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徽宗皇帝のブログ

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労働力シフトを考える ①福祉分野
世界的な、あるいは日本の失業問題の解決策は、低賃金・過重労働の「福祉・教育・医療」および第一次産業へ労働力をシフトしていくこと、そしてそのためにはそれらの業種の低賃金・過重労働の現状を改善することだ、というのが前回までに述べたことだが、その具体的方法を考えてみる。
まず、福祉分野では、労働者の需要は高く、労働希望者の数も多いにも関わらず、そのあまりの低賃金・過重労働のためにいつでも人手不足である。実際のところ、福祉関係の仕事には国からの補助金もあるようなのだが、それでもなかなか黒字にはならず、労働者に満足に金が支払えないようだ。
ここで私が福祉という言葉で言っているのは、主に老人介護業である。少子高齢社会での最大の問題が老人介護にある、というのは国民の共通認識だろう。老人介護に金を出すのは誰か。その老人が退職公務員でもない限り、自分の老後を養うだけの金が老人自身にあるとは考えにくい。そこで、老人の家族が介護費用を出して介護施設に入れることになる。しかし、老人介護は、ほとんどマンツーマンの仕事であり、効率が非常に悪い。つまり、一人の介護人がせいぜい2,3名までの面倒しか見られないのではないかと想像できる。たとえば、一人の老人を入浴させるのに30分かかるとすれば、8時間かけても16名までしか入浴の世話はできない。食事の世話も同様である。逆に言えば、たとえば2時間以内に16名の老人の入浴を終わらせるには4名の介護人が必要になる。1時間以内なら8名だ。食事の世話も同様であり、それ以外の世話もあるのだから、一人の介護人は、実質的には1日に2、3名の世話しかできないのだが、それを分業しているためにもっと多くの面倒を見ているように錯覚しているだけなのである。
とすれば、2名乃至3名の老人の介護施設利用費で一人の介護人の給与を出さねばならず、その他に施設維持費や様々な入費があることを考えれば、介護人の給与が安くならざるを得ないのは理の当然ということになる。
この問題は出口無し、だろうか?

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