とある民間救急ドライバーの日常さんのサイトより
https://ameblo.jp/namachocoponzu/entry-12818082288.html
<転載開始>


こんにちは!生チョコぽん酢です。

うひゃー、また何か始まった。


 



ライドシェアって海外でよく見る、合法的な白タクのことだと思うのですが、これ完全にタクシー業界への追い討ちなのでは。

前にタクシー業界の惨状を書いたことがあるので、詳しくは以下の記事をご覧頂きたいのですが、


コロナ禍で行われた国の政策により働き手が居なくなり、私の地域にある大手タクシー会社では半分くらいまでドライバーが減ってしまったようです。

最近はタクシードライバー募集の広告を見かけることが増えており、その条件も

・給与保障(数十万円)
・就職ボーナス(数十万円)

という、現職の方から不平不満の声が出てもおかしくないような異例の待遇ですが、募集を続けているということはドライバー不足は解消されていないということでしょう。

忙しそうで何よりじゃん」と思うかもしれませんが、これは稼働台数を減らされた中で突如訪れた忙しさにあたふたしているだけですから、

コロナ禍前の台数では今の需要でフル稼働できるわけではありません。

つまりコロナ禍により、市場そのものが縮小してしまったとみるべきです。

そんな中で白タクの合法化に本腰を入れるということで。

一体どのような意図があるのか?

私も民間救急という旅客事業者であり、他人事ではありませんから、遠慮せず個人的な考えを述べさせて頂きますね。


■本当の目的?
一応「過疎地限定」というニュアンスで今は伝えられていますが、過疎の定義も良く分かりません。

人口比のタクシー台数で割り出すのでしょうか。

一定の地域でうまくいけば、定年後のお小遣い稼ぎがしたい層から声が高まり、いずれ全国に広がりそうだと思うのですよ。

1つ許可すれば歯止めが効かなくなる現象はよく見られるからです(以下参考記事)。

 


つまり・・・タクシー業界潰しですよね。

そもそも冒頭ニュース内で出てくる「自動運転」と「ライドシェア」って相反していると思いませんか?

つまり、これは自動運転導入までの繋ぎであり、政府は自動運転導入前に徹底的にタクシー事業者を潰しておきたかったのだと思います。

何故かって、そりゃ自動運転を導入すればタクシーの必要性が無くなりますよね。

そしたら大量のドライバーの失業者が出て、支援に手を焼くことになるからです。

また、反対の声が大きいと自動運転の旅客導入すら難儀するかもしれませんから、今のうちから芽を摘んでおこうみたいな。


 



一方の自家用車で白タクするライドシェアなら、

・仕事が無くなっても自己責任で終わる
・本業にする人も少ない
・設備投資の必要がないからダメージが少ない


何かと都合がいいのです。

だからタクシー業界を潰すなり縮小させて、次は白タクに移行させて、最後は自動運転に移行したいのでしょうね。

コロナ禍では様々な社会変化が強制されましたが、タクシー会社潰しもその目的の1つだったのではないかと、私には思えてしまうのでした。

今まで散々ルールを守って真っ当にやってきたタクシー会社が、コロナ禍という人災で徹底的に叩かれ、

コロナ禍の規制が緩和したと思ったら支援ではなく、今度はタクシー需要を無認可の素人ドライバーに移行されようとしているのだから、世の中って本当に面白いですww

記事にまとまりが無くなってしまうので詳しく書きませんが、1名1台で緑ナンバーを貰いタクシーとして営業する為には




・事業専用車の準備(自家用NG)


・事業専用車の改造


・仮眠施設の準備


・事業用自動車保険(くそ高い)


・整備(3ヶ月毎と1年車検)


・自動車二種免許


・運転資金(十分な運転資金が無いと許認可は得られません)


・これら全てを万全にして書類申請(数ヶ月後に結果)


 


等、1名1台で起業するのにもたくさんのお金(最低でも1000万円ほどの投資と高額な維持費)と労力がかかるのですよ。


 


場合によっては、地域で稼働できる台数が決まっているので、引退を考えている個人タクシーさんから権利を買う費用も必要になることがあります(地域によるが数百万円くらい)。


 


白タクなら自家用車だけでOKですから0円です、言わんとしている事は伝わりますよね・・・?


 


冒頭ニュースでは


 


> 地域ごとに(タクシーなどの)提供サービスの品質が維持できなければ『ライドシェア』を入れるよというようなルールを


 


と言っていますが、白タクの方が圧倒的に安く提供できるわけですよ。


 


安さだけを執拗に追い求める日本人ですから、少なくともこの政策が共存目的には見えませんね・・・。


 



■この一件で思う事

さて、今の社会不安のひとつの要因には、将来まで考えて仕事ができないという点があると思います。

一つの仕事に就いて、スキルを向上させて、プロになって、評価されて、最後は若手に教えて、みたいな一生のプロセスを考えられないのですよ。

なぜなら、目まぐるしく移り変わる現代社会では、一生続くであろう仕事なんて無いからです。

それどころか今はどの業種も、一寸先は闇ですよ。

更にはこうした国の政策一つで潰される市場もあるわけで。


社会的に見れば一流(本物のプロ)は育たなくなる、偽物ばかりになる、つまらない人間ばかりの社会になります。


 


社会は向上しないどころか、どんどん無責任になっていくでしょう。



労働者は、やりがいもなければ、常に失業の不安と隣り合わせ。


 


その為常に退路を探して動かなければいけません。



こうした社会を生きる人間同士では、将来を見据えた関係も無くなっていき、その場限りのお付き合いが増えていきます。

そして人々の心は更に乾いていくのでしょう。


今の日本政府はたぶん実態など見えておらず何も分からない中で「とりあえず何かしよう!そうだアメリカの真似をしよう!」みたいなノリで政策を考えているのかもしれません。

でも細かな社会構造はアメリカと日本では違うし、文化も違います。

アメリカでうまくいくから日本でうまくいくとは限らないし、本来ならもっともっと全体を考えて進まなければいけないのかなって。


 


もうやる事成すこと全てが見切り発車に見えるのは私だけではないですよね。


 


ワザとやっているのか?やらされているのか?私にはわかりませんが、



最後はどのような結末になるのか、この地球に生まれ落ちた観測者の1人として、しっかりと見届けようと思います。