの経済基盤を破壊した。皮肉なことに、アメリカはヨーロッパの「保護者」だと宣伝しているが、実際は、ヨーロッパの寛大さと、アメリカ政府のおべっか使いの愚かさにすがって生きる巨大な寄生虫にすぎない。
何十年も中東、アジア、アフリカでヨーロッパがのめり込んできた数え切れないほどのアメリカの違法戦争や、第二次世界大戦以来、ヨーロッパ最大規模となったウクライナでの最近の代理戦争は、ヨーロッパ全土で手に負えない移民危機を生み出した。これが再び激しい政治的反応を引き起こし、世論調査でドイツやフランスや他のEU諸国の既成政党が痛手を受けている。制御不能な移民を巡る不安定な政府というEUの政治危機は、アメリカの帝国主義戦争に付き従ったことの直接的な結果だ。
EU体制は、欧米諸国の帝国主義的秩序と考え方の一部であるため、従属的存在だ。レミングのように自らの破滅に向かうようにイデオロギー的にプログラムされている。政治家と企業幹部が回転ドアのように次々入れ替わることや腐敗した政治家に対するCIAの脅迫も別の要因だ。
他のヨーロッパ諸国民同様、自国の政治家連中がアメリカの臣下になることが一体何を意味するかを、日々の生活でドイツ国民は身をもって知りつつある。
フォルクスワーゲン(=国民車会社)は、ナチス政権下の1937年にドイツ帝国主義によって設立された。自動車産業創設は、アドルフ・ヒトラーの寵愛を受けたプロジェクトだった。初期の同社の経済的成功は、ユダヤ人問題の最終的解決のため設置された強制収容所の安い労働力を利用したことによるもので、その中には死ぬまで働かされることが多かったロシア人捕虜の奴隷労働搾取も含まれていた。今日、安価なロシア産ガスの恩恵を受けられなくなったため、フォルクスワーゲンは優れた能力を失いつつある。
ドイツとその主要産業は、依然帝国主義の玩具になっている。だが今回は、アメリカ帝国主義が、それを破滅に追い込みつつある。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/09/08/election-upheaval-and-volkswagen-woes-show-germany-ruinous-price-for-being-uncle-sam-lapdog/
コメント