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徽宗皇帝のブログ

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軍備増強論者はアメリカのスパイ
「隠居爺の世迷言」から転載。最後の数行(お休みの告知)以外全文転載。
最初は冒頭の西鋭夫のものらしい言説の要旨部分が、馬鹿な内容だなあと思ってうんざりしたが、我慢して後を読むと西鋭夫や伊藤貫について実に優れた考察をしており、おそらく、それが正解だろうな、と思う。問題はそうした軍備増強論者の言説が日本人の多くに与える悪影響である。隠居爺氏ほど明敏な思考力を持つ者は少ないだろう。

(以下引用)

 当ブログの8月9日及び8月13日の記事で、西鋭夫氏の動画や研究レポートをご紹介した。それには「なるほど」と思わせる内容がちりばめられており、これが正論だろうと感じさせる。日本に対するレベルの高い分析であるといえる。

 そう思っていたら、8月16日に「【核保有】米に頼るvs日本で守る?議論をぶった斬り」という動画がアップされた。しかし、この動画の内容は私から見ると、感情優先で論が粗く、がっかりするくらい内容が薄い。

 その動画からかいつまんでご紹介すると、
・戦争しないようにするためには私たちもう少し武器持ってなきゃ。
・明治維新、幕府が負けたのは何で? 武器、武器の違いですよ。
・どういう状況になれば日本は目を覚まし、核を保有できるようになるのでしょうか。実際に戦争が起こって日本に核を2、3発落とされて何百万人が死んで、それから核ですか?
・日本はアメリカにお願いするんですか、助けてくださいと。
・日本は口出すな、武器持つな、お金だけ出す。それを出すこのバカ日本。もうそろそろやめなきゃ。
・皆さん世の中は怖い奴ばっかり。その真ん中に立って、日本は無防備だから誰も攻撃しねえ? 最初にやられるんじゃ。
・アメリカと中国が大戦争やった時に、日本は巻き込まれるというよりも一発で潰されますよ、中国に。一瞬、おそらく10分で終わり。
・皆さんアメリカ核使うんか?日本のために。何考えてんのよ、使うわけねえじゃねえか、日本のために。
・岸田首相、人気なかったし、何してるかわからんし、何言ってるかわからないのが出てきて、アメリカに往復ビンタ喰らって「助けろ。助けに行ってくれ」。何か新しい使命を感じたのか日本の経済をほったらかし、ウクライナにワーッと行っちゃって。
・はっきり言いますけどウクライナは日本と何の関係もないです。日本国内の民間からだけでも50億円。日本政府は780億円もの支援を行っております。

 こうやって抜き書きしてみると賛成できるところも多い。しかし、武力や核武装に関しては、根本から私とは意見が違う。

 西鋭夫氏と似たような主張をする人に、当ブログで度々名前を出している伊藤貫氏(国際政治・経済アナリスト)がいる。伊藤貫氏も核武装論者であり、日本が核武装をしなければ、近いうちに中国の属国になると述べている。その際、アメリカが何の助けにもならないであろうことは、西鋭夫氏と同意見である。

 西鋭夫氏も伊藤貫氏も、日本を代表する論客といっていいように思うけれども、この2人に見られる武力信奉というものは、日本人全体を表しているのだろうか。だとすれば、日本民族はお粗末すぎるということになる。まあ、新型コロナ騒動一つとっても、あんな子供騙しの詐欺に簡単に引っ掛かるのが日本人だから、武力信奉についても同様なのだろう。

 明治になって、日本の国策は"富国強兵"だったと子供の頃に習った記憶がある。チョンマゲを結った江戸時代の武士たちから欧米を見ると、日本が対等に太刀打ちするためには富国強兵が必用に思えたのだろう。つまりは、身を粉にして働き、強い軍隊を持つということが目標になった。

 その流れで、大東亜戦争の敗戦まで70年ほど突っ走った。その結果、日本は国の存亡に関わるような大失敗を犯した。そう、富国強兵では解決できないことにぶつかってしまったのだ。これは"金(カネ)"でも同様のことが生じる。"金"さえあれば何でも解決できると思っている人が世の中には多い。しかし、世の中の金持ちはみんな幸せかといえば全くそんなことはない。貧乏人が"金"さえあればと妄想しているだけのことだ。

 武力、軍事力も同じことで、岸田総理のような「うらなり」は自分が弱々しいために、物理的な力を手に入れれば何でもできるという幻想に支配されるが、そうは問屋が卸さない。例えば今回のロシア・ウクライナ紛争を見ればよく分かる。現在のところ敗戦国はアメリカになる見通しだ。アメリカは世界一の軍事大国であるけれども、そしてもちろん核武装もしているけれども、それが何かの役に立っているだろうか。

 核武装論者は、日本が核保有国に囲まれていて、今にも核攻撃をされそうな状況にあると日本人を煽る。では、核武装をしていない他の国、例えばカナダ、オーストラリア、ベトナム、韓国、タイ、イラク、サウジアラビア、トルコ、ブラジルなどなど、世界の大多数の国は核保有国に蹂躙されるままこの先悲惨な歴史を刻むのだろうか。

 ちなみに核を保有しているとみなされている国は、アメリカ、フランス、イギリス、中国、ロシア、インド、パキスタン、北朝鮮、イスラエルの9か国のみになる。彼らは核兵器を保有しているがゆえに、堂々と自国の主権を主張し、誇り高い国家の運営をできているのだろうか。反対に、核兵器を持たない国はいつも怯え、言いたいことも言えずにおどおどしながら外交をしなければならないのだろうか。

 これは、個人レベルで考えてみても分かる。アメリカには銃の所持が自由に認められる州もある。では、そのような州は全員が銃を持っているのだろうか。そして、銃を持っている人は襲われる心配がなく、持っていない人はいつも撃ち殺されることを心配してビクビクしながら暮らしているのだろうか。

 このような例を挙げていけば、いくらでもあると思う。この世界は、軍事力の強い国が一番えらく、かつ世界を支配する、2番目に軍事力の強い国が2番目にえらく、かつ2番目に支配力を持つ、そのような単純な仕組みにはなっていない。

 そんなことを考えているうちに、ふと疑問というか、疑念が生じてくる。西鋭夫氏も伊藤貫氏も、日本生まれ日本育ちだが、大学卒業後アメリカでの生活を中心としていた。ひょっとして彼らはアメリカのスパイになっているという可能性はないだろうか。もちろん、何の根拠もないことで、私が想像を巡らせているうちに思考がさまよった結果の、完全なるフィクションになる。

 ご存知のように、世界の覇権を維持したいアメリカにとっては、中国もロシアも邪魔な国であって、できることなら自らの手で抹殺したいくらいに思っている。しかし、それは非現実的であり、中国やロシアを敵に回して直接戦うとアメリカ自身が深手を負ってしまう。ゆえに、ロシア・ウクライナ紛争のように代理戦争によって目的を達成できないかとアメリカは探っている。

 すでにウクライナは役立たずであることが判明してしまった。では日本だったらどうだろうかと、アメリカは現在涎をふきふき検討しているところだ。日本が中国に勝利することを期待しているのではない。少しでもいいから手傷を負わせることができれば、日本がどうなろうがそれはアメリカの国益になる。

 もう少し視野を広くして考えるならば、核武装を推奨することは、同時に中国敵視の勧めにもなる。つまり伊藤貫氏のように「日本が核武装をしなければ、近いうちに中国の属国になる」という訴えには、核武装の必要性以上に、中国がいかに恐ろしい国であり、中国の属国になることは地獄に落ちるも同然であるという意味合いも含まれている。

 私のようにアメリカが嫌いで、なおかつ中国も嫌いというような人間にとっては、中国の属国になることはそれほど恐ろしいことではない。現在のように残忍で野蛮なアメリカの属国をしているくらいなら、中国の属国になっても同じようなものだろうくらいにしか感じない。それどころか、日中同盟を結んで協力しあえば、今の日米同盟よりも日本にとっては良い結果が生じる可能性すらあるように思う。

 しかし、日本人は80%がすでにアメリカに洗脳されている。アメリカが殺人ワクチンを打てと命令すると、80%の日本人がワクチンを接種するということは、日本人の80%が洗脳済みであることを示す。この洗脳を解くのにどのくらいの時間がかかるだろうか。100年くらいかかるかもしれない。

 西鋭夫氏や伊藤貫氏のように優れた識者が核武装を勧めることにはもう一つの意味合いがある。核武装といったって、いきなりそんなことができるはずもない。できるはずもないことを勧められると、日本人にはある種の渇望感が生じる。強力な武器に対する渇望である。核兵器がだめなら、それに準じたできるだけ高性能な武器を身にまといたいと望むようになる。

 お分かりになるだろうか。それこそアメリカの思う壷になる。「諸般の事情から、核兵器は難しいでしょうから、それに変わるものとしてこのミサイルはいかがでしょうか。」「この戦闘機はいかがでしょうか。」「この駆逐艦はいかがでしょうか。」などと、アメリカはニコニコしながら売り込みをかけてくる。

 その売り込みの前段階として、西鋭夫氏や伊藤貫氏に露払いをさせていると考えると辻褄は合う。そうなると、西鋭夫氏や伊藤貫氏は「増税軍備拡張路線」を進めている岸田総理をアシストしているようにも見えてくる。まさか、とは思うが、断言する根拠も、否定する根拠も私は持っていない。

 新型コロナ騒動が始まって以降、そのあまりにも荒唐無稽な手口に私は驚き続けてきた。不合理、非常識、非科学的、幼稚、無責任、乱暴、残酷、強権的、専制的、詐欺、殺人等々だ。大の大人がそのようなことを、もっともらしい顔をして平然と行うのを見て、今の世界はどんなことが起きても不思議ではないと思うようになった。

 西鋭夫氏や伊藤貫氏がアメリカのスパイであるなどということは、3年前なら私自身が一笑に付して相手にもしなかったことになる。しかし、これだけ世の中が乱れてくると、いろいろな可能性を頭に入れておく必用がある。特に留意しておかなければならない国が、すでにワクチンジェノサイドを行ったアメリカであり、ウクライナをけしかけているアメリカになる。中国の何倍もトラブルメーカーであり、危険な国であることは間違いない。


 


 そして、最悪の事態は、アメリカの策略にはまって日本が核武装を行い、中国に向けて核ミサイルを発射することだ。現時点ではまだ非現実的だが、アメリカはいずれはと狙っているだろう。80%もがワクチンを打つ愚かな日本ならば、騙せるかもしれないと思っているだろう。そんなことを背景にしての核武装論ではないかと私は邪推する。


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