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徽宗皇帝のブログ

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ウクライナ終戦→NATO解体→欧米覇権の終わり
「田中宇の国際ニュース解説」記事で、前半の欧米の金融危機の話は既に幾つも載せたので省略する。引用した部分はこれからの世界の見通しで、私の知らなかった情報も細部にあって興味深い。そして、田中宇の分析は非常に的確だと思う。エルドアンの「フィンランドのNATO加盟容認」の意味などは、素晴らしい推理だ。ウクライナ戦争後のNATO解体を見越して、フィンランドに恩を売る、というのは私の頭では出て来ない発想だ。記事全体も、悪い癖の「隠れ多極派」とか「諜報界」という田中宇用語が出て来ないので気持ちよく読めるwww

(以下引用)


ウクライナ開戦後、世界は米国側(先進諸国)と非米側(露中BRICS途上諸国)に決定的に分裂している。今回の金融危機は、米国側に壊滅的な大打撃を与える半面、非米側への影響は少ない。クレディスイスはアジアでも事業拡大してきたが、非米側の雄である中国は数年前から金融バブルを積極的に潰しており、これから米欧の金融危機が中国に波及しても米欧に比べて大した被害を被らない。サウジなどアラブ産油国もクレディスイスとの取引が多いが、アラブは今後の世界経済の非米化で繁栄するので、それと差し引きすると得るものの方が大きい。中長期的に、、金融危機は米国側だけを破壊し、米覇権の衰退を加速する。 (サウジをイランと和解させ対米従属から解放した中国) (Funny Things Happen On The Way To "Restoring Financial Stability"


今回の金融危機は、欧米で政治危機につながっていきそうだ。打撃は米国より欧州が強く受ける(米国は政治危機というより内戦に向かっている)。欧州は、新型コロナと温暖化の超愚策(都市閉鎖や化石燃料の使用制限)による経済自滅、ウクライナ戦争の対露制裁の反動による資源類の高騰と不足などにより、すでに経済がかなり弱体化して不況がひどくなっている。今後はそこに金融危機が加わり、欧州の経済難がぐんと悪化する。クレディスイスがあっさり潰れたら、欧州経済は劇的に崩壊する。クレディスイスが合併策で延命したら、欧州経済の崩壊は時間をかけて進む。経済崩壊が速いか遅いかの違いだけだ。これは金融バブル崩壊であり、崩壊したら元に戻らない。 (100,000 Ukrainian Soldiers Killed in War, Including ‘Most Experienced’ Forces


経済が崩壊するほど、欧州の人々は現状や現政権、今の西欧諸国の左右エリート支配体制、対米従属の安保政策に対する不満をつのらせる。なぜウクライナ支援とロシア敵対を続けねばならないのか疑問だ、おかしいぞと思う人が増えていく。エリート体制の一部であるマスコミが、ウクライナ戦争(やコロナや温暖化)についてとんでもない歪曲報道を続け、人々を騙してきたことが露呈していく。欧州人は、本当は米英が悪いのにロシアが悪いと思い込まされ、本当はロシアが優勢なのにウクライナが優勢だからもうすぐ勝てると思い込まされて自滅的な対露制裁に協力してきた。最近これらのウソがバレ始めている。ドイツが敷いたノルドストリームの海底ガスパイプラインを、米軍がバイデンの命令で爆破したこともバレていく。 ("I’m Telling You, He Did It": Seymour Hersh Blames Biden For Nord Stream Attack) (Ukraine - Media Start To Acknowledge Reality


ロシア敵視やコロナやウクライナのウソを信じ込まされた挙げ句、欧州人の多くは生活が大幅に悪化した。今後はそこに金融崩壊によるリーマン危機以上の経済悪化が加わる。フランスではマクロン大統領が年金受給開始年齢の引き上げ策を何とか実現しようと、議会の反対を無視して大統領権限で決定を強行したので人々が激怒し、大規模な反対運動・反政府運動が起きている。欧州人はすでにかなり怒っている。今後はそこに金融破綻による経済難が加わり、怒りが加速する。この状態がひどくなると、ウクライナ戦争をやめてロシアと和平すべきだと主張する政治勢力が欧州各国で強まり、その政党が選挙で勝って政権交代になり、ウクライナ戦争から欧州が離脱していく。西欧のハンガリー化が起きる。欧州が対米自立して米国との同盟関係を解消していき、NATOが解体する。 (Macron is warned France is on the verge of 'democratic breakdown': ) (The danger of downplaying the Ukrainian battlefield toll


そうした展開は、まだまだ先でないかという感じもする。フランスのルペンやドイツのAfDが政権をとりそうな感じはまだ弱い。しかし、もしかして米国側の崩壊によるウクライナ戦争の終わりやNATOの崩壊が近いことを前提に動いているのでないかと思われる国家指導者たちがいる。それは、フィンランドのNATO加盟を承認したトルコのエルドアン大統領と、夏までにウクライナの停戦和平をやれるかもしれないと言いつつ、米覇権崩壊後の中露と非米側の経済体制作りについてプーチンと話すためにモスクワを訪問する中国の習近平主席だ。習近平は、4-5月に予定していた訪露を早めて3月20日からにした。 (China's Xi To Hold Talks With Zelensky After Meeting Putin


エルドアンは、数年前にシリア内戦でトルコがロシアの傘下に入らざるを得なくなって以来、NATOに加盟したままこっそりプーチンの味方をし続けている「隠れ親露派」である。だからエルドアンはウクライナ開戦後、フィンランドとスウェーデンり北欧2国がNATOに入りたいと申請したとき、NATOの全会一致の原則を使って加盟に反対して拒否権を発動して申請を止めた。それ以来北欧2国はトルコと話し合っているが、エルドアンは2国が拒否せざるを得ない条件を出して交渉を頓挫させて加盟を止めてきた。そのエルドアンが突然、譲歩をしてフィンランドのNATO加盟を認めた。スウェーデンはまだダメだと言いつつ、さらに交渉を続けると言っている。一体何があったのか。 (Turkey Expected To Ratify Finland's NATO Membership After Friday Summit


エルドアンはプーチンに恩を売るために、北欧2国のNATO加盟を止めてきた。エルドアンが2国の加盟を認め始めたのは、もうすぐウクライナ戦争が終わってNATOが機能不全になるのでプーチンに対する奉公が完了するので、その前に2国がトルコに対して譲歩できる分のお土産だけもらって2国の加盟を許すことにしたのでないか。訪露を前倒しした習近平も、金融からの米覇権崩壊が早まって米国側の戦争体制も崩れるので、早くその後の覇権体制を決めようとプーチンに誘われたのでないか。 (Erdogan: Turkey to continue to discuss Sweden’s NATO membership process


イスラエルでは、最近の中国仲裁によるイランとサウジの和解を受けて、元諜報長官が「イスラエルもイランと和解せざるを得ない」と米CNNの取材に対して答えている。仰天の転換だ(私は前から予測して何度も記事に書いてきたが)。米国の覇権衰退が進んで米イスラエルの同盟関係が崩れ、米国はネタニヤフ首相の訪米を認めず、ネタニヤフは怒って対米関係を断絶している。 (Israel: Former Mossad chief urges rapprochement with Iran) (Netanyahu Forbids Ministers From Meeting US Officials Until Biden Invites Him To DC: Report


米覇権がいよいよ終わるので、日韓は協力して対米自立していかざるを得なくなり、昔の戦争プロパガンダに起因する「戦争責任」の喧嘩をやめることにした。もうすぐ米覇権が終わって露中が台頭するので、国際刑事裁判所が最後っ屁みたいなプーチンの逮捕状を発行した。米金融の崩壊が近いので、黒田の日銀はゼロ金利策をやめずに延長した。などなど。今の金融危機で、米覇権の衰退がさらに加速する。米国側はウクライナ戦争を続けられなくなり、欧州人が激怒して対米従属のエリート支配体制を打ち破り、欧州が対米従属をやめて対露和解していき、NATOが機能を停止する。CSがすぐに潰れればそれが早回しされる。UBSによる合併で延命したら、この転換は少しゆっくり進む。私は今、そんな風に分析している。 (Russia Mocks Western Banking Crisis, Says Aggressive Sanctions Have Provided Insulation

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