群馬県内の高校に通う女子生徒が、イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)による日本人拘束事件を想起させる画像をツイッターに投稿し、批判が殺到する騒ぎになった。画像に写っていた生徒2人は匿名掲示板に個人情報をさらされ、中傷の集中砲火を浴びた。うち1人は専門学校進学を断念。軽い気持ちで投稿した不謹慎画像が人生を狂わせる結果を招いた。
学校によると、女子生徒は10日夜、友人と2人で写った画像を公開。画像には文字や絵が描き込まれ、ISが人質を殺害したとして公開した映像をまねていた。11日からネット上で話題になり、生徒は画像を削除したが画像は転載され、生徒2人の氏名、高校名、進学先も特定された。匿名掲示板には「こいつらが死ねばよかったのに」「誘拐されて同じ目にあえばいいよ」「学校に電話して人生つぶそうぜ」といった書き込みもあった。学校には12日朝から「当然退学でしょう」「高校は責任をどう取るの」などとの電話が計7件あったという。
高校は生徒を指導する一方、掲示板に削除依頼を申し立て、書き込みは削除された。生徒2人はショックを受けて精神的に不安定になり、ケアが必要な状態という。
校長や担当職員は「画像は社会通念上許されるものではなく、投稿は軽率だった。生徒指導を徹底したい」と説明している。また、個人を特定して追い詰める行為も問題視し、学校で「中傷する側にも回ってはいけない」と指導する方針という。【尾崎修二】
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