6ページもある記事だが、この部分だけでも十分だろう。つまり、日本の労働者たちにはこの先地獄が待っているということだ。
まあ、このままでは、ということで、日本を新自由主義経済から変える優れた政治家や政党が出て来るかどうか、そして国民が賢明な判断をするかどうかに運命はかかっている。
(以下引用)
サントリー新浪社長を叩いても、「45歳定年制」が遅かれ早かれ普及するワケスピン経済の歩き方
早期・希望退職者のターゲット
東京商工リサーチによれば、2020年に早期・希望退職を募集した上場企業は93社で、前年と比べて2.6倍に急増している。今年はさらに増える見込みだ。21年の上場企業の早期・希望退職者募集人数は、6月3日時点で1万225人に達している。20年に1万人に達したのは9月なので、昨年のペースをかなり上回っているのだ。
そして、このように右肩上がりで増え続ける早期・希望退職者のほとんどが45歳以上をターゲットにしている。
例えば9月1日に、希望退職者が150人となったと発表した中京銀行の場合、条件はすべての年齢の一般職と「45歳以上の総合職」である。大和ハウスも8月に、これまで49歳から54歳、かつ勤続15年以上だった早期退職の対象年齢を「45歳以上」に拡大している。2月に収支悪化で600人を削減すると発表した近畿日本鉄道の対象も、「45歳以上の管理職と社員」だ。
ちなみに、このような傾向はコロナ禍の以前からあった。昨年10月に「45歳以上」を対象に900人の早期退職者をだしたコカ・コーラも、募集自体は19年2月だ。また昨年2月、勤続年数3年以上で、現場社員は40歳以上、「本部社員は45歳以上」を対象に全社員の15%にあたる1025人が希望退職をしたファミリーマートも募集はコロナ以前。NECが「45歳以上」を対象に、3000人規模のリストラをしたのは18年のことだ。
もう筆者が何を言わんとしているか、もうお分かりだろう。「45歳定年制なんて導入されたら日本はおしまいだ」とこの世の終わりのように騒ぐ人たちもいらっしゃるが、現実社会を冷静に俯瞰(ふかん)してみれば、45歳を区切りに実質的な定年へと追い込まれている方などゴマンといる。「45歳なんてまだ若い」「お前なら起業してもやっていける」なんておだてて、自主的に退社するように仕向けられている人も含めれば、その数はもっと膨れ上がる。
つまり、「45歳定年制」というショッキングな表現を用いていないだけで、現象だけを見れば、「表向きは終身雇用を維持しながらも、実際は45歳で定年に追い込まれる」という雇用システムの普及は既に始まっているのだ。
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