https://earthreview.net/extreme-flooding-in-wales-uk/
<転載開始>
itv.com
英国のウェールズ地方で、極端な集中豪雨による洪水が発生していることが報じられています。以下は、11月24日のウェールズのポンティプリッドという街の様子です。
というより、ウェールズ地方の被害が特に大きいという話であり、英国の比較的全域で豪雨が続いているようです。
英国政府のウェブサイトによると、11月25日午前の時点で英国全土に 150件以上の洪水警報が出されています。以下は、日本語にしたものです。
11月25日時点で英国に発令されている洪水警報
gov.uk
今回の英国の洪水は、暴風雨によるものですが、最近は、どこの地域でも大変な集中豪雨がよく発生しています。
11月だけでも以下のような豪雨がありました。
・韓国の済州島が11月としては100年ぶりの豪雨に見舞われる
・イスラエル北部で同国史上最大の集中豪雨。4時間で「1年間の60%に相当する雨」が降る
・シンガポールで過去40年で最大の豪雨。2時間半で11月の降雨量の51%に相当する雨が降る
10月にはスペインで 250人以上が死亡した洪水も起きていますが、その集中豪雨の極端さは以下のグラフでも示されます。
スペイン・バレンシアの2024年の累積雨量
BDW
「累積」雨量が、たった 1日で極端に増加したことがわかります。
まさに異様な集中豪雨が世界中で起きていまして、この正確な理由は不明ですけれど、「大気中の水蒸気」も関係しているかもしれません。
2022年にトンガ沖で海底火山「フンガ・トンガ=フンガ・ハーパイ」の大噴火により、現在、地球の大気中には通常より非常に多い水蒸気が存在していることがわかっています。大気中の水蒸気が多くなると、まずは「気温が上昇」します。そして、おそらくは、雨量にも関係してくると思われます。そのあたりは、以下で記しています。
・今の地球と今の太陽と今の海流が導く近い未来
In Deep 2024年9月12日
最近のような異常な集中豪雨が今後も続くのかどうかは不明ですが、これから冬になりますので、今度は各地での大雪が相次ぐという可能性もあるかもしれません。
いずれにしても、荒れた気象はまだ続きそうです。
英国の洪水に関しての BBC の報道です。
暴風雨バートによる洪水は「完全に壊滅的」、ウェールズ州首相が声明
Storm Bert floods 'absolutely devastating', says Welsh FM
BBC 2024/11/25
ウェールズのエルネド・モーガン首相は、大雨と強風が英国全土に広がり続ける中、暴風雨バートがもたらした洪水は「極めて壊滅的」だと述べた。
議会が大災害を宣言した南ウェールズでは、場所によっては 100ミリを超える雨が降っており、同国南東部の 2つの地域では「生命に重大な危険」があるとする厳しい洪水警報が発令されている。
モーガン氏は、当局は嵐に備えていたと述べたが、「ここ数日のような猛烈な雨が降ると、その影響を最小限に抑えるのは常に困難になるだろう」と付け加えた。
最もひどい雨は東のイングランドへと移動しており、中部地方と南西部でも洪水が発生している。英国全土で現在 100以上の洪水警報が発令されている。
風と雨に関するイエロー警報は、スコットランド西部、イングランド南部、ウェールズ、北アイルランドで発令されているが、24日遅くに期限が切れる予定。25日にはスコットランドの一部で風に関するイエロー警報のみが発令される。
イングランド、ウェールズ、スコットランドでも数百の洪水警報が発令されている。
北ウェールズ警察は 24日午後、コンウィ郡トレフリウ近くのコンウィ川で行方不明になった男性の捜索を行っていた警官らが遺体を発見したと発表した。
ロンドン周辺では、ハイドパークと人気のウィンターワンダーランドを含むすべての王立公園が強風のため 24日に閉鎖された。
洪水、強風、倒木による道路や鉄道の通行止めは、23日に同様の事件が発生した後、24日も一部地域で続いた。
ウスターシャー州テンベリー・ウェルズの写真には、町のカイア・ブルックが増水して壁が崩壊し、通りが水没している様子が写っている。
南ウェールズでは、大規模な洪水が発生したため、ロンダ・カノン・タフ評議会が重大事態を宣言した。ポンティプリッドではタフ川の堤防が決壊し、町の住民がバケツを使って家の外から水を排出する姿が見られた。
ウェールズの首相は、被災者に対してどのような支援を提供するかについての議論が始まっていると付け加えた。
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