「隠居爺の世迷言」記事で、世迷言どころか非常な卓見だと思う。これまで多くの人が漠然と考えていた、あるいは感じていたことを明瞭に説明しているのではないか。
まあ、昔から「城狐社鼠」という言葉で言われていたことで、人間社会は永遠に同じ腐敗体質を持っている、あるいは権力は絶対に腐敗する、という話ではある。
ただ、「911」以降の現代では、それがあまりに堂々と行われるので、真面目で善良な庶民はそれを現実と思えないのである。
(以下引用)冒頭の「話の枕」は無いほうが話が明瞭になるので省略する。
さて、今回の記事は、私がいつも書いているような記事といえばそのような程度のものになるけれども、実は前回の記事中にあるインドラジット・サマラジヴァという人が書いた、「これはアメリカ帝国の偉大なイノベーションだ。戦争に勝つよりも、負けた方が儲かるということを発見したのだ。自国の国庫から略奪するために他国を攻撃するのは米国だけだ。」という文章に触発されたためだ。
「ああ、そうか」と思った。コナン君じゃないけれど「謎は全て解けた」というか、目からウロコというか、霧が晴れたというか、そんな感じ。結局のところ、今の日本でも、アメリカでも、分かりやすくいうと政府による税金泥棒が行われていると考えられる。しかも、税金を泥棒するために平気で人も殺すから、日本政府もアメリカ政府も、強盗殺人犯といえる。
分かりやすくするために、具体例を挙げて説明してみよう。三菱重工が「MRJ」という小型ジェット旅客機を開発しようとして失敗し、撤退したのはご存知の方も多いだろう。1兆円の開発経費をかけたというが、チャラになってしまった。また、国からは500億円程度の補助金が投入され、それも水の泡と消えたことになる。(「国産ジェットなぜ撤退 三菱航空機 元社長が語る教訓」2023.8.2 NHK)
ここで私は、インドラジット・サマラジヴァの書いた「戦争に勝つよりも、負けた方が儲かるということを発見したのだ。自国の国庫から略奪するために他国を攻撃する」という文章を連想する。
三菱重工のMRJ開発失敗はあらかじめ予定されていたことであって、その目的は関係者で500億円を山分けすることにあったとしたらどうだろう。開発経費に1兆円をかけたなどというのはいくらでもごまかしの効くことだろう。わざと失敗して、500億円をネコババしたのだ。もちろんその500億円は国の予算であり、私たちの税金が元になっている。
真面目に飛行機を完成させたとしたらどうなるだろうか。その結果、三菱重工は地道な商売をしなければならなくなる。安全に責任を持ち、整備を念入りに行い、故障や経年劣化に対応し、万が一事故が発生した場合には巨額の補償を行わなければならない。そんなことよりも、500億円をポッケナイナイしたほうがはるかに効率のいい儲けになる。
おそらく、大阪・関西万博も同じ構図だろう。とにかく、主催者というのか関係者というのか、それらの連中のやる気のなさが目立つ万博になっている。来年の4月からの開催になるけれども、果たして開催できるのか否か、開催して赤字がどのくらい出るのか、それを誰が負担するのか、曖昧なままで放置されている。
しかし、万博関係者というか主催者はそれでいいと思っている。どう転んだところで、主催者側である大阪府や日本国が夜逃げする心配はないから、いずれ税金を使って赤字が補填されることになる。それでいいと関係者は思っている。仮に、開催日に地震が起きて、建物全部が潰れたところで、それまでの間に関係各所にお駄賃がたっぷり回っている。
つまり、建設業者等からのキックバックというか、リベートというか、賄賂というか、そんなものが政党や政治家の懐にたんまり入っている。目的がそこにあるものだから、万博が成功しようが失敗しようがそんなことはどうでもいいことなのだ。税金が投入されさえすればいい。
そのような意味で、これまでの史上最大の詐欺は新型コロナ騒動だった。日本だけで100兆円以上の対策費が支出されたのではないだろうか。コロナ予備費の使途不明金11兆円という話まで聞こえてくる。もう、無制限食べ放題というか、飲み放題というか、飲めや歌えの乱痴気騒ぎというか。ただし、おいしい思いをしているのは、政府と癒着している大企業や医療業界、それに政治家をはじめとする特権階級であって、中小企業や飲食店などは、泣きの涙に暮れているところも多い。
新型コロナ騒動は税金を、つまり国家予算を略奪するためのかつてないくらい大規模な詐欺だった。間違っていけないのは、新型コロナが流行したために国が予算をつけたのではないことだ。最初から国家予算をだまし取る目的で新型コロナを流行させたことを、私たちは理解しなくてはいけない。アメリカも、WHOも、製薬会社も、日本政府も、G7等の各国も皆共犯になる。
おそらく、事の始まりは、「税金が余って使い道がない」ということではないかと思う。であるならば、減税して国民の負担を減らすべきであると、私のような単純で素直な者は考えるけれども、政府や財界などはそうはいかない。金がいかに人々をひざまずかせ、意のままに操ることのできるツールであるかを、政治家も、財界人も十二分に知っているからだ。
そんな彼らにとって減税するのは愚の骨頂だ。その反対に、国民からは税金を可能な限り取り立てて、その税金を使って私腹を肥やすとともに自分たちの威光を示すのが、最高の使い道であると政治家も財界人も考えている。
私の好きな考え方に、 " ショック・ドクトリン " というものがある。ショック・ドクトリンとはカナダのジャーナリスト「ナオミ・クライン」が2007年に著した書籍の題名になる。「大惨事につけ込んで実施される種々様々な社会変革」を意味する。「惨事便乗型資本主義」、「災害資本主義」、「火事場泥棒資本主義」とも呼ばれる。
東北大震災はこれがかなり行われたようであり、この際とばかりに膨大な予算が立てられ、いろいろな分野で必要のない物が買われたり、工事が行われたりした。震災の復旧となれば誰も文句を言わないために、政府はここぞとばかりに自由に予算を組むことができた。そして、その予算で日本のあちらこちらで、おいしい思いをした人、団体、会社などが生み出された。
東北大震災は自然災害であり、偶然を待たなければならないが、それを人工的に起こすことができれば、政府も、財界も、関連企業や団体も、いつも濡れ手で粟の思いができる。そして、それを実際にもやり始めたのが新型コロナ騒動になる。新型コロナ騒動ばかりではない。ロシア・ウクライナ紛争も同じことで、アメリカの軍産複合体が、アメリカの税金を盗んで私腹を肥やすために、ロシアを挑発して起こした戦争になる。
インドラジット・サマラジヴァが触れたように、戦争の勝敗はアメリカにとってはどうでもいい。まずは、アメリカの税金(国庫)に手を付け、使い込むことが目的であり、既にその目的は十分に達成されている。さらに儲けを企てるか、ウクライナから手を引くかは、政治的な動向も踏まえてアメリカがどのように判断するかの問題でしかない。勝敗は関係がない。
1つ興味深いことがあって、日本政府が能登半島地震にさっぱり金を出そうとしなかったことだ。外国に対して何兆円もの援助をする日本政府が、なぜ自国民を助けようとしなかったのだろうか。おまけに、ショック・ドクトリンを適用すれば思いどおりに自分たちも金を着服できるはずなのに。
そんなことを思っていたところ、先月31日に「政府 新設の「復興基金」通じ 石川県に520億円財政支援決定」(2024.5.31 NHK NES WEB)という報道がなされた。それを聞いて生じる疑問は、なぜこんなに遅れたのだろうかということになる。地震は本年1月1日であり、既に丸々5か月が経過している。予算をつけるのに5か月もかかるはずがない。
このことを私が勝手に想像すると、石川県では政府や経団連による中抜き体制、リベート体制、キックバック体制といったものが整っていなかったに違いない。そんなところに予算をつけてしまったら、予算が真面目に復興に使われてしまう。日本政府としては何の旨味もないことになり、是非とも避けたかった。
そして、ここに来てやっと、予算を各企業等にどのように分配するか、中抜きは誰がどのくらいするか、キックバックやリベートはどこにどのくらいを分配するか、秘密の保持は大丈夫かなどの検討が終わったのだろう。岸田政権下の日本はそのくらい腐敗していると考えたほうがいいように私は感じる。
いうまでもなく、そんなことをやっていて日本という国が発展するはずがない。日本という国が豊かになるはずがない。タコが自分の足を食っているようなものなのだから。
最初に例を上げた三菱重工の「MRJ」という小型ジェット旅客機開発のことを改めて考えてみよう。税金を500億円投入しても何の結果も残らなかった。その500億円でおいしい思いをした者がいたに違いないと想像するくらいである。
ところが、同じジェット機でも「ホンダジェット」は好調だ。好調といってもまだ黒字化できないようであるけれど、将来性があり、売れ行きもクラスNo.1らしい。2028年には新型機の投入も予定されている。
三菱重工と違って、ホンダのジェット機は真面目に商売をしようとガチンコ(真剣)勝負をした結果が吉と出ている。補助金で私腹を肥やそうなどという下心は最初からなかった。人間そうでなくてはいけないと思う。
国全体が良いものを作るために正しい努力を行い、不正や腐敗を排除することで、国が栄え国力が増して行く。三菱重工とホンダを比べるとよく分かる。三菱は税金にたかっただけだが、ホンダは富を生み出している。アメリカは現在目も当たられないくらい腐敗した国になったが、かつては良いものを作って国が栄えていた。必要なのはそのような心構えと実行力なのだ。
しかし、現在の日本はアメリカの後追いをしている。詐欺によって食いつないで行こうとする政治家や財界人が増え過ぎた。そのようなことを始めると、個人的には儲ける人間が出てきたとしても、国としては確実に衰退して行く。現在その衰退の先頭に立ち、日本を墜落させつつあるのが岸田総理になる。
2022年6月26日、自民党の茂木敏充幹事長が「消費税を下げると年金などの財源を3割カットしなければならない」とNHKのテレビ番組「日曜討論」で恫喝的発言をして話題になったことがある。この発言が真っ赤な嘘であることは、国民の多くが知るところだろう。なぜなら、新型コロナ対策に100兆円ともいわれる国費を支出し、ロシア・ウクライナ紛争でも巨額の援助を行い、さらには発展途上国に対して岸田総理が外遊するたびに資金援助を申し出てそれが何十兆円にもなっているからだ。
キックバックやリベート、賄賂などによって自分たちの懐が潤うことならいくらでも国家予算を注ぎ込むが、減税のように旨味のないことは絶対にしないというのが岸田政権の大方針であるといえる。金はいくらでもあるが、賄賂となって返ってこないものは冷たくあしらう。
そんなことをしていないで心を入れ替え、まずは「集めた税金を国民のために使う」という方針で国を運営することが必要なのだが、ここまで汚れ切った自民党政権では建て直すことは不可能だ。日本人は政権交替をいやがるが、政権交替を嫌がっていては、日本の腐敗が改まることは絶対にない。仮に野党に政権を与えて、以前の民主党のように総崩れになったとしても、腐敗を停止させるメリットはある。
あるいは、野党が思いの外うまくやって政権が長くなったとすると、やはりそこでも腐敗が生じてくる。そうなれば、また政権交替を行えばいい。人間というものは悲しいもので、どんな聖人であったとしても、「お代官様と越後屋」の癒着から逃れることは不可能だ。それゆえ、国民の方でそれをコントロールしてやる必要があるのだが、現在のアメリカはそれができずに大失敗の最中であり、日本も後追いしている。
まあ、昔から「城狐社鼠」という言葉で言われていたことで、人間社会は永遠に同じ腐敗体質を持っている、あるいは権力は絶対に腐敗する、という話ではある。
ただ、「911」以降の現代では、それがあまりに堂々と行われるので、真面目で善良な庶民はそれを現実と思えないのである。
(以下引用)冒頭の「話の枕」は無いほうが話が明瞭になるので省略する。
さて、今回の記事は、私がいつも書いているような記事といえばそのような程度のものになるけれども、実は前回の記事中にあるインドラジット・サマラジヴァという人が書いた、「これはアメリカ帝国の偉大なイノベーションだ。戦争に勝つよりも、負けた方が儲かるということを発見したのだ。自国の国庫から略奪するために他国を攻撃するのは米国だけだ。」という文章に触発されたためだ。
「ああ、そうか」と思った。コナン君じゃないけれど「謎は全て解けた」というか、目からウロコというか、霧が晴れたというか、そんな感じ。結局のところ、今の日本でも、アメリカでも、分かりやすくいうと政府による税金泥棒が行われていると考えられる。しかも、税金を泥棒するために平気で人も殺すから、日本政府もアメリカ政府も、強盗殺人犯といえる。
分かりやすくするために、具体例を挙げて説明してみよう。三菱重工が「MRJ」という小型ジェット旅客機を開発しようとして失敗し、撤退したのはご存知の方も多いだろう。1兆円の開発経費をかけたというが、チャラになってしまった。また、国からは500億円程度の補助金が投入され、それも水の泡と消えたことになる。(「国産ジェットなぜ撤退 三菱航空機 元社長が語る教訓」2023.8.2 NHK)
ここで私は、インドラジット・サマラジヴァの書いた「戦争に勝つよりも、負けた方が儲かるということを発見したのだ。自国の国庫から略奪するために他国を攻撃する」という文章を連想する。
三菱重工のMRJ開発失敗はあらかじめ予定されていたことであって、その目的は関係者で500億円を山分けすることにあったとしたらどうだろう。開発経費に1兆円をかけたなどというのはいくらでもごまかしの効くことだろう。わざと失敗して、500億円をネコババしたのだ。もちろんその500億円は国の予算であり、私たちの税金が元になっている。
真面目に飛行機を完成させたとしたらどうなるだろうか。その結果、三菱重工は地道な商売をしなければならなくなる。安全に責任を持ち、整備を念入りに行い、故障や経年劣化に対応し、万が一事故が発生した場合には巨額の補償を行わなければならない。そんなことよりも、500億円をポッケナイナイしたほうがはるかに効率のいい儲けになる。
おそらく、大阪・関西万博も同じ構図だろう。とにかく、主催者というのか関係者というのか、それらの連中のやる気のなさが目立つ万博になっている。来年の4月からの開催になるけれども、果たして開催できるのか否か、開催して赤字がどのくらい出るのか、それを誰が負担するのか、曖昧なままで放置されている。
しかし、万博関係者というか主催者はそれでいいと思っている。どう転んだところで、主催者側である大阪府や日本国が夜逃げする心配はないから、いずれ税金を使って赤字が補填されることになる。それでいいと関係者は思っている。仮に、開催日に地震が起きて、建物全部が潰れたところで、それまでの間に関係各所にお駄賃がたっぷり回っている。
つまり、建設業者等からのキックバックというか、リベートというか、賄賂というか、そんなものが政党や政治家の懐にたんまり入っている。目的がそこにあるものだから、万博が成功しようが失敗しようがそんなことはどうでもいいことなのだ。税金が投入されさえすればいい。
そのような意味で、これまでの史上最大の詐欺は新型コロナ騒動だった。日本だけで100兆円以上の対策費が支出されたのではないだろうか。コロナ予備費の使途不明金11兆円という話まで聞こえてくる。もう、無制限食べ放題というか、飲み放題というか、飲めや歌えの乱痴気騒ぎというか。ただし、おいしい思いをしているのは、政府と癒着している大企業や医療業界、それに政治家をはじめとする特権階級であって、中小企業や飲食店などは、泣きの涙に暮れているところも多い。
新型コロナ騒動は税金を、つまり国家予算を略奪するためのかつてないくらい大規模な詐欺だった。間違っていけないのは、新型コロナが流行したために国が予算をつけたのではないことだ。最初から国家予算をだまし取る目的で新型コロナを流行させたことを、私たちは理解しなくてはいけない。アメリカも、WHOも、製薬会社も、日本政府も、G7等の各国も皆共犯になる。
おそらく、事の始まりは、「税金が余って使い道がない」ということではないかと思う。であるならば、減税して国民の負担を減らすべきであると、私のような単純で素直な者は考えるけれども、政府や財界などはそうはいかない。金がいかに人々をひざまずかせ、意のままに操ることのできるツールであるかを、政治家も、財界人も十二分に知っているからだ。
そんな彼らにとって減税するのは愚の骨頂だ。その反対に、国民からは税金を可能な限り取り立てて、その税金を使って私腹を肥やすとともに自分たちの威光を示すのが、最高の使い道であると政治家も財界人も考えている。
私の好きな考え方に、 " ショック・ドクトリン " というものがある。ショック・ドクトリンとはカナダのジャーナリスト「ナオミ・クライン」が2007年に著した書籍の題名になる。「大惨事につけ込んで実施される種々様々な社会変革」を意味する。「惨事便乗型資本主義」、「災害資本主義」、「火事場泥棒資本主義」とも呼ばれる。
東北大震災はこれがかなり行われたようであり、この際とばかりに膨大な予算が立てられ、いろいろな分野で必要のない物が買われたり、工事が行われたりした。震災の復旧となれば誰も文句を言わないために、政府はここぞとばかりに自由に予算を組むことができた。そして、その予算で日本のあちらこちらで、おいしい思いをした人、団体、会社などが生み出された。
東北大震災は自然災害であり、偶然を待たなければならないが、それを人工的に起こすことができれば、政府も、財界も、関連企業や団体も、いつも濡れ手で粟の思いができる。そして、それを実際にもやり始めたのが新型コロナ騒動になる。新型コロナ騒動ばかりではない。ロシア・ウクライナ紛争も同じことで、アメリカの軍産複合体が、アメリカの税金を盗んで私腹を肥やすために、ロシアを挑発して起こした戦争になる。
インドラジット・サマラジヴァが触れたように、戦争の勝敗はアメリカにとってはどうでもいい。まずは、アメリカの税金(国庫)に手を付け、使い込むことが目的であり、既にその目的は十分に達成されている。さらに儲けを企てるか、ウクライナから手を引くかは、政治的な動向も踏まえてアメリカがどのように判断するかの問題でしかない。勝敗は関係がない。
1つ興味深いことがあって、日本政府が能登半島地震にさっぱり金を出そうとしなかったことだ。外国に対して何兆円もの援助をする日本政府が、なぜ自国民を助けようとしなかったのだろうか。おまけに、ショック・ドクトリンを適用すれば思いどおりに自分たちも金を着服できるはずなのに。
そんなことを思っていたところ、先月31日に「政府 新設の「復興基金」通じ 石川県に520億円財政支援決定」(2024.5.31 NHK NES WEB)という報道がなされた。それを聞いて生じる疑問は、なぜこんなに遅れたのだろうかということになる。地震は本年1月1日であり、既に丸々5か月が経過している。予算をつけるのに5か月もかかるはずがない。
このことを私が勝手に想像すると、石川県では政府や経団連による中抜き体制、リベート体制、キックバック体制といったものが整っていなかったに違いない。そんなところに予算をつけてしまったら、予算が真面目に復興に使われてしまう。日本政府としては何の旨味もないことになり、是非とも避けたかった。
そして、ここに来てやっと、予算を各企業等にどのように分配するか、中抜きは誰がどのくらいするか、キックバックやリベートはどこにどのくらいを分配するか、秘密の保持は大丈夫かなどの検討が終わったのだろう。岸田政権下の日本はそのくらい腐敗していると考えたほうがいいように私は感じる。
いうまでもなく、そんなことをやっていて日本という国が発展するはずがない。日本という国が豊かになるはずがない。タコが自分の足を食っているようなものなのだから。
最初に例を上げた三菱重工の「MRJ」という小型ジェット旅客機開発のことを改めて考えてみよう。税金を500億円投入しても何の結果も残らなかった。その500億円でおいしい思いをした者がいたに違いないと想像するくらいである。
ところが、同じジェット機でも「ホンダジェット」は好調だ。好調といってもまだ黒字化できないようであるけれど、将来性があり、売れ行きもクラスNo.1らしい。2028年には新型機の投入も予定されている。
三菱重工と違って、ホンダのジェット機は真面目に商売をしようとガチンコ(真剣)勝負をした結果が吉と出ている。補助金で私腹を肥やそうなどという下心は最初からなかった。人間そうでなくてはいけないと思う。
国全体が良いものを作るために正しい努力を行い、不正や腐敗を排除することで、国が栄え国力が増して行く。三菱重工とホンダを比べるとよく分かる。三菱は税金にたかっただけだが、ホンダは富を生み出している。アメリカは現在目も当たられないくらい腐敗した国になったが、かつては良いものを作って国が栄えていた。必要なのはそのような心構えと実行力なのだ。
しかし、現在の日本はアメリカの後追いをしている。詐欺によって食いつないで行こうとする政治家や財界人が増え過ぎた。そのようなことを始めると、個人的には儲ける人間が出てきたとしても、国としては確実に衰退して行く。現在その衰退の先頭に立ち、日本を墜落させつつあるのが岸田総理になる。
2022年6月26日、自民党の茂木敏充幹事長が「消費税を下げると年金などの財源を3割カットしなければならない」とNHKのテレビ番組「日曜討論」で恫喝的発言をして話題になったことがある。この発言が真っ赤な嘘であることは、国民の多くが知るところだろう。なぜなら、新型コロナ対策に100兆円ともいわれる国費を支出し、ロシア・ウクライナ紛争でも巨額の援助を行い、さらには発展途上国に対して岸田総理が外遊するたびに資金援助を申し出てそれが何十兆円にもなっているからだ。
キックバックやリベート、賄賂などによって自分たちの懐が潤うことならいくらでも国家予算を注ぎ込むが、減税のように旨味のないことは絶対にしないというのが岸田政権の大方針であるといえる。金はいくらでもあるが、賄賂となって返ってこないものは冷たくあしらう。
そんなことをしていないで心を入れ替え、まずは「集めた税金を国民のために使う」という方針で国を運営することが必要なのだが、ここまで汚れ切った自民党政権では建て直すことは不可能だ。日本人は政権交替をいやがるが、政権交替を嫌がっていては、日本の腐敗が改まることは絶対にない。仮に野党に政権を与えて、以前の民主党のように総崩れになったとしても、腐敗を停止させるメリットはある。
あるいは、野党が思いの外うまくやって政権が長くなったとすると、やはりそこでも腐敗が生じてくる。そうなれば、また政権交替を行えばいい。人間というものは悲しいもので、どんな聖人であったとしても、「お代官様と越後屋」の癒着から逃れることは不可能だ。それゆえ、国民の方でそれをコントロールしてやる必要があるのだが、現在のアメリカはそれができずに大失敗の最中であり、日本も後追いしている。
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