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徽宗皇帝のブログ

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日本を経済的に破滅させる「カーボンニュートラル(脱炭素)」の罠
私は池田信夫の顔が大嫌いだし、これまでの彼の言説の多くはネトウヨ的で実に愚劣な男だとしか思わなかったが、ここでは驚きの正論、しかも世界(欧米主導)の脱炭素運動に真っ向から対決する勇気を見せている。
まあ、勝負に負け続けると「ルールを変える」のは欧米人の常套手段だが、日本が脱炭素の「新ルール」で戦ったら勝負にならない、ということを池田が明確に説明したのは立派だ。それでこそ経済学者だろう。


(以下引用)


【池田信夫】「カーボンニュートラル」は日本を陥れるEUの罠 [JBpress] [樽悶★]

1: 樽悶 ★ 2021/03/21(日) 00:17:59.23 ID:bFgoI4U49
 気候変動に関するパリ協定から離脱していたアメリカが、バイデン政権でパリ協定に復帰し、4月22日に「気候変動サミット」を開催する。これには菅義偉首相も参加し、日米首脳会談で、温室効果ガスに関する合意が発表される可能性がある。

 バイデン政権のケリー気候変動特使はサミットに向けてEUと協議し、イギリスのジョンソン首相との共同声明で、2050年カーボンニュートラル(CO2排出実質ゼロ)を目標とすることを確認した。先進国がそろって「脱炭素」をめざすのは結構なことだが、それは実現できる目標なのだろうか。

■ ガソリン車もハイブリッド車も禁止される

 このような状況を憂慮しているのが自動車業界である。3月11日、日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は異例の記者会見を行い、「このままでは日本は自動車を輸出できなくなる」と訴えた。

 EU(ヨーロッパ連合)は2030年代にガソリン車やハイブリッド車(HV)を含む内燃機関を全面禁止し、電池駆動の電気自動車(EV)以外は生産・輸入を認めない方針だ。これが実施されると、プリウスのようなHVはEUに輸出できなくなる。

 このように「ハイブリッド車は電気自動車ではない」とするEUの方針は、2010年代から一貫している。その背景には、競争力を失ったヨーロッパの製造業をESG投資(環境関連投資)で復活させようという戦略がある。

※省略

■ 「国境炭素税」の脅威

 今年(2021年)6月にも、EUのカーボンプライシング案が出てくる予定だ。これは工業製品に含まれるCO2にマイナスの価格をつけ、域内では排出権取引(EU-ETS)を行うと同時に、輸入品には国境炭素税(関税)をかける制度である。

 その税率はライフサイクル評価(LCA)で決まる。たとえば電気自動車がまったくCO2を出さなくても、電池をつくるとき消費される電力が火力発電でつくられていると、そのCO2排出量に応じて課税される。

 豊田社長は「LCAで考えると、フランスでつくるヤリスのほうが日本でつくるヤリスより環境にいい車になる」と語った。日本の化石燃料比率は、原発が止まったままなので75%だが、フランスでは原子力比率が77%で、火力は5%だからである。

※省略

 問題は自動車だけではない。日本製鉄は今後5年間で2兆4000億円の設備投資で海外生産を増強する計画を発表した。同時に国内では高炉の休止を加速し、国内外の生産比率が逆転するという。

 国内に残る工場は電炉にして「カーボンニュートラル電力」に転換する予定だが、これには「カーボンフリー電力」が必要だ。カーボンニュートラル製鉄には5000億円の技術開発費がかかるが、2050年の製鉄コストは2倍以上になるという。

 それでもCO2が出ることは避けられないが、これはCCS(炭素貯留技術)で地中に埋める。そのコストは膨大で、立地できる見通しも立たない。このようにカーボンニュートラル投資はコストを倍増する投資であり、補助金なしでは実現できない。

 その補助金は、本当に2050年にカーボンニュートラルを実現しようとすれば、毎年100兆円以上かかる。これをすべて炭素税でまかなうとすると、消費税40%以上である。カーボンニュートラルは、日本経済に致命的なダメージをもたらすのだ。

 コストを増やさないで脱炭素を実現する方法は原子力である。今ある原発を延命すれば、2030年にCO2マイナス26%というパリ協定の約束は実現できるが、2050年カーボンニュートラルを実現するには原発の新増設が必要だ。しかし菅政権にはその気がないので、EUとアメリカが国境炭素税で合意すると、製造業の空洞化が起こるだろう。

※省略

 4月の日米首脳会談で菅首相が2050年カーボンニュートラルを約束すると、莫大な国民負担が発生し、製造業は日本から出て行くが、原発の新増設なしでは実現不可能なので、結果的には何兆円もの排出枠を買うことになるだろう。それによって莫大な国民負担が発生するが、地球環境は何も改善しない。

 近世以降、500年にわたって血なまぐさい戦争をくり返してきたヨーロッパ諸国にとって、このような外交的策略で他国を陥れることは常套手段であり、小泉進次郎環境相のようなナイーブな政治家は手玉に取られてしまう。クラウゼヴィッツの有名な言葉を逆転すると、外交は他の手段による戦争の継続なのである。(池田信夫:経済学者、アゴラ研究所代表取締役所長)

JBpress 3/19(金) 7:01配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20210319-00064557-jbpressz-bus_all
https://amd-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20210319-00064557-jbpressz-000-1-view.jpg

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