「船井幸雄com.」というサイトから転載。引用された文章は「ヤスの備忘録」からのようだ。
中東情勢と、アメリカのデフォルト、それに続くアメリカ国家解体とを結びつけた視点が面白い。まあ、ただの「陰謀論」として無視しても結構だが、いびつな自称「国際社会」(これに関するあいば達也の「世相を斬る」記事も面白かった。「国際社会」とは要するに欧米とその属国日本が悪事を行う際の看板にしているだけのただの口上だ、ということだが、私もそれに賛成だ。)だけが発する政治記事(つまり基本的にユダ金資本の通信社発の記事と、それに基づく論説)しか読まないで世界の真の姿が分かると思う方が阿呆だろう。
(以下引用)*前半省略。引用部分だけでも長すぎるので、短気な人は「リンゼー・ウィリアムのリーク情報」以降だけを読めばいい。
●1982年という時期
さて、背景の解説が長くなりましたが、オデッド・イオンの『1980年代におけるイスラエルの戦略』という政策提言が書かれた1982年という時期ですが、この時期中東には、イスラエルの存亡を脅かす強国が3つ存在していたのです。イラン、シリア、そしてイラクです。イランは革命後の混乱で当面の敵ではありませんでしたが、軍事的に大国化したイラク、そしてシリアはもっとも恐るべき存在でした。
一方、エジプトは1977年に和平協定を結んでいたので敵ではありません。
これらの敵を崩壊させ、イスラエルの存亡が脅かされることのない「絶対生存圏」を確保する計画がオデッド・イオンの『1980年代におけるイスラエルの戦略』なのです。
●分割される中東
この文書は、まずイスラエルが積極的に国内の反政府活動を煽ることによってイラク、シリア、リビア、ヨルダン、レバノン、そしてサウジアラビアの独裁政権をすべて崩壊させるべきだとあります。その後、宗派間、部族間、そして民族間の対立を煽ることで、国家を宗派、部族、民族の居住地域に分裂させます。そのようにして、中東全域をイスラエルに挑戦する国力のない弱小国家が存立する状態に追い込むことを、この文書は提言しているのです。
この状況は、中東にイスラエルに挑戦できる軍事力をもつ強い国家が存在しない状態です。この状況でこそ、イスラエルは領土を拡張し、イスラエルの生存が脅かされることのない絶対的な「生存圏」を構築することができるとしています。
●文書に記載されている中東分割案
そしてこの文書では、次のように中東は分裂すべきだとしています。
イラク:
シーア派の「シーアスタン」、スンニ派の「スンニスタン」、クルド人の「クルディスタン」の3つの小国家に分割。
シリア:
シーア派居住地域を「シーアスタン」に併合。アラウィ派の「アラウィスタン」、ドルーズ派の「ジャバル・アル・ドルーズ」に2分割。
リビア:
東部の「シレナイカ」、西部の「トリポリタニア」、南部の「フェザン」に3分割。
サウジアラビア:
独立以前の状態に分割する。ワッハービ派が支配する中央部の「ワッハービスタン」、南部の「南アラビア」、西部の「西アラビア」、東部の「東アラビア」、北部の「北アラビア」に5分割。
このような案です。
●米政府が政策案を採用?
さて、このような案ですが、その後、この政策提言は1996年にネオコンの牙城であるシンクタンク、「新世紀アメリカプロジェクト」の報告書に取り入れられ、当時のクリントン政権に、アメリカの実現すべき中東政策として提言されています。
この案が、実際に米政府に採用されたかどうかははっきりとは分かりません。でも、「アラブの春」以降の状況を見ると、この案の内容に酷似しています。
●「アラブの春」以後の状況に酷似
「アラブの春」は、米国務省の予算で動いている革命コンサルタント集団の「CANVAS」が背後で仕掛けたことはよく知られています。「CANVAS」の本拠地はセルビアのベオグラードにあります。
「アラブの春」は、2010年12月のチュニジアを皮切りに、エジプト、シリア、ヨルダン、イエメン、バーレーンなどの諸国で、まずは民主化要求運動として始まりました。運動の主体となったのは高い教育を受けた都市の青年層でした。かなり以前から、これらの青年集団を革命を起すように訓練したのが、「CANVAS」でした。
しかし、その後の西欧型の民主主義を要求する運動は、国民の支持が高いイスラム原理主義の党派に乗っ取られ、選挙が実施されるたびに、各地で原理主義党派が躍進しました。エジプトでイスラム原理主義の政党、「ムスリム同胞団」のモルシー政権が成立したのは記憶に新しいですね。
しかしその後、リビアなどでは原理主義党派間の争いが激しく、オデッド・イオンの政策提言にあるように、3つの地域の利害を代表する党派が、激しく争う状況になっています。
そしてシリアは内戦状態です。当初は民主化勢力である「自由シリア軍」対「アサド政権」という、民主化要求勢力と独裁政権の対立でしたが、反政府勢力はアルカイダ系の原理主義勢力に乗っ取られました。いまは出身を異にする原理主義勢力間の闘争が激化し、オデット・イオンの言う方向にシリアは3分割されるような状況になっています。
そしてイラクですが、「イスラム国」の進撃でイラクの内戦は激化し、最終的には北部のクルド人国家、西部のスンニ派国家、南部のシーア派国家に3分割せざるを得ない状況になっています。これはまさにオデット・イオンが予期した構図ではないでしょうか。
このように見てみると、1982年に提言された状況がまさにいま実現しつつあるのが、「アラブの春」以後の状況なのです。
これは偶然に起こっていることなのでしょうか? それともオデッド・イオンの計画は米政府によって継承され、いまの状況は計画的に意図されたものなのでしょうか?
●リンゼー・ウイリアムのリーク情報
おそらくこれは、中東に関する長期的な計画があって実現している状況だと考える方が妥当かもしれません。だとするなら、これからどうなるのでしょうか?
ヤスの備忘録の読者であれば周知の人物に、リンゼー・ウィルアムがいます。ウィリアムスは、ブリティシュペトリリアムの人事担当重役として招かれた牧師で、グローバルエリートの闇の計画を暴露し続けている人物です。
2011年の半ば、リンゼー・ウィルアムスは以下のような計画をリークしました。2011年の半ばと言えば、「アラブの春」の革命の熱情が頂点に達していた時期です。
・支配エリートは、中東の民主化運動をいっそう拡大させ、これを利用して、原油の輸出を全面的にストップさせる計画だ。
・これがいつ行われるか私は知っているが、日時を言うことは許されていない。これから中東の民主化運動はサウジアラビアまで拡大するはずだ。
・リビアの内戦は長期化する可能性があるが、支配エリートがこの戦争を計画した目的は、中東の原油輸出を完全に停止してしまいたいからである。
・サウジアラビアの王家は最後に崩壊する。これも、世界の原油価格に大きな影響を与える大変な事件になるが、これが起こり中東の原油の輸出が停止する前に、アメリカの原油生産を増大させる計画だ。
・支配エリートはアメリカ国民をバカだと思っている。なぜなら、支配エリートはオバマ政権を扇動し、中東の民主化運動をアメリカ国民の税金を使って援助し、それによって結果的には支配エリートの計画にあるように、中東の原油の輸出を停止させ、アメリカを奈落の底に突き落とすからである。
・2011年5月28日、上院はある法案を可決した。この法案は、マスメディアではまったく報道されなかった。この法案で、アラスカの自然保護区の原油掘削禁止地域の掘削を許可した。
・支配エリートは下院議員を実質的に買収して法案を可決させたのだが、それというのも中東の民主化運動の高まりで、中東の現政権がいっせいに崩壊する時期を知っているからである。これらの政権の崩壊で中東は混乱し、原油の輸出は実質的に不可能になる。これが起こる前に、アメリカ国内で原油の産出を増大する体制を整えたかったのである。それがこの法案を可決させた意図だ。
・また、アメリカのデフォルトでドルが暴落するので、それ以前に原油の産出量を増加させておく必要もあった。
・支配エリートはアメリカのデフォルトを確実に誘導している。いつデフォルトするのか彼らは私に告げたが、その日時を言うことはできない。
・現在、国債の上限引き上げ法案の可決でもめているが、この法案が可決するかどうかにかかわりなく、アメリカは予定どおりデフォルトする。
・ドルの暴落の後、新しい基軸通貨が導入される。支配エリートはこの新基軸通貨をペトロドルと呼んでおり、金がその価値の保証となる。
・金の価格が1オンス、3000ドルになった時点に彼らはペトロドルを導入するつもりだ。銀の価格は1オンス、75ドルから100ドルになっている。
・中国は30億ドルの米国債を持っている。中国はアメリカは米国債の支払いをもはや行えないということは十分に知っている。
以上です。
●不気味な一致
この3年前のリークを整理すると以下のようになります。
1)「アラブの春」でイスラム原理主義運動を盛り上げ、中東各国の政権を崩壊させ、原理主義政権を樹立する。
2)イスラム原理主義の興隆で中東は大混乱し、無秩序化する。
3)これに伴い、原油は1バーレル、150ドルを越える水準に高騰する。
4)この状況が実現したら、アメリカをデフォルトさせ、ドルの価値を徹底的に低下させる。これでアメリカではハイパーインフレが起こり、米経済は実質的に壊滅する。
このようなシナリオです。これがリークされた2011年には、リンゼー・ウィリアムは、このシナリオを実行する最終目的が、ハイパーインフレによって大幅に減価したアメリカの資産の多くを支配エリートが買い占め、それを基盤に民主主義ではない独裁国家を構築することだと言います。
わたしがこれを2011年に見たとき、あまりに現実ばなれした荒唐無稽の陰謀論ではないかと思い、真剣には考えませんでした。
でもいま、イラクやシリア、そして中東の全域が「イスラム国」のようなイスラム原理主義運動が台頭し、イラクやシリアをはじめ多くの政権が崩壊の危機に直面しつつあります。このリークの内容があまりにいまの現実に合致していることに驚きます。
そしてまた、中東の現状は「オデッド・イオン」の政策提言にある中東分割シナリオそっくりな状況に向かってもいます。
ということは、アメリカのデフォルトとハイパーインフレの拡散によるアメリカ政府の崩壊というシナリオの現実性もこれから次第に高まってくるのかもしれません。
中東情勢と、アメリカのデフォルト、それに続くアメリカ国家解体とを結びつけた視点が面白い。まあ、ただの「陰謀論」として無視しても結構だが、いびつな自称「国際社会」(これに関するあいば達也の「世相を斬る」記事も面白かった。「国際社会」とは要するに欧米とその属国日本が悪事を行う際の看板にしているだけのただの口上だ、ということだが、私もそれに賛成だ。)だけが発する政治記事(つまり基本的にユダ金資本の通信社発の記事と、それに基づく論説)しか読まないで世界の真の姿が分かると思う方が阿呆だろう。
(以下引用)*前半省略。引用部分だけでも長すぎるので、短気な人は「リンゼー・ウィリアムのリーク情報」以降だけを読めばいい。
●1982年という時期
さて、背景の解説が長くなりましたが、オデッド・イオンの『1980年代におけるイスラエルの戦略』という政策提言が書かれた1982年という時期ですが、この時期中東には、イスラエルの存亡を脅かす強国が3つ存在していたのです。イラン、シリア、そしてイラクです。イランは革命後の混乱で当面の敵ではありませんでしたが、軍事的に大国化したイラク、そしてシリアはもっとも恐るべき存在でした。
一方、エジプトは1977年に和平協定を結んでいたので敵ではありません。
これらの敵を崩壊させ、イスラエルの存亡が脅かされることのない「絶対生存圏」を確保する計画がオデッド・イオンの『1980年代におけるイスラエルの戦略』なのです。
●分割される中東
この文書は、まずイスラエルが積極的に国内の反政府活動を煽ることによってイラク、シリア、リビア、ヨルダン、レバノン、そしてサウジアラビアの独裁政権をすべて崩壊させるべきだとあります。その後、宗派間、部族間、そして民族間の対立を煽ることで、国家を宗派、部族、民族の居住地域に分裂させます。そのようにして、中東全域をイスラエルに挑戦する国力のない弱小国家が存立する状態に追い込むことを、この文書は提言しているのです。
この状況は、中東にイスラエルに挑戦できる軍事力をもつ強い国家が存在しない状態です。この状況でこそ、イスラエルは領土を拡張し、イスラエルの生存が脅かされることのない絶対的な「生存圏」を構築することができるとしています。
●文書に記載されている中東分割案
そしてこの文書では、次のように中東は分裂すべきだとしています。
イラク:
シーア派の「シーアスタン」、スンニ派の「スンニスタン」、クルド人の「クルディスタン」の3つの小国家に分割。
シリア:
シーア派居住地域を「シーアスタン」に併合。アラウィ派の「アラウィスタン」、ドルーズ派の「ジャバル・アル・ドルーズ」に2分割。
リビア:
東部の「シレナイカ」、西部の「トリポリタニア」、南部の「フェザン」に3分割。
サウジアラビア:
独立以前の状態に分割する。ワッハービ派が支配する中央部の「ワッハービスタン」、南部の「南アラビア」、西部の「西アラビア」、東部の「東アラビア」、北部の「北アラビア」に5分割。
このような案です。
●米政府が政策案を採用?
さて、このような案ですが、その後、この政策提言は1996年にネオコンの牙城であるシンクタンク、「新世紀アメリカプロジェクト」の報告書に取り入れられ、当時のクリントン政権に、アメリカの実現すべき中東政策として提言されています。
この案が、実際に米政府に採用されたかどうかははっきりとは分かりません。でも、「アラブの春」以降の状況を見ると、この案の内容に酷似しています。
●「アラブの春」以後の状況に酷似
「アラブの春」は、米国務省の予算で動いている革命コンサルタント集団の「CANVAS」が背後で仕掛けたことはよく知られています。「CANVAS」の本拠地はセルビアのベオグラードにあります。
「アラブの春」は、2010年12月のチュニジアを皮切りに、エジプト、シリア、ヨルダン、イエメン、バーレーンなどの諸国で、まずは民主化要求運動として始まりました。運動の主体となったのは高い教育を受けた都市の青年層でした。かなり以前から、これらの青年集団を革命を起すように訓練したのが、「CANVAS」でした。
しかし、その後の西欧型の民主主義を要求する運動は、国民の支持が高いイスラム原理主義の党派に乗っ取られ、選挙が実施されるたびに、各地で原理主義党派が躍進しました。エジプトでイスラム原理主義の政党、「ムスリム同胞団」のモルシー政権が成立したのは記憶に新しいですね。
しかしその後、リビアなどでは原理主義党派間の争いが激しく、オデッド・イオンの政策提言にあるように、3つの地域の利害を代表する党派が、激しく争う状況になっています。
そしてシリアは内戦状態です。当初は民主化勢力である「自由シリア軍」対「アサド政権」という、民主化要求勢力と独裁政権の対立でしたが、反政府勢力はアルカイダ系の原理主義勢力に乗っ取られました。いまは出身を異にする原理主義勢力間の闘争が激化し、オデット・イオンの言う方向にシリアは3分割されるような状況になっています。
そしてイラクですが、「イスラム国」の進撃でイラクの内戦は激化し、最終的には北部のクルド人国家、西部のスンニ派国家、南部のシーア派国家に3分割せざるを得ない状況になっています。これはまさにオデット・イオンが予期した構図ではないでしょうか。
このように見てみると、1982年に提言された状況がまさにいま実現しつつあるのが、「アラブの春」以後の状況なのです。
これは偶然に起こっていることなのでしょうか? それともオデッド・イオンの計画は米政府によって継承され、いまの状況は計画的に意図されたものなのでしょうか?
●リンゼー・ウイリアムのリーク情報
おそらくこれは、中東に関する長期的な計画があって実現している状況だと考える方が妥当かもしれません。だとするなら、これからどうなるのでしょうか?
ヤスの備忘録の読者であれば周知の人物に、リンゼー・ウィルアムがいます。ウィリアムスは、ブリティシュペトリリアムの人事担当重役として招かれた牧師で、グローバルエリートの闇の計画を暴露し続けている人物です。
2011年の半ば、リンゼー・ウィルアムスは以下のような計画をリークしました。2011年の半ばと言えば、「アラブの春」の革命の熱情が頂点に達していた時期です。
・支配エリートは、中東の民主化運動をいっそう拡大させ、これを利用して、原油の輸出を全面的にストップさせる計画だ。
・これがいつ行われるか私は知っているが、日時を言うことは許されていない。これから中東の民主化運動はサウジアラビアまで拡大するはずだ。
・リビアの内戦は長期化する可能性があるが、支配エリートがこの戦争を計画した目的は、中東の原油輸出を完全に停止してしまいたいからである。
・サウジアラビアの王家は最後に崩壊する。これも、世界の原油価格に大きな影響を与える大変な事件になるが、これが起こり中東の原油の輸出が停止する前に、アメリカの原油生産を増大させる計画だ。
・支配エリートはアメリカ国民をバカだと思っている。なぜなら、支配エリートはオバマ政権を扇動し、中東の民主化運動をアメリカ国民の税金を使って援助し、それによって結果的には支配エリートの計画にあるように、中東の原油の輸出を停止させ、アメリカを奈落の底に突き落とすからである。
・2011年5月28日、上院はある法案を可決した。この法案は、マスメディアではまったく報道されなかった。この法案で、アラスカの自然保護区の原油掘削禁止地域の掘削を許可した。
・支配エリートは下院議員を実質的に買収して法案を可決させたのだが、それというのも中東の民主化運動の高まりで、中東の現政権がいっせいに崩壊する時期を知っているからである。これらの政権の崩壊で中東は混乱し、原油の輸出は実質的に不可能になる。これが起こる前に、アメリカ国内で原油の産出を増大する体制を整えたかったのである。それがこの法案を可決させた意図だ。
・また、アメリカのデフォルトでドルが暴落するので、それ以前に原油の産出量を増加させておく必要もあった。
・支配エリートはアメリカのデフォルトを確実に誘導している。いつデフォルトするのか彼らは私に告げたが、その日時を言うことはできない。
・現在、国債の上限引き上げ法案の可決でもめているが、この法案が可決するかどうかにかかわりなく、アメリカは予定どおりデフォルトする。
・ドルの暴落の後、新しい基軸通貨が導入される。支配エリートはこの新基軸通貨をペトロドルと呼んでおり、金がその価値の保証となる。
・金の価格が1オンス、3000ドルになった時点に彼らはペトロドルを導入するつもりだ。銀の価格は1オンス、75ドルから100ドルになっている。
・中国は30億ドルの米国債を持っている。中国はアメリカは米国債の支払いをもはや行えないということは十分に知っている。
以上です。
●不気味な一致
この3年前のリークを整理すると以下のようになります。
1)「アラブの春」でイスラム原理主義運動を盛り上げ、中東各国の政権を崩壊させ、原理主義政権を樹立する。
2)イスラム原理主義の興隆で中東は大混乱し、無秩序化する。
3)これに伴い、原油は1バーレル、150ドルを越える水準に高騰する。
4)この状況が実現したら、アメリカをデフォルトさせ、ドルの価値を徹底的に低下させる。これでアメリカではハイパーインフレが起こり、米経済は実質的に壊滅する。
このようなシナリオです。これがリークされた2011年には、リンゼー・ウィリアムは、このシナリオを実行する最終目的が、ハイパーインフレによって大幅に減価したアメリカの資産の多くを支配エリートが買い占め、それを基盤に民主主義ではない独裁国家を構築することだと言います。
わたしがこれを2011年に見たとき、あまりに現実ばなれした荒唐無稽の陰謀論ではないかと思い、真剣には考えませんでした。
でもいま、イラクやシリア、そして中東の全域が「イスラム国」のようなイスラム原理主義運動が台頭し、イラクやシリアをはじめ多くの政権が崩壊の危機に直面しつつあります。このリークの内容があまりにいまの現実に合致していることに驚きます。
そしてまた、中東の現状は「オデッド・イオン」の政策提言にある中東分割シナリオそっくりな状況に向かってもいます。
ということは、アメリカのデフォルトとハイパーインフレの拡散によるアメリカ政府の崩壊というシナリオの現実性もこれから次第に高まってくるのかもしれません。
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