世界の裏側ニュースさんのサイトより
https://ameblo.jp/wake-up-japan/entry-12827768219.html
<転載開始>
https://ameblo.jp/wake-up-japan/entry-12827768219.html
<転載開始>
★「未開人」に対処するためなら市民の多大な犠牲も仕方ないというシオニスト
徽宗皇帝のブログ
すべてはホルムズ海峡に関係している
ロシアとイランの戦略における核心は、世界の石油の少なくとも20%(約1日当たり1700万バレル)および液化天然ガス(LNG)の18%(少なくとも1日当たり35億立方フィート)が通過するホルムズ海峡にある。
イランはホルムズ海峡を一瞬にして封鎖することができる。手始めに、それはイスラエルがガザ沖で発見された数十億ドル規模の天然ガスを不法に取り上げようとしていることに対する、ある種の詩的な正義の報復となるだろう{5}。ちなみにこれがパレスチナを民族浄化した絶対的な理由の一つなのである。
しかし真の問題はウォール街が設計した618兆ドルのデリバティブ構造を崩壊させることだろう。これはゴールドマン・サックスやJPモルガンのアナリストや、ペルシャ湾の独立系エネルギートレーダーが長年にわたり確認している。
だからいざという時は、そしてパレスチナの防衛を超えた状況での総力戦のシナリオにおいて、ロシアとイランだけでなくサウジアラビアやUAEなどのBRICS 11のメンバーになる可能性のあるアラブ世界の主要なプレーヤーたちも、いつでも選択肢として米国の金融システムを崩壊させるために必要な手段を持っているのである。
現在、中央ヨーロッパでビジネスをしているディープ・ステートの古参幹部が強調する:
イスラム諸国には経済的な優位性がある。石油を断つことで、国際金融システムを崩壊させることができる。一発も撃つ必要はない。イランとサウジアラビアは手を組んでいる。2008年の危機は解決に29兆ドルを要したが、今回の危機は100兆ドルの不換紙幣を使っても解決できない。
ペルシャ湾のトレーダーが私に語ったように、可能性のあるシナリオのひとつはOPECがヨーロッパを制裁し始めることだ。最初はクウェートから始まり、OPEC加盟国から別の国へ、そしてイスラム世界を敵視し戦争の餌食にしているすべての国へと広がっていく。
イラクのムハンマド・シア・アル・スダニ首相はすでにイスラエルがガザで行っていることのために、西側市場への石油供給が見送られる可能性があると警告している。イランのホセイン・アミール=アブドラヒアン外相は、イスラエルを支持する国々(基本的にはNATOの属国)に対して、イスラム諸国が石油とガスを全面的に禁輸するようすでに公の場で呼びかけている。
米国のキリスト教シオニストはネオコンのために役立つ人物であるネタニヤフ首相と手を組み、イランを攻撃すると脅しており、これによって世界の金融システム全体を崩壊させる可能性がある。
「大摩邇」所載の「in deep」記事を転載。
長いし、途中の論文が面倒くさいので斜め読みしかしていないが、後半を省略して転載する。要するにVAIDS(ワクチンエイズ)の恐ろしさと、それがもはや取返しのつかないレベルで死亡率を上げていることだけでも知ればいい。まずは、「ワクチンエイズ」という言葉を広く認知させることが必要だろう。
(以下引用)
パレスチナ問題は1948年5月14日にイスラエルの建国が宣言された時から始まる。多くのアラブ系住民が住む土地へ外部からシオニストが乗り込み、先住の民を殺し、追い出して「ユダヤ人の国」を作り上げたのだ。ヨーロッパから移住してきた人びとが先住民である「アメリカ・インディアン」を殺戮してアメリカが作られた過程に似ている。
シオニストとはエルサレムの南東にあるシオンの丘へ戻ろうというシオニズム運動の信奉者で、ユーフラテス川とナイル川で挟まれている地域はユダヤ人の所有物だと考えている。その地域を実際に支配しようとしてきた。いわゆる「大イスラエル構想」だ。ユダヤ教の宗教書であるトーラー(キリスト教徒が言う旧約聖書のうちモーセ5書)がその根拠だとされている。
シオニズムという用語はウィーン生まれのナータン・ビルンバウムが1864年に初めて使ったという。そして1896年にはセオドール・ヘルツルが『ユダヤ人国家』という本を出版している。
シオニストはユーフラテス川とナイル川で挟まれている地域はユダヤ人の所有物だと考えているが、現在のイスラエルにもそう主張している人たちがいて、その計画は「大イスラエル構想」と呼ばれている。この構想はプロテスタントが言い始めたのだとも言われている。
しかし、トーラーによると、土地を所有しているのは神であり、ユダヤ教徒はトーラーを守るという条件の下でその土地に住むことを許されたのだという。大イスラエル構想はプロテスタントが言い始めたのだとも言われている。シオニストが行っていることはトーラーの記述とは合致しないと指摘する人もいる。
イスラエルを建国させたのはイギリスの支配層であり、現在、支えているのはアメリカ。そのアメリカでは先住民が虐殺され、土地が奪われていたが、1830年にはアンドリュー・ジャクソン大統領が「インディアン排除法」(日本では「インディアン移住法」と言い換えている)に調印している。
1861年から65年にかけての南北戦争を経て1890年にはウンデット・ニーで先住民の女性や子供が騎兵隊に虐殺されるという出来事があったが、この時点における先住民の人口は約25万人。クリストファー・コロンブスがカリブ海に現れた1492年当時、北アメリカには100万人とも1800万人とも言われる先住民が住んでいたと推測されている。数字に幅があるのは、何人虐殺されたか不明だからだ。生き残った先住民は「保留地」と名づけらた地域に押し込められた。
アメリカで民族浄化が進められていた1838年、イギリス政府はエルサレムに領事館を建設している。その翌年にはスコットランド教会がパレスチナにおけるユダヤ教徒の状況を調査。アメリカではウィリアム・ブラックストーンなる人物が1891年にユダヤ人をパレスチナに送り出そうという運動を展開し、ベンジャミン・ハリソン米大統領に働きかけていた。
1917年11月2日、イギリス外相だったアーサー・バルフォアはウォルター・ロスチャイルドに書簡を出す。その中で「ユダヤ人の国」を建設することに同意すると書かれている。
1920年代に入るとパレスチナでアラブ系住民はそうした動きに対する反発が強まり、それを抑え込むため、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成する。そしてアイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用することになる。この組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立され、違法な殺人、放火、略奪など残虐さで有名だった。
1948年5月にイスラエルの建国が宣言されたが、ナチスの弾圧でドイツから逃げ出したユダヤ人の大半はアメリカやオーストラリアへ向かい、パレスチナを目指した人は少なかった。そこでイラクに住んでいたユダヤ人に対するテロを実施、イスラエルへ向かわせた。
シオニストの計画が順調に進んだとは言い難いが、彼らには強力なスポンサーが存在した。多額の資金を提供していた富豪の中には、エドモン・アドルフ・ド・ロスチャイルドやアブラハム・フェインバーグが含まれている。(Will Banyan, “The ‘Rothschild connection’”, Lobster 63, Summer 2012)
ライオネル・ド・ロスチャイルドと親しかったベンジャミン・ディズレーリは1868年2月から12月、74年2月から80年4月まで首相を務めているが、この政治家のロシア嫌いとユダヤ人支持は有名。ディズレーリが1875年にスエズ運河運河を買収した際、資金を提供したのはライオネル・ド・ロスチャイルドだった。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
1880年代に入るとエドモンド・ジェームズ・ド・ロスチャイルドはテル・アビブを中心にパレスチナの土地を買い上げ、ユダヤ人入植者へ資金を提供しはじめた。この富豪はエドモンド・アドルフ・ド・ロスチャイルドの祖父にあたる。
ベンヤミン・ネタニヤフ首相の父親ベンシオンが秘書を務めていたウラジミル・ヤボチンスキーは帝政ロシア時代のオデッサ(現在はウクライナ領)で生まれ、ウクライナで彼は独立運動を率いていたシモン・ペトリューラと連携している。ロシア革命の後、ペトリューラは大統領を名乗るが、その時期にペトリューラは3万5000人から10万人のユダヤ人を虐殺したという。(Israel Shahak, “Jewish History, Jewish Religion,” Pluto Press, 1994)
1925にヤボチンスキーは戦闘的なシオニスト団体である「修正主義シオニスト世界連合」を結成。その流れの中からリクードも生まれた。1931年にはハガナから分かれる形で「イルグン」が組織されるが、その後、ヤボチンスキーはパレスチナに住むユダヤ人に対し、イギリス軍へ参加するように求めた。
これに反発したアブラハム・スターンはイルグンを飛び出し、1940年8月に「ロハメイ・ヘルート・イスラエル(レヒ)」を新たに組織する。創設者の名前から「スターン・ギャング」とも呼ばれている。
レヒの創設とほぼ同時にヤボチンスキーはニューヨークで心臓発作のために死亡、その後継者に選ばれたのがメナヘム・ベギン。後のイスラエルの首相になる人物だ。
イスラエルを建国するため、シオニストは1948年の4月上旬に「ダーレット作戦」を開始、ハガナの手先としてイルグンとスターン・ギャングはデイル・ヤシンという村を襲撃、住民を虐殺した。
襲撃の直後に村へ入った国際赤十字の人物によると、住民254名が殺され、そのうち145名が女性で、そのうち35名は妊婦だった。イギリスの高等弁務官、アラン・カニンガムはパレスチナに駐留していたイギリス軍のゴードン・マクミラン司令官に殺戮を止めさせるように命じたが、拒否されている。(Alan Hart, “Zionism Volume One”, World Focus Publishing, 2005)
こうした虐殺に怯えた少なからぬ住民は逃げ出した。約140万人いたアラブ系住民のうち、5月だけで42万人以上がガザやトランスヨルダン(現在のヨルダン)へ移住、その後1年間で難民は71万から73万人に達したと見られている。国連は1948年12月11日、パレスチナ難民の帰還を認めた194号決議を採択したが、現在に至るまで実現されていない。
その間、1948年5月20日に国連はフォルケ・ベルナドットをパレスチナ問題の調停者に任命した。彼は6月11日から始まる30日間の停戦を実現したものの、7月8日に戦闘が再開され、9月17日にはスターン・ギャングのメンバーに暗殺された。
こうして誕生したイスラエルを日米欧は支援、先住民であるパレスチナ人をテロリスト扱いしている。
副島隆彦です。今日は2023年11月7日です。
映画『オッペンハイマー(Oppenheimer)』がニューヨークなどで上映されている。しかし、日本ではいつ上映されるか分かりません。まあ、半年以内でしょう。これは原爆(atomic bomb)を開発して、実験成功させたサイエンティスト、物理学者を主人公にした映画だ。このロバート・オッペンハイマー(J. Robert Oppenheimer、1904-1967年、62歳で死)という人物の人間像をずっと追いかけている映画です。私はニューズウィークの書評を読んだだけだけど、もう中身が大体わかります。私がこの『オッペンハイマー』の映画の中身をなぞってみてもあまり意味がない。やがて日本人も見れば分かることですからね。
『オッペンハイマー』
ロバート・オッペンハイマー
日本は原爆を落とされた側の国民です。死者数は、広島が16万人、長崎が8万人ということになっている。それは、広島は8月6日、長崎は8月9日に落とされて年末までの死者の数です。原爆の被害で被爆したことが理由で、白血病とかで死んだ人たちがいる。それは事実です。ところが、100歳を超して今も原爆病院でいっぱい生きている人たちがいる。この問題は隠されていて、言ってはいけないことになっています。被爆したほうが元気になったんじゃないかという説がある。これもタブーで言ってはいけないことになっている。
私は『オッペンハイマー』の映画の粗筋をあれこれ言うよりも、日本人が知らないけども世界基準で大事なことを言います。オッペンハイマーは、連邦議会の公聴会、パブリック・ヒアリング(public hearing)に呼びつけられて証言させられる訳です。原爆をつくった責任者としてね。1954年4月12日から5月6日までなんです。
そのとき、オッペンハイマーは「I am become Death, the Destroyer of Worlds」という言葉を使ったんです。この頭文字が大文字の「Death」は、普通の日本人の理解者たちが分かってないんだけど、「死神」と訳さないといけないんです。大抵「私は死である」とか訳しています。大文字のDeathは死神なんです。冠詞の「A」も「The」もありません。「世界を破壊する者となった」と言ったんです。これはヒンドゥー教(Hinduism)の聖典の『バガヴァッド・ギーター(Bhagavad Gita)』の中の言葉で、有名な言葉です。
オッペンハイマーは、アメリカの原子力委員会のアドバイザリーボードですから一番格が上の顧問、諮問委員会の委員長だったんですが、1954年6月29日に追放されました。そこからは非難の渦で、彼の奥さんも友人たちも共産党員だった。アメリカ共産党、これはCPUSA(Communist Party of the United States of America)というんですが、自分もシカゴ大学のころにアメリカ共産党員たちとつき合っていたということで、簡単に言えば、リベラル派の理想主義者でもあったわけです。これがスキャンダルとして取り上げられた。
当時、これも日本人が知らなきゃいけないんだけど、「連邦下院非米活動委員会(HUAC、House Committee on Un-American Activities)」という公聴会に呼びつけられてがんがん叩かれる訳です。当時、もう既に1950年代はテレビがありますから、アメリカ国民はその議会の公聴会の様子をテレビで見ていて非難の嵐が起きた。その一部として原爆をつくったオッペンハイマーたちも激しい批判の嵐を受けたんですよ。
この映画は、相当きれいごとでできているようです。それだけ叩かれた、社会的には抹殺されて失脚したはずのこのロバート・オッペンハイマーが、9年後、1963年に、リンドン・ジョンソン(Lyndon Johnson、1908-1973年、64歳で死)大統領からエンリコ・フェルミ賞を受賞している。名誉回復したということです。このシーンが恐らくこの映画で強調されている。だから、ロバート・オッペンハイマーは、アメリカ国家にとって大変重要な仕事をしたというところで、大きな和解ができたということになっている。
授賞式の様子
私もこのオッペンハイマーに同情する左翼(社会主義者)の側の人間ですから、何十年もオッペンハイマーは偉い人だと思っていた。今もそうなんだけど。要するに、原爆をつくって広島、長崎に落とした後、人類に対してこれからも、自分は巨大な犯罪者なんじゃないかという激しい苦しみになった訳です。当時はatomic bomb(原爆)、今はnuclear bomb(核兵器)と言いますが、これのつくった人間としての強い責任を感じて、大きな罪を背負って苦しんだ人として今も評価されている訳です。
でも同時に、大きな世界政治の渦の中で学者として生きた。その学者とは何なんだといったら、まず量子力学(quantum mechanics)と初期は言いました。今はquantum physicsで量子物理学といいます。これはquantumの研究は、今は物理学者たち、理論物理学者たちがやっています。最先端でね。
6Gの通信機械はもう量子コンピュータ(quantum computer)であると言われています。今日はこの量子コンピュータの激しい世界的開発競争の話はしません。簡単に言えば、台湾のTSMCと、韓国のサムスンと、アメリカのインテルだけが最先端でロジック半導体をつくれる。それを日本も追いかけるという感じです。これが更に進むと、どうしても量子コンピュータの開発が量産して、商業用の機械に、電気製品や通信機器に組み込まれる問題になります。その話はもういいです。
私が日本国民に巨大な真実として伝えなきゃいけないのは、オッペンハイマーが、アメリカ原子力委員会から追放という、アメリカ連邦議会の決定に遭った6月29日よりも早く、1954年3月にアメリカがマーシャル諸島の中のビキニ環礁で水爆実験を行ったのは有名な話なんです。これは第3回実験なんです。そこで第五福竜丸という50トンぐらいのマグロ漁船が死の灰をたくさん浴びたと。その灰を浴びながら一生懸命逃げ帰ってきて、焼津に着いた。そしたら、ガイガーカウンターで放射線量の高いのが出たと言って大騒ぎになったんです。
水爆実験
第五福竜丸
でもそれは、読売新聞がスクープしたのが3月16日です。そして、不思議なことに、5月9日から杉並の主婦たちが騒ぎ出した。反原水爆を要求する抗議運動が沸き起こったと。そして、9月23日に、この第五福竜丸の無線長ということになっているけど、20名くらい乗っている船の無線担当の久保山愛吉(くぼやまあいきち、1914-1954年、40歳で死)が死亡した。これでまた大騒ぎになりました。
久保山愛吉
だから、広島、長崎に原爆が落ちてから9年後ですね。その間は騒ぐどころの騒ぎじゃない。広島、長崎の現場は傷だらけの血だらけで、焼け野原のところから人々は生き延びていく訳ですから。ぼろ小屋建てて商売始めて生産活動をやってね。軍隊は解散ですから全部消滅して、進駐軍の米軍やほかの連合国軍たちが来ている訳です。生き延びるのに必死だった。それでも原爆投下から9年後に原爆反対運動が起こる訳です。
はっきり言います。これは全部やらせだったんです。日本人で知っている人は私以外いません。誰も言いません。ここがちょうどオッペンハイマーがアメリカで1954年6月29日に原子力委員会から追放されて大騒ぎと同じ時なんです。ここを見逃したら世界史の真実が分かったことにならないんですよ。
署名を集計する杉並の主婦たち
不思議なことに、この1954年4月10日に、アメリカ政府が原発をつくる計画を発表しました。続けて6月30日に、ソ連も原発を開発すると声明を出しているのね。全て同じ時期なんです。次の年にはもう原子力発電所、原発が動き出しているんです。その前の年、1953年12月8日に、ドワイト・アイゼンハワー(Dwight Eisenhower、1890-1969年、78歳で死)大統領が「アトムズ・フォー・ピース(Atoms for Peace)」いう演説を国連でやっています。これは「平和のための原子力」という意味なんだけど。「原子力の平和利用」とも言われます。
だから、ここの複雑構造を日本人は甘く見ちゃいけないんです。つまり、原水爆反対運動が日本国内で計画的に沸き起こらされたんです。と同時に、全く同じときに原発の開発をするという問題が起きて。日本では1961年かな、茨城県の東海村に、実験用10万ワットの最初の原子炉を、技術も何もイギリスのゼネラル・エレクトリック・カンパニー(General Electric Company、GEC)製を持ってきて動かし始めました。
東海発電所
そのときに、読売新聞の社主だった正力松太郎(しょうりきまつたろう、Ⅰ885-1969年、84歳で死)という人が日本側の担当者として動いたんです。これは佐野眞一の『巨怪伝―正力松太郎と影武者たちの一世紀』という本にずっと細かく書いています。正力松太郎が跡継ぎを息子に譲らないで、渡邉恒雄(わたなべつねお、1926年-、97歳)に読売新聞をその後譲ったんです。アメリカの大きな意向というか計画に従って正力が動いた。だから、正力松太郎が原子力の平和利用の路線にも乗っかっている訳です。
正力松太郎
渡邉恒雄
東海村の原発は1960年1月に着工で、5月に臨界実験成功か。ということは、商業用の原子炉ができたということです。そしてこれが、1998年3月31日に、もうあまりにも古いのでといって停止になっています。いや、廃止ですね。ところが、東海村には第二原発というのがあって、これは今も動いているはずです。
私が、この第五福竜丸事件というのは全部仕組まれていて、やらせなんだということもはっきり言います。ということは、日本の反原爆運動というのは何なんだと。一から十まで全部操られたんです。このことを日本の知識人階級が今自覚しないと大変なことになるんだよ。杉並の主婦たちが騒ぎ出したって、訳が分からない。その次の年、1955年9月19日に、原水協(原水爆禁止日本協議会)というのがさっさとできているんです。これは日本共産党系です。
その中でごたごた議論になりまして、10年後に原水禁(原水爆禁止日本国民会議)が団体として分裂したんです。これが日本社会党系なんです。その後もずっと原水協(共産党系)と原水禁(社会党系)は今も分裂したままです。これも、じゃソビエトや中国の核兵器に対してどういう態度をとるかで、共産党系が最初のころは「やむを得ないんだ」という態度でした。アメリカ帝国主義の核兵器と戦う、対立するためにはやむを得ない理論を唱えていたもんで、「全ての原爆、今の核兵器は廃止すべきだ」と主張している原水禁との大きな対立になって。対立し合っているだけで実態は何の意味もありません。大きな意味ではやらせなんですよ。
だから、日本の知識人はそろそろ本気で考え直さないと。全て大きく操られているんだということを知るべきなんです。さっき言ったように、1953年12月8日、アイゼンハワー大統領が「Atoms for Peace(原子力の平和利用)」と言ったわけでしょう。このときからもう話はでき上がっているんですよ。ということは、オッペンハイマー博士がいじめられるという話も大きな流れの中ではストーリーなんです。
なぜなら、これも日本の知識人層は私以外知らないんだけど、本当に原爆を最初につくったのは、ドイツの理論物理学者、量子物理学者であり、これが原子力工学の創業者と言ってもいいヴェルナー・ハイゼンベルク(Werner Heisenberg、1901-1976年、74歳で死)です。このハイゼンベルクという人が一番頭がよかったし、理論物理学者として最高級の人材だったんです。ハイゼンベルクとその周りにいたドイツ人の科学者ですけど、サイエンティストだけど技術者でもあるわけで、彼らが500人ぐらいでナチス政権のもとで原爆をつくったんですよ。
ヴェルナー・ハイゼンベルク
細かいことはもう言いませんよ。私が分かる訳がない。ただ、ウラン238が235になるときに巨大なエネルギーが生まれるということは分かる。核分裂のことをnuclear fissionというんです。そして、最近騒がれている核融合というのは、内部に向かって爆縮するんですけど、太陽が毎日光っているのは、あの熱は核融合と言われています。これはnuclear fusionといいます。ようやく私も分かったけど、原爆と水爆とどう違うんだよといったら、わかんなかったの。簡単に言うと、水爆というのは核融合の話ですね。それに対して、いわゆる原爆(atomic bomb)は核分裂(nuclear fission)なんです。
そして、もっとはっきり言うと、1945年8月6日にエノラ・ゲイ号というB-29の爆撃機で広島に落とされた原爆は、ウラン型と言われています。これはまさしくドイツ人のハイゼンベルクたちがつくった原爆なんです。その3日後の8月9日に長崎に落とされたのは、プルトニウム型と言われています。
広島型(ウラン)と長崎型(プルトニウム)
これは、まさしくアメリカ人たちがつくったものです。マンハッタン計画というのが1942年からある。それは、レオ・シラード(Leo Szilard、1898-1964年、66歳で死)というハンガリー系のユダヤ人の学者とアルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein、1879-1955年、76歳で死)が手紙を書いて、フランクリン・D・ルーズベルト(Franklin Delano Roosevelt、1882-1945年、63歳で死)大統領に、ドイツが原爆をつくりつつあると教えたんです。これでは戦争の勝敗がひっくり返される。だからアメリカも原爆をつくるべきだという手紙なんです。これはこれまでにNHKなんかでも何回も手紙そのものが映されたりして報道されています。だからアインシュタインも悪いやつだったんだという評価もちゃんとあるんです。
アインシュタインとシラード
アインシュタインの手紙
話があちこち行くけども、戦後、1955年7月9日に、アインシュタインとバートランド・ラッセル(Bertrand Russell、1872-1970年、97歳で死)というイギリスの哲学者たちがパグウォッシュ会議(Pugwash Conferences)という会議を開いて、そこで原水爆戦争の悲惨さを人類は回避することが必要だと、人類の滅亡にかかわると言って宣言を出したんです。これに日本の湯川秀樹(ゆかわひでき、1907-1981年、74歳で死)も署名しているんだけど、これはラッセル=アインシュタイン宣言と言われています。これが原水爆禁止の始まりです。1955年です。
バートランド・ラッセルとアインシュタイン
第1回パグウォッシュ会議(1957年)
この辺のことを考えてごらんなさい。全部でき上がっているんですよ。何が正義で何が悪とか、正しい・間違いとか、いい人・悪い人とかそんな単純な問題じゃないんだよ。大きな意味じゃ全部仕組まれています。私はもう70歳まで生きてきて、政治知識人、政治思想や歴史やいろんな学問をやったけれども、もう騙されるのが嫌なんだ。自分の脳が騙されるんだ。何でもかんでもきれいな物語にしたり、善と悪の戦いみたいな話で、悪の側に対する憎しみをたくさん持ったりする。この仕組みは変わらないんだけど、この骨格はね。
それでも全部仕組まれていたんだというふうに思うと、日本国民の知識層を中心に、もうちょっと頭よくならないとこの複雑構造は解けないんだ。単純な頭で自民党は悪(わる)だとか、自分たち民衆、人民の側に立っている人間のほうがすぐれているんだという。私も一応そういうことを言っていることになっているんだけども、そんな甘いもんじゃないんだ。
もっと本当のことを言うと、実は、マンハッタン計画というとニューヨークのマンハッタンみたいだけど、実際はシカゴ大学なんです。シカゴ大学の敷地に今もサイクロトロン、高速加速器の巨大なのがあるの。シカゴ大学の連中が中心なんです。
そしてもっと言うと、実は戦争に負けた後、ドイツから連れてこられた恐らく200人ぐらいの技術者たちがつくったんですよ、本当の原爆は。これをこの「オッペンハイマー」という映画も一切言わないことになっている。ドイツ語をしゃべっていたんだそうです。どこでだよといったら、シカゴ大学は理論的な研究所で、実際原爆をつくっていたのはロスアラモス(Los Alamos)というところで、ニューメキシコ州だから砂漠のところにある。その南の砂漠一帯で原爆実験をやって、ピカッ、ドカンとキノコ雲の小さいのが出て、それを見ているアメリカ軍の兵士たちの写真とかがあるんですよ。
核実験とアメリカ兵
このオッペンハイマーとレスリー・グローブス(Leslie Richard Groves Jr.、1896-1970年、73歳で死)という大将が軍人部門ではホワイトハウス、大統領直属で、この原爆をつくる計画の責任者ですが、グローブスとオッペンハイマーが2人並んで写っている。これは破壊させた中心地の場所なんです。ここで直径3メートルぐらいの大きな玉なんですけど、鋼鉄の玉が爆発した跡なんです。こういうのも真実なんです。
グローブスとオッペンハイマー
こういう帽子をいつもかぶっている。これはアインシュタインと話している。同じ帽子。きっと映画はこれで出てきます。同じ中折れ帽をかぶっている。
アインシュタインとオッペンハイマー(映画のシーン)
だから、これはニューメキシコ州のロスアラモス研究所でつくった。あとは、カリフォルニアのサンフランシスコの郊外に、今もローレンス・リバモア研究所というのがあります。これが今も核技術の開発をやっているのね。そこの中国人の技術者たちが技術を泥棒したといってよく捕まったりします。ローレンス・リバモア研は戦後ずっと後ですね。
原爆をつくるところまではオッペンハイマーたちがロスアラモスの研究所ですね。そこでつくっていたのはドイツ人たちなんです。残り200人ぐらいがソ連に連れていかれたらしい。そしてソ連の原爆もこのドイツ人の技術者たちがつくったんです。ソ連の原爆実験成功はもうちょっと後です。ソ連が核実験に成功したのは1949年9月23日だ。ということは、アメリカよりも4年おくれているんです。それもトルーマンが発表したんです。どうも実験やって成功したようだと。そしたらソ連もその後認めた。
でもね、さらにこれも巨大な真実なんだけど、どうやらアメリカからソ連に原爆をつくるための部品が秘密に、ひそかにどんどん輸送されていたらしい。それはデイビッド・ロックフェラー(David Rockefeller、1915-2017年、101歳)たち財閥がかかわっているんです。許可を出しているんです。どんどん部品がソ連に渡っているんです。
だからそのときに、オッペンハイマーたちは共産主義者だと言ってぶったたかれた理由の一つが、ソ連に技術をいっぱい渡していたと言われている。これは一部分が真実です。大変なことなんです。これを書いているconspiracy theorist、権力者共同謀議がある理論の理論家たちがいます。
忘れていたけど、高橋五郎(たかはしごろう、1940-2017年、77歳で死)という人がいて、私は何回かお会いした。あの人を私の学問道場に呼んでお話しさせておけばよかった。死んじゃいましたけど。この人はNHKのドキュメンタリーづくりにも参加していている。
高橋五郎
スパイのアンヘル・アルカサール・デ・ベラスコ(Ángel Alcázar de Velasco、1909-2001年、92歳)という人がいて、これはアドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler、1889-1945年、56歳で死)が、総統、今は首相、ベルリンの首相官邸地下壕でエヴァ・ブラウン(Eva Braun、1912-1945年、33歳で死)と服毒自殺したその前の日までいたというんです。スペイン人なんです。だけどスペイン人の軍人であり、スパイですね。スペイン人はカトリックですから、ナチスの幹部たち、将軍とかをどんどん南米に逃す運動をやっていた。スペイン人だから南米語、スペイン語をしゃべれるから、その受け渡しを一緒にやったカトリックの神父たちがいるんです。
スパイ・ベラスコ
高橋五郎が最初に、15年ぐらい前に私に、原爆はドイツのアイゼンベルグがつくって、それがアメリカに渡って、それでテニアン島という島に持ってきて、そこから広島、長崎に投下したと暴露した。もっと言うと、その高橋五郎の本が出ているんです。大きな本が2冊ある。直接、高橋五郎が言ったけど、私も自分で調べたんだけど、どうも真実だ。
もうベルリン陥落の3カ月ぐらい前かな、ドイツ陸軍というか軍人たちはヒトラーを支える気がなくなっている。それでもう動かなかったんです、特に陸軍は。兵舎というか師団本部の中にみんな立てこもってね。ベルリンのそこをアメリカ軍は素通りしていくんです。
ヒトラーを一生懸命最後まで支えたのは空軍なんです。空軍のローベルト・リッター・フォン・グライム(Robert Ritter von Greim、1892-1945年、52歳で死)という偉い将軍がいた。あとは海軍で、例のUボートというけど、アメリカやイギリスの輸送船団をたくさん撃沈した恐ろしい潜水艦を指揮していた有名なカール・デーニッツ(ドイツ語 : Karl Dönitz、1891-1980年、89歳で死)という提督がいます。だから、主に空軍が最後までヒトラーを支えたの。ヒトラーの暗殺事件にかかわって、ドイツ最大の陸軍の元帥のロンメル元帥は処刑できないから、毒の入ったワインを飲んで死んだ。そうすると、ほかのドイツの軍人たちもやる気をなくした。で、ハイゼンベルクがつくった原爆を渡したんです。
ローベルト・リッター・フォン・グライム
カール・デーニッツ
高橋五郎も言っていたけど、尼さんたちがドイツ軍に捕まっていて、フランス人かな、それを解放するのと引きかえに、捕虜になっているドイツ軍人を返したということにして、トラックでハイゼンベルクたちがつくった原爆が、だから広島ウラン型原爆が米軍の手に入ったんだと。ブラッドレー将軍にね。それがワシントンに送られたんです。
もう原爆研究は1942年から始まっているけど、それは1945年1月ぐらいでしょう。それで、実験が成功したのは7月ですからね。もう次の月には広島に落とした訳です。だから、ドイツ人がつくったんですよ。ここは非常に大事な真実でね。今も誰にも教えないことになっています。副島隆彦が日本知識人として、これは当たり前の真実ですからね、もういいかげんにしろよと。日本ではタブーになっていて、言わないことになっています。
ただ、最後の一点、できなかったのは、重水というのがないのね。heavy waterというんだけど、重水素、水素です。これは、当時はノルウェーの山奥の発電所みたいなところなんだけど、ヴェモルクという発電所なんです。テレマルクのあたりでしか採れなかった。そこで激戦、激しい戦闘が行われて、重水の奪い合いをやっているんです。テレマルクというのは映画になっているんです。その「テレマークの要塞(The Heroes of Telemark)」(1965年)という映画の重要性をわかっている日本人はいません。ドイツ側が重水を手に入れていたら原爆が完成していたと言われています。だから、ハイゼンベルクたちは重水が手に入らなかった。
テレマルク水力発電所
あとはUボートでアフリカの南、喜望峰をぐるっと回って日本に渡すという原爆の計画があるの。重水までは入っている訳はないけど、それを仁科芳雄(にしなよしお、1890-1951年、60歳で死)たちが受け取る予定だった。それも途中でインド洋に入ったところでそれ以上進めないということになって、Uボートに乗っていた日本の将校たちは、そのUボートの中で自決している。原爆の大事な部品なのに日本にもう運べなかったと。そういう話があるんです。だから、私が本気でこれらの重要な事実を教えなきゃいけないんだ。
(つづく)
"アメリカン・ドリーム" (American dream) という言葉がある。直訳すれば「アメリカの夢」となるが、それに加えて辞書では「米国建国の理想で、自由・平等・民主主義に立脚するもの。」(精選版 日本国語大辞典)となっている。
この「自由・平等・民主主義」とは1776年のアメリカ独立宣言に由来していて、その前文には「われわれは、自明の真理として、すべての人は平等に造られ、創造主によって一定の譲ることのできない天賦の権利を与えられており、その中に、生命、自由および幸福の追及が含まれていることを信ずる。」と記載されている。
アメリカンドリームの「自由・平等・民主主義」、アメリカ独立宣言の「生命、自由、幸福の追求の権利」は、戦後アメリカナイズされてきた日本人にはおなじみのものになっている。アメリカが作ったといわれる「日本国憲法」にも「第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」と記載されている。
一見すると大変に素晴らしい考え方であるように感じられるけれども、しかし、このアメリカ独立宣言は真っ赤なウソというか、アメリカらしいプロパガンダになっている。というのも、アメリカがすでに建国時には血塗られた国であり、以後現在に至るまで継続して血塗られてきた国であるからだ。
基本的かつ根本的なアメリカの嘘は、独立宣言の「自明の真理として、すべての人は平等に造られ、創造主によって一定の譲ることのできない天賦の権利を与えられており」というところであり、この文章には本来注釈が付けられなければならない。
つまり、「注)"すべての人"とは白人のことを指し、かつ白人においても権力を握っている主流派に限られる。」との注釈が必要となる。少なくとも、有色人種は"すべての人"の中に入らず、また、イスラム教信者などの異教徒も"すべての人"からは除外される。
このことは、英米白人にとっては自明のことなのだが、日本人にはその区別が難しい。日本人は"すべての人"という言葉を聞くと、日本人も含めた全世界の人間全てであると勘違いするからだが、英米白人の主流派は決してそうは思っていない。
だから、アメリカは建国に際して、アメリカ・インディアンを殺しまくった。スペイン、ポルトガル、オランダ、フランスも、南北アメリカを侵略して自分たちに都合のいい国を作ったのだけれども、イギリスが入り込んだ現在のアメリカ合衆国は凄惨を極めた。アメリカ・インディアンに対して、ジェノサイド(大量虐殺)を行い、民族浄化を果たした。
民族浄化とは「ethnic cleansing:エスニッククレンジングの訳語。複数の民族が住む地域で、特定の民族集団が武力を用いて他の民族集団を虐殺・迫害・追放して排除すること。」(デジタル大辞泉)をいう。
自分たちが属している集団成員に対しては、独立宣言に記載があるような「生命、自由、幸福の追求の権利」を保証するが、それは仲間以外の「生命、自由、幸福の追求の権利」を奪うことによって達成されるというのがアメリカ建国の精神になる。
アメリカ・インディアンに対するアメリカ人の所業ときたら、それはもう悪魔そのものだった。友好的な笑みを浮かべて近づいていき、お互いの利益になるように取引をしようと持ちかける。そして、約束をし、契約を結ぶ。そこまでが第一段階になる。
次いで、その約束や契約を破る。契約どおりの金を支払わないなどのことをする。あるいは勝手にインディアンの土地を使い始める。当然インディアンは抗議をする。そこで、うまくごまかせるものならごまかす。「今回お前たちが持ってきたものは品質が悪かった。」「使われていない土地だ。」などデタラメな理由をつけて。しかし、そんなことを繰り返せばインディアンも気がつく。気がつけば怒り出す。
インディアンの怒りをさらに煽り、敵対的にさせておいて、そこでさらに2,3人殺すなど挑発して全面戦争に持ち込む。ある程度するとアメリカ人は、「分かった、とりあえず停戦しよう」と持ちかける。そこで合意を取り付け休戦協定を結ぶ。
しばらく休戦して、すっかりインディアンを油断させたところで、大軍を率いてインディアンを大量虐殺(ジェノサイド)する。殺して、殺して、殺しまくる。そうやってインディアン一族を殲滅(皆殺し)する。これを繰り返し行うことで民族浄化を行い、出来上がった国が今の「アメリカ合衆国」になる。
以上の詐欺、強奪、皆殺しというアメリカの過去の悪事を指摘したのは、過去のアメリカを非難するためではない。あるいは、原爆を投下されたことに対する意趣返しをしたいためでもない。
現在アメリカが行っている、時代錯誤も甚だしい侵略やジェノサイドや民族浄化が大変に腹立たしいと感じることが理由になる。そう、アメリカは現在においても、アメリカ・インディアンを滅ぼしたのと同様のことを世界中で行おうとしている。
訳知り顔のプロの評論家、あるいは識者は、ネオコンが、グローバリストが、ディープステートが、国務省が、国防総省がなどといろいろな概念を持ち出してきて、アメリカのすることを説明しようとするが、それは事態の認識を複雑化させるばかりで解決につながらない。あるいは、遠回りになる。
アメリカが現在行っていることは、アメリカ・インディアンに対する侵略、あるいはジェノサイドや民族浄化と同一のものであると理解することが早道になる。日本も、アメリカ・インディアン並みに扱われてきたのだから、あるいは扱われつつあるのだから、そこを理解しないことには日本という国の存亡にも関わってくる。
知識の豊富な人であれば十分に分かっているはずのことだが、残念なことにほとんどの人はそのことをはっきり言おうとしないようだ。
例えば、ロシア・ウクライナ紛争もアメリカ・インディアンを滅ぼすのとピッタリ同じ手口が用いられている。1991年にソ連が崩壊したが、その直前の1989年にベルリンの壁が壊され、翌年東西ドイツが統一された。その際、アメリカのジェームズ・ベイカー国務長官はソ連のエドゥアルド・シェワルナゼ外務大臣に対し、「NATOは1インチたりとも東へ拡大することはない」と約束をしている。
これは、アメリカがアメリカ・インディアンを滅ぼした手口そのままだ。そうやって約束しておいて、アメリカはNATOをどんどん東へ拡大していった。アメリカ・インディアンを騙しながら、西方へアメリカを拡大していったのと同じやり方になる。
アメリカはチェコ、ハンガリー、ポーランド、エストニア、スロバキア、ブルガリア、ラトビア、ルーマニア・・・・・と、続々とNATO加盟国を増やしていった。汚い手口を好むアメリカの常套手段といっていい。
ロシア・ウクライナ紛争では、それに加えて、2014年のミンスク合意があった。アメリカはさらにNATOを東へ拡大しようとし、つまり、ロシアを侵略しようとして、ウクライナに手を付けた。
2010年のウクライナ大統領選挙では、親露派のビクトル・ヤヌコビッチが選ばれたのだが、ロシアの侵略を狙っていたバラク・オバマ政権はそれが不満でクーデタを画策し、2014年4月にヤヌコビッチ大統領をウクライナから追い出した。当然、ウクライナにいる親露派住民は反発したが、アメリカの指示を受けていたウクライナのネオ・ナチグループは住民を虐殺し始めた。
事態が収拾せず、ネオ・ナチグループ側が不利な状況もあったことから、ドイツやフランスが仲介してミンスク合意という停戦合意協定が結ばれた。しかし、アメリカに最初からそのような合意など守るつもりがないのは、アメリカ・インディアンを滅ぼしたときと同じだった。ゼレンスキー政権は引き続き自国内の親露派住民の虐殺を続け、さらに大規模な攻撃を行おうとしているところで、ロシアが親露派住民を守りに入ったのが今回のロシア・ウクライナ紛争になる。正義はロシアにある。
さて、現在世界を騒がせている、イスラエル(パレスチナ)問題。これも、アメリカのアメリカ・インディアンに対するジェノサイド(大量虐殺)、民族浄化と同じ性質であると考えていい。
そもそものことの始まりはイギリス人の卑怯な手口が原因であるようだ。その経緯は「完全理解!小学生でも分かるようにパレスチナ問題を3分で解説する」(2022.6.22 学生生活ラボ)を読むと分かりやすい。
当時(1910年代)のイギリスの中東に対する外交姿勢は「三枚舌外交」と呼ばれているようで、昔から英米が嘘つきの国であることが分かる。一体何をしたかというと、ユダヤ人とアラブ人の双方に、戦争でイギリスに協力してくれたらその見返りに国(パレスチナ)を与えると約束したという。英米のすることは昔からそんな程度のもの。
そんな空手形を切ったら不渡りになることは決まっているが、案の定第一次世界大戦終了後にユダヤ人とアラブ人がパレスチナの地でお互いにここは俺たちのものだと争うことになった。これに対してイギリスは自分たちの手に負えなくなり、国連に問題解決を預けて逃げ出してしまった。
そんなゴチャゴチャした争いの中で、1948年にユダヤ人は勝手にイスラエルの独立を宣言した。それに怒ったアラブ人との間で戦争にもなったが、ユダヤ人はアメリカを味方につけることに成功した。なぜなら、アメリカに移り住んだユダヤ人がアメリカ国内で力を持つようになり、アメリカを手なずけたためだ。
そうなると、あとは一直線で現在に至る。そう、イスラエルとアメリカが結託して、パレスチナのアラブ人に対するジェノサイド、民族浄化へと走り始めたのだ。かつて、アメリカ・インディンを滅ぼしたのと同じように。
一目瞭然なのは、イスラエルの支配する地域の広がりになる。それは以下の図のとおりになる。
緑の部分がアラブ人の国である「パレスチナ国」(日本や欧米諸国の多くは未承認)の勢力圏であり、白の部分がユダヤ人の国である「イスラエル国」の勢力範囲になる。こうやって見ると、アメリカ合衆国がアメリカ・インディアンを虐殺し、民族浄化を行ったのと同じことが行われている印象を受ける、
そして、実際問題としても、現在イスラエルがガザ地区で行っている軍事行動は、ジェノサイド、民族浄化といえるような性質のものになる。もちろん、背後で糸を引いているのはアメリカ。アメリカはイスラエルによるジェノサイド、民族浄化に大賛成というのが本音になる。その背景にはアメリカ以外にもう一つ、イスラエルというジェノサイド、民族浄化の国家ができれば、自分たちはどんなに心強いかという気持ちがあると考えていいように思う。
このパレスチナ問題も、ロシア・ウクライナ紛争と同様に、世界の過半の国がアメリカに賛同していない。アメリカには正義がないためだ。しかし、アメリカはその建国が悪であり、自分たちに正義がないことは承知の上で、すっかり開き直って国を運営してきた。「悪の帝国アメリカ」であり、「悪魔の国アメリカ」であり、「犯罪国家アメリカ」といえる。もうすでにそのことを隠そうともしていない。
今回のパレスチナ問題も、いずれ何らかの停戦合意が行われるのだろう。パレスチナ国はさらに追いやられるのかもしれない。しかし、どのように転んだところでアメリカはさらに権威を失墜させ、さらに世界の国々から嫌われることは間違いないことのように思われる。悪いのは中国でも、ロシアでも、イランでもなく、アメリカなのだから。
引用元:植民地支配「初期投資クソかかります、リスクに対して見返りゴミです」←これが流行った理由