https://earthreview.net/ukrainian-army-desertion-rate-soars/
<転載開始>
キエフのリソベ墓地で行われたウクライナ軍救急医療隊員の葬儀。
AP, aljazeera.com
ロシアとウクライナの戦争で、兵員が不足しているのは、どちらの国も同じですが、特にウクライナ側の兵士の不足は、かなりものであることが伝えられていました。
しかも、入隊して、まともな訓練をほとんど行わないまま戦場に兵士がもたらされていることが報じられていて、報道では、以下のように伝えられています。
・訓練水準が低かったため、全員が武器の持ち方を知らなかった
・新兵の平均年齢は現在 45歳
・過去 1年間の徴兵部隊の人員喪失率が 80~ 90%
兵器であるなら、米国や NATO からいくらでも送られてくるものを補充すればいいだけでしょうけれど、「人間」はそうではありません。「徴兵部隊の人員喪失率が 80~ 90%」というような粗末な作戦を続けていれば、破綻に近づくだけです。
そして、ウクライナは「囚人を兵士として採用する」ことも進めています。
囚人が軍に入隊すれば「刑期がそこで終了する」のですが、それどころか兵士としての給料も与えられます。以下のように報じられています。
ウクライナは刑務所からの徴兵を急いでいる
ウクライナ法務省はウェルト紙に対し、5月以降 2,800人の囚人が釈放され、現在は兵士として勤務していると語った。
ウクライナの法務大臣は、徴兵プログラムの一環として、刑務所にいる男女合わせて 1万人から 2万人が軍に入隊する可能性があると推定している。
これには、有罪判決を受けた麻薬密売人、暴力犯罪の加害者、および殺人犯が含まれ、彼らには今後月額約 2,500ユーロ 〜 2,750ユーロ(約 40万円〜 43万円)が支払われることになる。
最近「ウクライナ軍で兵士の脱走が急増している」ことが、各メディアで伝えられています。報道によれば、戦争が始まった 2022年には脱走した兵士の数は 9000人だったのが、2023年は 2万4000人となり、今年 2024年は、すでに 5万1000人が脱走しているとのこと。
脱走した兵士は、捕まえられると、当然起訴されるわけですが、「軍隊にいるより刑務所にいたほうがいい」という意見が多いようです。
リバタリアン研究所の報告です。
今年、ウクライナ軍から脱走した兵士の数が約5万1000人に
About 51,000 Ukrainians Have Deserted Armed Forces This Year
Libertarian Institute 2024/10/21
ウクライナ検察当局は、 2024年の最初の 9か月間に発生した 5万1000件の脱走事件を捜査している。任務を放棄する兵士の数は昨年の合計の 2倍になる可能性がある。
当局が脱走の罪で訴追しているウクライナ人の数は、戦争中ずっと大幅に増加し続けている。2022年にはその数は 9,000人だったが、昨年は 2万4,000人と 2倍以上に増加した。
タイムズ紙は、ウクライナ政府のデータを引用し、「今年 1月から 9月までの間に、軍隊からの脱走や遺棄を理由に 5万1000件の刑事訴訟が起こされた」と報じた。
エル・パイス紙は以前、今年初めから 8月までに 4万5000人のウクライナ人が脱走で起訴されたと報じた。アルジャジーラは脱走の数は少なくとも 3万件だと伝えている。
今年初めの時点で、ウクライナには 50万から 80万人の現役兵士と、さらに 30万人の予備兵がいると推定されていた。
ウクライナ軍はまた、ロシア軍の侵攻とウクライナのクルスク侵攻からの防衛戦で多数の死傷者も出ている。
アクライナは新兵補充に苦戦しており、徴兵年齢を 27歳から 25歳に引き下げた。しかし、それでもキエフは依然として人手不足に直面しており、アメリカの政治家たちはウクライナに対し、徴兵年齢を 18歳に引き下げるよう圧力をかけている。
ウクライナはまた、軍に入隊すれば囚人を刑務所から出させるという手段に訴えている。
脱走したウクライナ人の一人は、タイムズ紙に対し、「少なくとも刑務所なら、いつ出られるか分かっている(刑期が決まっている)」ので、軍隊よりも刑務所の方が良い選択肢だと語った。
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