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<転載開始>
そうなんDEATHよね。
食料自給率38%はウソ!? 「日本で卵が食べられなくなる事態も」 流通を遡ると見える食料危機
テレビ愛知 2024/07/13
終戦直後の日本は飢えていた。食べ物を求め農家へ向かう「買い出し列車」は、車両の屋根にまで人が溢れたという。こんな悲劇が2度と起きないと言い切れるのか? 食べ物の流通をさかのぼると、危うい現実が見えてくる。
例えば「卵」。農林水産省によると、卵の自給率(カロリーベース)は97%と圧倒的に高い。だが、鶏がついばむ「エサ」はどこからやってくるのか?
愛知県・知多市の港に全長200メートルの巨大な貨物船が到着していた。作業をのぞかせてもらうと、大きな音を立てながら、何かが吸い上げられている。
JA全農 田口拓海さん:
「これは養鶏場などでエサに使うトウモロコシです」
エサの「トウモロコシ」は日本全体で約1500万から1600万トン輸入され、そのほとんどがアメリカやブラジルからだという。そんな海外依存は、エサだけではなかった。
卵のルーツは“青い目”のヒヨコ
卵を産む鶏、実はそのほとんどは海外から輸入されたヒヨコの子孫だ。外国産のヒヨコを繁殖させることで、卵の生産量を増やしているという。
後藤孵卵場社長 日比野義人さん:
「海外から輸入されるヒヨコは全体の96%に上ります」
もしも、異常気象や戦争などによってトウモロコシの輸入が止まれば、卵の自給率は97%から12%に。ヒヨコもストップすれば、自給率はなんと4%まで落ちるという。
後藤孵卵場社長・日比野義人さん:
「日本で卵が食べられなくなるような事態も起きるかもしれないのです」
野菜の自給率は75%じゃない!?
では、彩りや健康に欠かせない「野菜」はどうか。農水省によると、野菜の自給率は75%と高いが、実は“あるモノ”を海外に頼っていた。愛知県・弥富市のトマト農家で見せてもらったのは…
トマト農家 松岡明廣さん:
「これはうちで使っている“かれん”という品種の種ですけど、タイ産なんです。日本のほとんどの農家は、外国で採れた種を輸入して栽培しています」
調べてみると、「ホウレンソウ」「レタス」「ニンジン」「九条ネギ」などなど、野菜の種はほぼ外国産。南米のチリやアメリカ、中国などから輸入されている。
国際ジャーナリストの堤未果さんは「グローバル企業の3社が種の7~8割を支配している。日本は毎年、買わなければいけない状態だ」と警鐘を鳴らす。
野菜の生産で輸入に頼るのは「種」だけではない。
茨城県・鹿島港。この日、巨大な貨物船が到着し荷下ろしが行われていた。甲板からのぞくと、茶色い砂のようなものを大量に積んでいる。
JA全農土 村茉里奈さん:
「これはカナダ産の塩化カリウムになります」
「塩化カリウム」は根の発育を良くする肥料の原料で、「りん安」や「尿素」と並び、現代の野菜作りに欠かせない。それらの資源を、日本はほぼ100%輸入に頼っていた。
つまり、肥料も種も輸入が頼り。野菜のホントの自給率は、たった3.8%しかないのだという。
ほぼ100%とされる“コメ”もヤバい!?
では、自給率ほぼ100%とされるコメはどうか?
政策コンサルタント 室伏謙一さん:
「肥料の輸入を考えれば、コメの実際の自給率は11%」
農林中金総合研究所理事研究員 平澤明彦さん:
「燃料の輸入が止まれば11%より低くなる」
農水省が発表している日本全体の食料自給率はカロリーベースで38%(2022年度)。生きていくのに必要なカロリーの38%しか自給できていないのだが、東京大学大学院の鈴木宜弘特任教授の試算によれば、実際はもっと低く、自給率はなんと10%なのだという。
異常気象や戦争などで食料危機が起きたらどうなるのか? アメリカなど友好国ならば、手を差し伸べてくれると期待したいが…
政策コンサルタント 室伏謙一さん:
「それは非常に甘い考え。危機になれば自国民最優先になる」
国際ジャーナリスト 堤未果さん:
「アメリカにとって食料は戦略物資、武器という位置づけ。頼れば見返りを求められる」
身近にあふれる食。それは平時に限られた、かりそめの姿にすぎない。
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