久しぶりに、シリア情勢関係の記事を「櫻井ジャーナル」から抜粋して転載する。
シリアはほぼ決着がつきそうな情勢のようで、ISISは国外脱出中、と見てよさそうだ。詳しくは下記記事参照。
で、面白いのは、下記記事とは別の話だが、ネオコンの指南番ブレジンスキーが、「ロシアはシリアにおけるアメリカの資産に被害を与えたからケシカラン。ロシアとの戦争も考えるべきだ」と喚いているとかいう話で、「シリアにおけるアメリカの資産」とはもちろんISISのことで、語るに落ちるとはこのことだ。まったくの笑い話である。
シリアの戦争(内乱ではなく、実体は「侵略戦争」である。)が終わりそうになってから「勝ち馬に乗ろう」とする国がわらわらと現れつつあるようだ。第一次大戦終了間際の日本やアメリカもそうであり、それで大きく金儲けをした。日清日露戦争で疲弊した日本が経済復興したのは、それが大きいとかいう。同様に、太平洋戦争の敗戦国日本が復興するきっかけが朝鮮戦争特需であった。戦争をする国は馬鹿だが、戦争国家のスポンサーとなったり、戦争に最後に参戦して儲けるというのは世界政治と世界経済の常である。つまり、他人(他国人)の血の上で金儲けをするわけだ。
(以下引用)
2016.02.06
シリアはほぼ決着がつきそうな情勢のようで、ISISは国外脱出中、と見てよさそうだ。詳しくは下記記事参照。
で、面白いのは、下記記事とは別の話だが、ネオコンの指南番ブレジンスキーが、「ロシアはシリアにおけるアメリカの資産に被害を与えたからケシカラン。ロシアとの戦争も考えるべきだ」と喚いているとかいう話で、「シリアにおけるアメリカの資産」とはもちろんISISのことで、語るに落ちるとはこのことだ。まったくの笑い話である。
シリアの戦争(内乱ではなく、実体は「侵略戦争」である。)が終わりそうになってから「勝ち馬に乗ろう」とする国がわらわらと現れつつあるようだ。第一次大戦終了間際の日本やアメリカもそうであり、それで大きく金儲けをした。日清日露戦争で疲弊した日本が経済復興したのは、それが大きいとかいう。同様に、太平洋戦争の敗戦国日本が復興するきっかけが朝鮮戦争特需であった。戦争をする国は馬鹿だが、戦争国家のスポンサーとなったり、戦争に最後に参戦して儲けるというのは世界政治と世界経済の常である。つまり、他人(他国人)の血の上で金儲けをするわけだ。
(以下引用)
2016.02.06
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サウジアラビアからの情報だとして、アメリカのメディアは、サウジアラビアでシリアへすぐにでも派遣できる15万人の部隊が待機していると報じている。この部隊はサウジアラビアのほか、スーダン、エジプト、ヨルダンの軍隊で構成され、さらにモロッコ、トルコ、バーレーン、アラブ首長国連邦、カタールの軍隊も派遣される予定で、マレーシア、インドネシア、ブルネイからは傭兵が送られるという。サウジアラビア国防省の広報担当はツイッターで、同国の地上部隊をシリアへ派遣する用意があると表明し、アメリカのアシュトン・カーター国防長官はサウジアラビアの表明を歓迎すると発言している。
この部隊を送る口実はアメリカが主導する「反ISIL軍」を支援することにあるとしているのだが、要衝のアレッポをシリア政府軍がほぼ奪還、ISIL(ダーイッシュ、IS、ISISなどとも表記)は壊滅状態で、残った戦闘員はトルコへ向かって逃げていると伝えられている。ほかの地域も似たような状況のようだ。前回も書いたが、ネオコンの代弁紙であるワシントン・ポストでさえ、アレッポを政府軍がおさえたことで戦争自体の決着がついた可能性があると報道している。
昨年9月30日にロシア軍がアル・カイダ系武装集団やダーイッシュに対する空爆を開始すると戦況は一変、政府軍が主要都市を奪い返していた。攻撃で社会の基盤施設を破壊、非戦闘員を殺傷、反政府武装勢力には物資を「誤投下」していたアメリカ軍とは違い、ロシア軍は軍事演習レベルの攻撃でそうした武装勢力に大きなダメージを与えたということである。アメリカ軍がよほど無能なのか、アル・カイダ系武装勢力やダーイッシュと裏で連携していたということだ。
こうしたサウジアラビアから出てくる話を単なるはったりだと考える人は少なくない。まず、サウジアラビアはイエメンで始めた戦争が泥沼化、その戦争もあって財政赤字が深刻化、新たな戦争を始める余裕はないだろうと考えられている。他国が軍隊を派遣するとしても、小規模なものになる可能性が高く、傭兵の派遣は2011年3月から行っていることだ。
シリアの戦闘は「反乱」で始まったのではなく、外部からの「侵略」。戦闘が始まった直後から、アメリカ/NATOはトルコにある米空軍インシルリク基地で反シリア政府軍を編成、訓練している。その教官はアメリカの情報機関員や特殊部隊員、イギリスとフランスの特殊部隊員。それ以降、現在に至るまでトルコは反シリア政府軍の拠点であり、ISへの兵站線はトルコの軍隊や情報機関MITが守ってきた。(以下略)
米などがシリアを侵略する口実に使ってきたISやアルカイダがアレッポで敗北、新たな口実が必要に
この部隊を送る口実はアメリカが主導する「反ISIL軍」を支援することにあるとしているのだが、要衝のアレッポをシリア政府軍がほぼ奪還、ISIL(ダーイッシュ、IS、ISISなどとも表記)は壊滅状態で、残った戦闘員はトルコへ向かって逃げていると伝えられている。ほかの地域も似たような状況のようだ。前回も書いたが、ネオコンの代弁紙であるワシントン・ポストでさえ、アレッポを政府軍がおさえたことで戦争自体の決着がついた可能性があると報道している。
昨年9月30日にロシア軍がアル・カイダ系武装集団やダーイッシュに対する空爆を開始すると戦況は一変、政府軍が主要都市を奪い返していた。攻撃で社会の基盤施設を破壊、非戦闘員を殺傷、反政府武装勢力には物資を「誤投下」していたアメリカ軍とは違い、ロシア軍は軍事演習レベルの攻撃でそうした武装勢力に大きなダメージを与えたということである。アメリカ軍がよほど無能なのか、アル・カイダ系武装勢力やダーイッシュと裏で連携していたということだ。
こうしたサウジアラビアから出てくる話を単なるはったりだと考える人は少なくない。まず、サウジアラビアはイエメンで始めた戦争が泥沼化、その戦争もあって財政赤字が深刻化、新たな戦争を始める余裕はないだろうと考えられている。他国が軍隊を派遣するとしても、小規模なものになる可能性が高く、傭兵の派遣は2011年3月から行っていることだ。
シリアの戦闘は「反乱」で始まったのではなく、外部からの「侵略」。戦闘が始まった直後から、アメリカ/NATOはトルコにある米空軍インシルリク基地で反シリア政府軍を編成、訓練している。その教官はアメリカの情報機関員や特殊部隊員、イギリスとフランスの特殊部隊員。それ以降、現在に至るまでトルコは反シリア政府軍の拠点であり、ISへの兵站線はトルコの軍隊や情報機関MITが守ってきた。(以下略)
米などがシリアを侵略する口実に使ってきたISやアルカイダがアレッポで敗北、新たな口実が必要に
カテゴリ:カテゴリ未分類
シリア北部の要衝、アレッポで繰り広げられていた戦闘でシリア政府軍が勝利、アル・ヌスラ(アル・カイダ系武装集団)やそこから派生したダーイシュ(IS、ISIS、ISILなどとも表記)はトルコへ向かって敗走しはじめたという。ネオコンの代弁をしているワシントン・ポスト紙もアレッポを政府軍がおさえたことで戦争自体の決着がついた可能性があると報道している。
その直前、国連主導という形で行われていた和平交渉は2月3日に中断したが、アレッポの戦況が影響したのだろう。アメリカとしては時間稼ぎする意味がなくなった。予想以上にロシア軍の攻撃が迅速で効果的だったのかもしれない。
アメリカのアシュトン・カーター国防長官は1月22日に米陸軍第101空挺師団に所属する1800名をイラクのモスルやシリアのラッカへ派遣すると語り、23日にはジョー・バイデン米副大統領がアメリカとトルコはシリアで続いている戦闘を軍事的に解決する用意があると発言していた。またロシア国防省はトルコはシリア侵攻の準備を始めていると警戒、サウジアラビア国防省の広報担当は、同国の地上部隊をシリアへ派遣する用意があると表明した。カーター国防長官はサウジアラビアの表明を歓迎すると発言している。が、攻撃の口実に使う勢力が崩壊した状態で軍隊を侵入させれば単なる軍事侵攻になってしまう。(以下略)
その直前、国連主導という形で行われていた和平交渉は2月3日に中断したが、アレッポの戦況が影響したのだろう。アメリカとしては時間稼ぎする意味がなくなった。予想以上にロシア軍の攻撃が迅速で効果的だったのかもしれない。
アメリカのアシュトン・カーター国防長官は1月22日に米陸軍第101空挺師団に所属する1800名をイラクのモスルやシリアのラッカへ派遣すると語り、23日にはジョー・バイデン米副大統領がアメリカとトルコはシリアで続いている戦闘を軍事的に解決する用意があると発言していた。またロシア国防省はトルコはシリア侵攻の準備を始めていると警戒、サウジアラビア国防省の広報担当は、同国の地上部隊をシリアへ派遣する用意があると表明した。カーター国防長官はサウジアラビアの表明を歓迎すると発言している。が、攻撃の口実に使う勢力が崩壊した状態で軍隊を侵入させれば単なる軍事侵攻になってしまう。(以下略)
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