『人口を維持する方法は二つあります。一つは自然増で、もう一つは社会増。自然増はもう見込めません。泣いてもわめいても子どもは増えません。人口を維持するには社会増しかない、つまり移民の受け入れです。
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上野千鶴子の「平等に貧しくなろう」論について、私がその二つのポイントとした「今後の日本に経済成長は可能か」と「平等になることは妥当で可能か」という二点のうち、後の論点にについて、下の記事は面白く、また実現可能な魅力的な提案をしていると思う。
前の論点についてはほとんど触れていない。単に、誰でも資本主義社会にいる限り、経済成長に参加しているのだ、という当たり前の話をしているだけで、「経済成長とは社会全体の経済拡大のことである」という通常の前提からすれば、論点をずらしている、逃げている、と見做されるだろう。上野千鶴子が言ったのも、「今後の日本には経済拡大は見込めない」という意味のはずだ。中嶋氏が言うのは「経済が死滅することはありえない」というだけの話である。それは資本主義だけのことではない。人間が生きていれば経済活動があるのは当然だ。
さて、難癖をつけはしたが、中嶋氏の提言は非常に興味深いものである。簡単に言えば、「生活保護と年金の一体化」であり、資産のある人間には年金は払わないようにする、という単純な解決策だ。これは人道的観点からも国家経済的観点からも妥当な解決策だろう。ただし、その資産限度額は中嶋氏が言うような「200万」は厳しすぎる額だろう。せめて500万くらいに設定しないと、生活に余裕が無さすぎる。
ただし、これでもまだ根本的な解決策にはならない。
と言うのは、年金を払っていない層がこれからどんどん増えていき、年金制度自体が破綻する可能性は非常に高いからだ。生活保護と年金が一体化しても、受給資格者への支給を(資産家には払わないなどの方法で)減らすだけでは生活保護制度も年金制度も維持できない可能性が高いと私は見ている。
つまり、年金も払えないような貧困を「正社員から非正規社員へ」という流れによって作り出してしまったことに日本のあらゆる経済問題の根幹があるわけだ。
まあ、とりあえず、「対症療法」的ではあるが、この日本経済の難病への処方のひとつとして、下の記事は読むに値すると思う。
(以下引用)
カテゴリー 年金 経済
前の論点についてはほとんど触れていない。単に、誰でも資本主義社会にいる限り、経済成長に参加しているのだ、という当たり前の話をしているだけで、「経済成長とは社会全体の経済拡大のことである」という通常の前提からすれば、論点をずらしている、逃げている、と見做されるだろう。上野千鶴子が言ったのも、「今後の日本には経済拡大は見込めない」という意味のはずだ。中嶋氏が言うのは「経済が死滅することはありえない」というだけの話である。それは資本主義だけのことではない。人間が生きていれば経済活動があるのは当然だ。
さて、難癖をつけはしたが、中嶋氏の提言は非常に興味深いものである。簡単に言えば、「生活保護と年金の一体化」であり、資産のある人間には年金は払わないようにする、という単純な解決策だ。これは人道的観点からも国家経済的観点からも妥当な解決策だろう。ただし、その資産限度額は中嶋氏が言うような「200万」は厳しすぎる額だろう。せめて500万くらいに設定しないと、生活に余裕が無さすぎる。
ただし、これでもまだ根本的な解決策にはならない。
と言うのは、年金を払っていない層がこれからどんどん増えていき、年金制度自体が破綻する可能性は非常に高いからだ。生活保護と年金が一体化しても、受給資格者への支給を(資産家には払わないなどの方法で)減らすだけでは生活保護制度も年金制度も維持できない可能性が高いと私は見ている。
つまり、年金も払えないような貧困を「正社員から非正規社員へ」という流れによって作り出してしまったことに日本のあらゆる経済問題の根幹があるわけだ。
まあ、とりあえず、「対症療法」的ではあるが、この日本経済の難病への処方のひとつとして、下の記事は読むに値すると思う。
(以下引用)
「平等に貧しくなろう」という上野千鶴子氏の意見が正し過ぎる件について。
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カテゴリー 年金 経済
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