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徽宗皇帝のブログ

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福島の2008年の小児甲状腺癌患者数ゼロが、なぜ今は74人もいるのか
「福島原発事故後の日本を生きる」というサイト(ブログ?)から転載。
例の、若い女性タレントの間に甲状腺異常が増えている、というニュースと考え合わせるべきだろう。
福島県の小児甲状腺癌患者の大量発生は、誰がどう考えても福島原発事故の結果でしかないことがこの記事から分かる。その子供たちに対し、福島県の大人たちは(いや日本全国の原発推進派は)どう責任を取れるのか。しかも、原発由来の病気は甲状腺癌だけではないし、その影響範囲も福島県だけではないのである。




(以下引用)




【緊急特集】小児甲状腺がん急増?福島県の新事実→2008年の患者数は0人!


※この記事の最新改訂版です【最新】福島県小児甲状腺がん患者数の推移分析


最新の報告書によると福島県の小児甲状腺がん及び疑いの子供達は74人になりました。※1


福島県の発表は甲状腺がんを、悪性…悪性とはがんのことですが『悪性ないし悪性の疑い』という言葉を使い、あたかも甲状腺がんでない子供達もこの中に含まれているように書くことで、焦点をぼかしチェルノブイリ原発事故との比較を困難にしています。


しかし手術を終えた34人中、良性結節だったのはたった1人にすぎず、32人が乳頭癌、1人低分化癌疑いとの診断です。つまり『悪性ないし悪性の疑い』のうち96%は、小児甲状腺がんでした。ですので疑いという言葉を過大評価して安心するのは危険です。


甲状腺がんと考えられる74人の福島県の子供達を市町村別に分類し、その市町村の子供達の何人に1人が発病したか?を色分けしたのが下記の地図となります。地図の左側にある会津地方が真っ白なのは、まだデータが公開されていないためです。


…1人~999人に1人が発病
…1000人~1999人に1人が発病
…2000人~2999人に1人が発病
…3000人~3999人に1人が発病
…4000人~5999人に1人が発病


【2014年】最新の福島県小児甲状腺がん患者数市町村分類


※地図の右側の真ん中にある×が福島第一原発です。福島第一原発から左上の方向、つまり北西の方向にオレンジ色の小児甲状腺がん多発地帯があり、放射性ヨウ素と放射性セシウムの高濃度汚染地帯とほぼ一致する件については放射性ヨウ素汚染地図【福島県版まとめ】をご覧下さい。


同じ資料を地図でなく一覧表にもしたのが下記です。甲状腺がん及びその疑いの子供は何人に1人いるのか?発病した割合が高い市町村順に並べてあります。


≪福島県小児甲状腺がん及び疑い人数≫
2013年12月31日時点福島県発表
市町村名患者数患者は何人に1人いる?
川内村1人275人に1人
大玉村2人679人に1人
川俣町2人1118人に1人
泉崎村1人1154人に1人
浪江町2人1611人に1人
本宮市3人1733人に1人
二本松市5人1742人に1人
大熊町1人1934人に1人
田村市3人2124人に1人
富岡町1人2221人に1人
白河市4人2276人に1人
三春町1人2507人に1人
郡山市21人2577人に1人
西郷村1人3631人に1人
福島市12人3922人に1人
伊達市2人5319人に1人
南相馬市2人5328人に1人
須賀川市2人5391人に1人
いわき市8人5732人に1人
合計74人3639人に1人

川内村は275人に1人、大玉村は679人に1人など目を疑いたくなるような数字が並んでいますが、平均すると福島県の子供達の3639人に1人が小児甲状腺がん及び疑いだという事実がはっきりとわかります。


今回の福島県の子供達の小児甲状腺がんの発病率を私達はどのように考えればいいのでしょうか?


今回の福島の調査結果と比較できる資料はないか?探していたところチェルノブイリ原発事故当時日本ベラルーシの小児甲状腺がん患者数の資料を見つけることができました。しかも17年分も。その資料と福島県の資料をわかりやすく比較してみます。


日本でよく言われる100万人あたり何人が小児甲状腺がんになるか?という形で統一し、さらに原発事故後何年で甲状腺がんが増えるか?が一目で分かるように1年ごとの年表にして、今回の福島県の調査結果と共に一覧表にしてみました。


情報源は、日本は国立がん研究センターがん対策情報センター※2、ベラルーシは長崎大学…これは山下俊一福島県立医科大学副学長が作成した資料※3です。福島県は県民健康管理調査の検討委員会資料※1です。


このように元々3つの資料はバラバラですので甲状腺がんの定義に微妙に違いがあります。


日本は実測を元にした推定罹患数(りかんすう、新たにがんと診断された数)、ベラルーシは小児甲状腺がんの手術件数、福島県は小児甲状腺がん及びその疑いの数です。


この一覧表における小児の年齢の定義は、日本は0~19歳まで。ベラルーシだけは2つ列がありますが0~14歳15~18歳です。福島県は、2011年3月11日時点で概ね18歳以下だった者です。その他の違いについてはそれぞれの論文・資料をご覧下さい。


≪チェルノブイリと福島原発事故の比較≫
100万人に何人小児甲状腺がん患者がいる?
チェルノブイリ原発事故福島原発事故
原発事故から日本ベラルーシ福島県
0-14歳15-18歳
0年0人0人3人336人
1年0人1人8人359人
2年1人3人3人112人
3年1人2人2人
4年2人12人6人
5年2人23人14人
6年3人29人10人
7年2人34人29人
8年2人35人32人
9年1人40人38人
10年1人38人30人
11年1人31人42人
12年2人26人56人
13年2人25人66人
14年2人17人95人
15年2人7人113人
16年2人0人97人

チェルノブイリ原発事故後も、日本の小児甲状腺がん患者数は100万人中0人~3人で安定しています。これに対してベラルーシは0-14歳は原発事故後4年後から100万人中12人、15-18歳は原発事故後5年後から100万人中14人となり、そのまま爆発的な上昇を続けています。


このチェルノブイリ原発事故当時の日本とベラルーシと比較することで、今回の福島県の小児甲状腺がん患者数がいかに異常な数値か…はっきりしました。福島原発事故のあった2011年に100万人中336人、1年後には100万人中359人、2年後も100万人中112人となっています。


話が少し脱線しますが、ベラルーシの0-14歳は事故後15年に100万人中7人、16年には0人となっています。小児甲状腺がんは減ったのか?といえば違います。事故当時の0歳-14歳は事故後15年には、すべての子供達が隣の統計15-18歳に移動したにすぎません。事実、15-18歳は事故後15年に100万人中113人という最高記録を出しています。


話を戻します。福島県の小児甲状腺がん患者数が、ベラルーシと比べても異常に多いことは上の一覧表で理解できました。しかし、もともと福島県民の子供達は小児甲状腺がんになりやすい体質や遺伝子を持ち、国民病ならぬ県民病だった可能性はないでしょうか?


答えは、残念ながら違います。国立がん研究センターがん対策情報センター※4の資料に、2008年の福島県の甲状腺がん罹患率があります。罹患率(りかんりつ)とは、10万人に何人が新たに…がんと診断されるかの頻度をあらわすもので、この罹患率の計算に使われた福島県の年齢別人口※5を使って逆算して実際の患者数を復元したのが下の一覧表です。


≪2008年福島県の甲状腺がん罹患数≫
※罹患数(りかんすう)とは新たにがんと診断された人数
年齢
0-4歳0人0人
5-9歳0人0人
10-14歳0人0人
15-19歳0人0人
20-24歳0人0人
25-29歳1人3人
30-34歳2人3人
35-39歳2人9人
40-44歳1人5人
45-49歳1人6人
50-54歳1人8人
55-59歳3人15人
60-64歳6人5人
65-69歳3人13人
70-74歳4人11人
75-79歳3人9人
80-84歳1人5人
85歳~3人1人
全年齢合計31人93人
男女総計124人

2008年の福島県では、0歳~19歳まで小児甲状腺がんになった子供は男女とも0人だったのです。しかも20歳~24歳の男女まで0人です。


つまり福島県民の子供達が元々、小児甲状腺がんになりやすい体質や遺伝子をもつわけではない。


なお福島県では小児甲状腺がんが0人だった2008年。2008年の日本全国すべての0歳~19歳の子供達で小児甲状腺がんになった人数は、男女合計で72人と推定されています。※2


2012年に福島県で見つかった小児甲状腺がん患者数は、下記の一覧表の通り男子20人女子30人の合計50人です。


≪福島県小児甲状腺がん及び疑い患者数≫
西暦
2011年5人10人
2012年20人30人
2013年3人7人
合計28人47人
男女総計75人※6

2008年から4年のズレがあるので単純に比較できませんが、もし同じ年なら全国患者数の69%を福島県だた1つの県のみで占めていることになります。


それから1つ前の一覧表で2008年福島県男性の甲状腺がん患者数は全年齢の合計31人しかいないということを今一度、一覧表でご確認下さい。この福島県の男性の甲状腺がんは、全年齢を合計しても31人しかいないということが、これからすぐ下で検証する福島原発事故後の福島県内の小児甲状腺がん患者数の急増を考察する重要なポイントとなるからです。


■山下俊一福島医科大学副学長への反論


「福島県の子供たち全員を対象にスクリーニング検査を実施したので、将来甲状腺がんになる患者を早めに発見できた。(だから小児甲状腺がんは増えていない)」とする山下俊一福島県立医科大学副学長の主張を考察してみましょう。


すぐ上にある一覧表によると福島県2012年男子の小児甲状腺がんは20人ですから、1つ前の一覧表…2008年福島県の全年齢の男性患者数に当てはめれば25歳~69歳までに甲状腺がんを発病する人達を今回の調査で一挙に発見したということになります。とすると、これらの甲状腺がんの潜伏期間は最短7年~最長69年ということになり50年も60年も先の甲状腺がんを今見つけることに成功したことになるわけです。もはや神です。


それから私がおかしいな…と思うのが今回の小児甲状腺がん患者の男女比です。国立がん研究センターがん対策情報センターの資料※2を見ると直近30年分の甲状腺がんの男女比は男性患者が全体の13%~28%で推移しています。つまり女性の患者のほうが圧倒的に多いんです。2008年の福島県の全年齢での男女比でも男性患者は25%にすぎません。しかし今回の福島県の子供達の甲状腺がん患者数はこの男女の比率が大きく崩れ、3年間の合計では男性患者は37%になっています。


≪福島県小児甲状腺がん及び疑いの男女比≫
2011年33%67%
2012年40%60%
2013年30%70%
合計37%63%

2012年は男性患者数が40%にもなっています。そして2011年33%2013年30%とやはり高く、3年合計で計算すると37%となります。


これから甲状腺がんになる患者を早めに発見できたと主張するのであれば男女比がこんなに崩れることはないはずです。今回、福島の甲状腺がん患者における男女比に大きな変化があった以上、福島原発事故由来の放射能によって男の子の甲状腺がん患者数が増えたと考えるほうが自然ではないでしょうか。


■鈴木真一福島医科大学教授への反論


「チェルノブイリ(原発事故)では最短4、5年で甲状腺がんが増加した(だから今見つかっている甲状腺がんと被曝の因果関係はない)」という鈴木真一福島県立医科大学教授の主張について、実際にその主張の根拠となっている山下俊一福島県立医科大学副学長が作成したベラルーシ・ゴメリ州の資料※7を見てみましょう。


この資料はベラルーシ・ゴメリ州の小児甲状腺がん患者数を、↓下方向はチェルノブイリ原発事故時の年齢、 →右方向はチェルノブイリ原発事故から何年か?で分類した表です。見やすくするため6年分だけを抜粋し、10歳以上はすべて黄色に、9歳以下は発病ピーク前の0~3年は緑色に、発病ピーク後の4年~5年は赤に染め、三色に色分けしました。


ベラルーシ/ゴメリ州の小児甲状腺がん登録数
↓事故当時の年齢■原発事故からの年数→
0年1年2年3年4年5年
0歳2人2人
1歳1人2人3人
2歳10人
3歳1人6人
4歳4人1人
5歳1人1人3人
6歳2人3人
7歳1人4人
8歳1人2人1人
9歳3人
10歳3人
11歳1人2人
12歳1人
13歳1人1人1人
14歳1人1人2人
15歳1人3人
16歳1人1人
17歳1人

まずは緑色の部分…原発事故当時に9歳以下だった子供達の原発事故から0年~3年までの4年分の患者数に注目して下さい。患者数は1歳1人+5歳1人+7歳1人+8歳1人で合計4人ですね。


今度は黄色の部分…黄色の部分はすべて10歳以上でしたね、この黄色の部分もさっきと同じように原発事故から0年~3年までの4年分の患者数を数えてみましょう。すると合計9人です。※間違えて赤の部分と接している黄色の部分…原発事故から4年、5年も数えないように注意しましょう。


原発事故から0年~3年までの4年分の患者数を見た場合、原発事故当時に9歳以下だった子供達は4人、10歳以上だった子供達は9人です。


つまり原発事故から0年~3年までの4年分の患者数は、むしろ原発事故当時10歳以上だった子供達のほうに甲状腺がんが多いのです。


しかし原発事故から4年たつと原発事故当時9歳以下だった子供の発病が急増します。一覧表の赤の部分です。たった1年間だけで、10歳以上の今までの4年分の合計人数を抜き去ってしまいます。


それに対して原発事故当時10歳以上だった子供達の甲状腺がん患者数…黄色の部分は、原発事故の1年後から増えていますが、4年後も急増することなく推移し、今回の一覧表には6年分しか載せませんでしたが…13年間の合計を見ると、各年齢1年に1人が発病と一定していることがわかります。もちろんチェルノブイリ原発事故前は0~17歳の全年齢で、小児甲状腺がんは1人いるかいないかでしたから原発事故当時10歳以上だった子供達でも小児甲状腺がんは明らかに1年後から増えているんです。


福島県の健康調査で福島県立医科大学の鈴木真一教授の主張ではこの黄色の部分10歳以上の統計を完全無視して「甲状腺がん増加は最短で4、5年後」と何度も念仏のように繰り返しています。つまり鈴木真一教授の主張が根本的に間違っていることを、皮肉なことに上司である山下俊一福島県立医科大学副学長が作成した資料が証明しているのです。


続いて、現在の福島県の小児甲状腺がん患者数は3年分しかデータがありませんから、比較するために今回のベラルーシ・ゴメリ州も3年分だけをピックアップし、原発事故当時の年齢で分類してみました。


原発事故から3年分の
小児甲状腺がん患者の年齢別分布表
チェルノブイリ原発事故福島原発事故
原発事故当時の年齢ベラルーシ-ゴメリ州日本-福島県
0歳
1歳
2歳
3歳
4歳
5歳
6歳1人
7歳1人
8歳1人1人
9歳1人
10歳1人
11歳1人4人
12歳1人5人
13歳1人11人
14歳1人7人
15歳8人
16歳1人14人
17歳1人13人
18歳不明9人

上の3年分の一覧表の左右を見比べていただけるとベラルーシ・ゴメリ州も福島県も、小児甲状腺がん患者数の分布が事故当時9歳以下緑色の部分よりも事故当時10歳以上黄色の部分に集中しているのがよくわかると思います。


今回の私の推測が正しかったかどうかは福島原発事故から4、5年後に赤の時期…つまり2016年、2017年になればはっきりするでしょう。もしも、福島県立医科大学の山下俊一副学長や鈴木真一教授達が調査結果を隠ぺいしなければ、ですが。


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