NHKが何とソースタイン・ヴェブレンを主題にした番組を放映したらしい。最初、「混沌堂主人雑記」で知り、その内容の出どころである「逝きし世の出来事」も読んだが、最重要箇所と思われる個所は「ビジネスと産業」の違いと、ビジネスが産業の上位に立ち続けることで資本主義が腐敗の極地に至るという部分だろうから、混沌堂主人と同じ個所を私も引用する。
金融や投機は、「物を作らない」。かえって、投機対象が、異なる業者(投機者)の間で転がることで、常に利益を投機者が得るのでその分値段がかさ上げされ、バブル状態になってインフレが常態になり、社会が富裕者と下級国民に分かれ、下級国民のさらなる貧困化が進むわけである。
歴史的に社会は常にインフレ(下級国民の貧困化)で破裂するのであり、破裂したら、再度「スクラップ&ビルド」で一部の人間が大儲けするのである。庶民は、確実に進む金銭価値の低下(物価上昇)で苦しみ続ける。金持ちは、カネが「表面的価値」を持っている間に有利な実物資産や他国貨幣と換えておけばいいだけだ。
(以下引用)赤字太字は徽宗による強調。
金融や投機は、「物を作らない」。かえって、投機対象が、異なる業者(投機者)の間で転がることで、常に利益を投機者が得るのでその分値段がかさ上げされ、バブル状態になってインフレが常態になり、社会が富裕者と下級国民に分かれ、下級国民のさらなる貧困化が進むわけである。
歴史的に社会は常にインフレ(下級国民の貧困化)で破裂するのであり、破裂したら、再度「スクラップ&ビルド」で一部の人間が大儲けするのである。庶民は、確実に進む金銭価値の低下(物価上昇)で苦しみ続ける。金持ちは、カネが「表面的価値」を持っている間に有利な実物資産や他国貨幣と換えておけばいいだけだ。
(以下引用)赤字太字は徽宗による強調。
ソースティン・ヴェブレン(Thorstein Bunde Veblen )1857年 7月30日 - 1929年 8月3日
2025-01-11 11:00:46 (宗純)
今回NHKの経済番組でアメリカの社会(経済)学者ヴェブレン(べブレン)を取り上げたのは画期的な出来事でしょう。
ノルウェー移民の両親の12人兄弟姉妹の第6子のヴェブレンの母語は英語ではない。ノルウェー人コミュニティ内で育ち本格的に英語を学んだのは大学に入ってからだとも言われている。(私も大家族だが第10子の末子で兄と姉だけ。大人とは違い子供は自分より幼い子供に対してきわめて厳しい)
イェール大学で社会ダーウィニズムを学び(悪魔の碾き臼「新自由主義」でノーベル経済学受賞ミルトン・フリードマンのシカゴ学派との関係性は不明だが学んだ主なカレッジの所在地がシカゴ)マルクス経済学と敵対。Ph.D.を得るが厳しい偏見から就職先に苦労する。なにしろヴェブレン(べブレン)は書いている文章が晦渋でしかも極めて長い。しかも学派を作らなかった一匹狼的な孤高の理論家ソースティン・ヴェブレンは大恐慌直前の1929年に72歳で死ぬが、評価されるのは彼が死んでから。
世界大恐慌発生のメカニズムの理解にはソースティン・ヴェブレンは不可欠だったのである
ヴェブレンは、物を作る目的の産業(Industry)と、金儲けの手段としての営利企業(Business)との二分で、ビジネスは産業を推進せずに、むしろ産業を侵食していくと主張したのですから、これでは(本来パトロンになるべき)大資本家から支持される訳がない。
ヴェブレンの『技術者と価格体制』(1921年)では技術者の集団(Technocrat)のソヴィエトによって、生産を統制すべきであると主張した(Wikipedia)
ノルウェー移民の両親の12人兄弟姉妹の第6子のヴェブレンの母語は英語ではない。ノルウェー人コミュニティ内で育ち本格的に英語を学んだのは大学に入ってからだとも言われている。(私も大家族だが第10子の末子で兄と姉だけ。大人とは違い子供は自分より幼い子供に対してきわめて厳しい)
イェール大学で社会ダーウィニズムを学び(悪魔の碾き臼「新自由主義」でノーベル経済学受賞ミルトン・フリードマンのシカゴ学派との関係性は不明だが学んだ主なカレッジの所在地がシカゴ)マルクス経済学と敵対。Ph.D.を得るが厳しい偏見から就職先に苦労する。なにしろヴェブレン(べブレン)は書いている文章が晦渋でしかも極めて長い。しかも学派を作らなかった一匹狼的な孤高の理論家ソースティン・ヴェブレンは大恐慌直前の1929年に72歳で死ぬが、評価されるのは彼が死んでから。
世界大恐慌発生のメカニズムの理解にはソースティン・ヴェブレンは不可欠だったのである
ヴェブレンは、物を作る目的の産業(Industry)と、金儲けの手段としての営利企業(Business)との二分で、ビジネスは産業を推進せずに、むしろ産業を侵食していくと主張したのですから、これでは(本来パトロンになるべき)大資本家から支持される訳がない。
ヴェブレンの『技術者と価格体制』(1921年)では技術者の集団(Technocrat)のソヴィエトによって、生産を統制すべきであると主張した(Wikipedia)
一時はイギリスに代わって資本主義の総本山になった世界帝国アメリカをも凌ぐ日の出の勢いで成長していたが唐突に急減速。突然1991年に崩壊したソ連の社会主義経済体制とは「共産党宣言」(1848年)のカール・マルクスの経済学ではなくて、なんと、「灯台下暗し」でアメリカの経済学者ソースティン・ヴェブレンの理論だったらしい。ソ連型社会主義経済の土台だったとの愉快な話なのです。(★注、「社会ダーウィニズム」のヴェブレンは「共産党宣言」のマルクスとは全く別のアプローチから「資本主義崩壊の歴史的必然」との、ほぼ同一の結論に達していた)
世界の「資本主義」がマルクスの「資本論」時代の商業(生産)から金融(信用)へ代わり大拡大するが(ヴェブレンが予測したようにBusinessとIndustryが二分化して)極度に衰退、サラ金とネズミ講の合体したリーマンショックに代表されるように腐敗堕落が凄まじい。AI社会の現在はもっと腐敗堕落して情報(監視)資本主義に変化して生き残ったが、とうとう最後の最後、100年前のロシア革命以上の大変革。グレートリセット(大崩壊)と「ニューノーマル」は避けれない。
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