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徽宗皇帝のブログ

徽宗皇帝のブログ

銀行の存在価値の低下という慶賀すべき事態と大恐慌
「逝きし世の面影」から一部転載。(前半略)
銀行が貸出先が無くて困っている、ということだが、さて、海外投資をしようにも投資先はあるのだろうか。これからはミャンマーだ、と騒いでいた連中もいたが、どうなったのか。あるいはインドが発展する、と見込んでいる人もいるようだが、カースト制度を温存したままで経済発展するのは無理だ、と私は思っている。(よく知らないが、インドでカースト制度が廃止されたという話は聞いたことがないから、まだあるのだろう。)そりゃあ、投資をすれば、大企業の一つ二つはすぐに作れるだろうが、それがインドの発展となるとは思わないのである。膨大な人口があるから発展するというものでもない。教育水準が問題なのである。カースト制度の下で、満足のいく公教育制度が作れるだろうか。アフリカがいつまでも発展しないのも教育制度が未発達なことが最大の原因だろう。
韓国の躍進も一過性のもので、今はほとんど破産国家ではないか。つまり、世界的な投資対象国に選ばれた国が大躍進するのは確かである。中国が直近の例だ。だが、それが安定的に成長するとは限らない。中国は今、躍進期から安定期(停滞期)の境目にあるのだろう。つまり、「投資」がストップしたのではないか、と私は思っている。なぜストップしたのか。世界的な規模の「金融引き締め」に向かっているのかもしれない。それに続くのは、株の大暴落と世界大恐慌である可能性もあるのではないだろうか。
だが、世界大恐慌が起こっても、日本の場合は1929年のそれほど悲惨なものにはならないのではないか、という予感もある。特に理由は無いのだが、強いて言えば、「企業が完全な銀行依存状態ではなくなっている」ということがある。つまり、あの時は、銀行が支払い停止(つまり、カネの持ち逃げ)をしたら、それは即座に企業の倒産になったため、町に失業者が溢れたのだが、現在は、無借金経営の大企業も多いはずだ。借金経営、自転車操業の中小企業もたくさんあるだろうが、逆に、そうした企業になどほとんどカネを貸さないのが今の銀行ではないか。つまり、大恐慌で倒産するのは、大恐慌にならなくても、いつでも倒産してもおかしくない企業だけだろう。すなわち、少なくとも今の日本は、実はいつのまにか「金融資本主義」ではなくなっていた、ということである。まあ、これは仮説にすぎないが、世界的大恐慌が起これば、その正否がわかるだろう。


(以下引用)



『日本のマイナス金利の大失敗を公言する英BBCの不吉な予測』

2016年01月29日、英国のBBCは今回の黒田バズーカ(マイナス金利のサプライズ)に対して、日銀の『最後の手段』と断定し、かつ『しかし、追加策の効果については疑問視する声も出ている。』とその失敗を予測している。
29日付BBCでは、
『マイナス金利は日銀が持つ手段の最後のひとつ』だが、『インパクトはそれほど大きくない』。
ユーロ圏がマイナス金利を導入したのは金融危機に対応するためで、日本の長引く低成長とは違う。』
『日本で信用拡大が起きなかったのは、銀行が融資を渋ったのではなく、企業が借り入れが必要になる投資機会を見いだせなかったためだ。』『マイナス金利をもっても、状況は変わらないだろう』。
『企業は資金を必要としていない。
必要なのは投資機会だ。それは構造改革によって実現するもので、金融政策によってではない』との富士通総研のマルティン・シュルツ上席主任研究員の厳しい指摘を紹介している。
日本の長く続いていたゼロ金利政策は完全に行き詰った後の、今回のマイナス金利導入ですが、これは始める前から失敗が約束されている『日銀による最後の手段』なのである。
いみじくもヘッジファンドの雄ジョージ・ソロスが的確に指摘しているように25年間も穏やかに死につつあった『日本』経済ですが、とうとう絶体絶命、もう後がない。

『黒田日銀(安倍晋三)の異次元の金融緩和(事実上の財政ファイナンス)の怖ろしい副作用』

『麻酔依存症患者が、とうとう「危険ドラッグ」に手を出したようなもの』

慶應義塾大学経済学部教授の金子勝ですが1月31日、英国のBBCが報じた富士通総研のマルティン・シュルツ上席主任研究員の厳しい指摘と同趣旨の発言をしている。
金子勝 ‏@masaru_kaneko
甘利大臣辞任でTPP問題を隠し、安倍政権がやっているのは原発再稼働だけです。高浜原発再稼働は、行き場のないプルサーマルの放射性廃棄物、プルトニウムに満ちた原爆材料の山を築く。
日銀の財政ファイナン(異次元の金融緩和)と同じで、出口が全くない政策ばかり。
【副作用】
マイナス金利の説明はバブルをあおるだけの内実です。WSJ紙は、デンマークではマンションの価格が8%、スウェーデンでは1年前より16%上昇という「効果」がでたという。
麻薬中毒患者が、危険ドラッグに手を出しただけなのに。
アベノミクスの失敗、甘利辞任のタイミングで、日銀がブタ積み当座預金にマイナス金利適用を発表。
だが、大企業は内部留保をため、地域経済は衰退して、銀行は貸出先が足りず海外投資しかない状況。地銀・信金が経営的苦境に陥るだけ。
企業は内部留保をため込み、住宅着工件数も昨年夏以降、ずっと落ち込んでいる。
昨年末以降、資金需要がなく長期金利も下落を続けている。マイナス金利は銀行収益を圧迫し続けるだけ。
これまで日銀の異常な金融緩和政策の副作用として、しばしば短期国債中心にマイナス金利に陥ってきた。

金融市場が歪む中で、資金運用先がない金融機関は財政赤字をジャンジャン出して国債発行してくれと「麻酔」を求める。
麻酔依存症です。



(追記)「田中宇の国際ニュース解説」記事の一部である。赤字部分は徽宗による強調。


ドルの魔力が解けてきた
 【2016年1月13日】 中国を筆頭とする実体経済の悪化、米シェール産業の行き詰まり、中央銀行群の金融テコ入れ策の弾切れなど、いくつもの危険な動きが激化している。米国など先進諸国の株や債券がいつ不可逆的に暴落しても不思議でない。英国の銀行は最近、顧客に対し「手持ちの株や社債を早く売却した方が良い。パニック売りの状態になってからでは遅い」と忠告している。モルガンスタンレーやバンカメも、似たような警告を発している。









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