マスコミに載らない海外記事さんのサイトより
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2023/11/post-580023.html
<転載開始>

2023年11月8日
ヴェニアミン・ポポフ
New Eastern Outlook


 周知の通り、現在の中東危機という思いがけない出来事は、イスラエル民間人に対するハマスによるテロ攻撃から始まった。しかし現在、アメリカ政府に後押しされて、イスラエル政府はテロリストや犯罪者を罰するのではなく、連帯責任を根拠に報復を始めた。ガザは絶えず爆撃されている。パレスチナの飛び地で、何百人もの無辜の人びとが理由もなく虐殺され、行き場を失っているのは許しがたいことだ。


 毎日、死傷者が増え、若者の犠牲者数は4000人に近づいている。高齢者や女性が苦しむ写真や壊れた建物の写真で家庭のテレビ画面は常に埋め尽くされている。病院の状況の恐ろしい映像も。


 敵対行為に終止符を打ち、人道支援経路を確立し、最終的にイスラエル人とパレスチナ人両方の権利を保護する解決策を考え出すことに世界の大多数の人々は賛成している。


 ネタニヤフ首相によれば停戦は不可能だ。第二次世界大戦中、広島と長崎に2発の核弾頭を投下するなど、ドイツと日本を打倒すべく、ドイツと日本にアメリカや他の西側諸国が壊滅的爆撃を実行した事実を引き合いに出して、民間人の大規模死傷者は軍事作戦の許容可能な代償だと彼は主張し、アメリカ当局はこれを支持している。


 敵対行為の即時停止と人道回廊の設置を求める決議を安全保障理事会が採択するのを阻止するため、アメリカは何度も拒否権を行使してきた。差し迫った災害からパレスチナの人々を救うため国連総会を招集するというアラブ諸国の決定に、アメリカは反対票を投じた。120カ国の政府が敵対行為の即時停止を求める国連総会決議を支持した一方、アメリカやイスラエルを含む14カ国が公然と反対し、45カ国が棄権したのは注目に値する。



 パレスチナ人を支持する演説や抗議行動が世界中で急増している。アメリカ国内では政府の一方的行動を批判する動きが広がっている。10月30日付のル・モンド紙が報じた通り、イスラエルに対する公式な無条件支持ゆえに「アメリカ合州国は外交的に孤立している。


 10月28日、イスタンブールの大規模集会で、イスラエルは中東に自分達の権威を押しつけるため欧米諸国に利用されている「地域の駒」だとトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は述べた。彼は如実にグローバルサウスに蔓延する感情を象徴している。


 「ガザで繰り広げられている虐殺の背後にいる主犯は欧米だ」イスラエル同盟諸国が十字軍のようなやり方でキリスト教徒とイスラム教徒を互いに扇動していると彼は主張した。


 ネタニヤフ首相がガザ地区でのイスラエル軍による地上作戦の長期化を推進しているのは、そうすることで自分の権威ある地位を維持できると考えているからだという報道がアメリカのマスコミにさえ浮上している。10月7日のハマス攻撃を撃退する準備ができていなかった軍、諜報機関、治安機関の悲惨な失敗について、多くのイスラエル人がネタニヤフを公然と非難している。彼はまた人質解放を手配するため、パレスチナ当局と連絡を取らなかったことで非難されている。報道機関によると、イスラエル人人質全員解放と引き換えに、6,000人のパレスチナ人捕虜を釈放するようハマスは、提案していた。


 最近「なぜネタニヤフは去らねばならないか」と題する記事を有力な3人のイスラエル人が執筆し、アメリカ合州国で最も影響力ある雑誌の一つ、フォーリン・アフェアーズに掲載された。パレスチナで二国家解決を構築するには、国際社会の裁定に従った二者間交渉が必要だという考えを述べている。今の首相はこれを実現できない。


 言い換えれば、差し迫った中東危機は、イスラエルの政治情勢と、ある程度はアメリカの国内情勢にも大きな影響を与えるだろう。


 最近、現在の世界的不安定状態で恩恵を得ている主な連中はアメリカとその属国諸国の支配エリートだとウラジーミル・プーチンは述べた。そこから連中は血の家賃を奪うのだ。覇権国が一つしかないアメリカ型世界は崩壊し消滅する過去のものになりつつある。だがアメリカはそれを受け入れたくない。むしろ、世界独裁と覇権を維持・拡大したいが、全般的に無秩序な環境下でそうする方が好都合なのだ。


 現政権の一連の行動は危険で、地域の緊張をエスカレートさせ、アメリカの権益を危険にさらすと共和党大統領候補として立候補している全候補者が非難している。


 何人かのEU外交官によれば、現在の中東危機の責任はワシントンにあり、軍事行動が続けば、事態は更に不安定になる可能性がある。


 ワシントンの政策をグローバル・サウスは益々批判しており、アメリカの力が衰えつつあると世界の大部分が感じている。10月下旬、敵対的で複雑な外部環境にアメリカは対処しているとイギリス週刊紙エコノミストは強調した。


 2023年10月27日に採択された国連総会決議を、驚くべきことにフランス、ベルギー、ノルウェー、ポルトガルなどを含むワシントンの最も熱烈な同盟諸国の多くが支持した。


 ガザでの戦争行為停止にも賛成している国連事務総長は、人類の大多数の感情をある程度代表することを余儀なくされている。グローバル・サウスの要求に苛立っているイスラエルの連中は、グテーレス辞任さえ要求し、宗主国を喜ばせるためチェコ国防大臣は国連脱退さえ呼びかけた。


 アメリカの中東政策は発展途上国で益々広範に非難されていることに留意されたい。先週バイデン大統領は、ガザでのパレスチナ人の死者数について公然と疑問を呈し、パレスチナ人やアラブ人やイスラム教徒を驚かせた。


 パレスチナの大義への共感はラテンアメリカ全体にも広がっている。ボリビア政府はイスラエルとの外交関係を断絶し、コロンビアとチリは駐イスラエル大使を召還した。


 現在の中東の膠着状態とイスラエルとパレスチナの双方を苦しめている未曾有の貿易戦争にはワシントン政策が責任があるという結論に多くの政治評論家が達している。


 ヴェニアミン・ポポフはロシア外務省付属モスクワ国際関係大学「文明パートナーシップ・センター」所長、歴史科学博士候補。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。


記事原文のurl:https://journal-neo.su/2023/11/08/the-war-in-gaza-and-the-growing-isolation-of-the-usa-and-israel/


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 Pepe Escobar


Pepe Escobar: Russia CHANGES EVERYTHING as Putin Turns to Gaza in Israel's War 26:09


 Scott Ritter Extra


The October 7 Hamas Assault on Israel
The Most Successful Military Raid of this Century


 日刊IWJガイド


「ガザの2大病院が、イスラエル国防軍によるノンストップの襲撃で閉鎖に追い込まれる! もはやイスラエル国防軍の所業は『大虐殺』!」


はじめに~ガザの2大病院が、イスラエル国防軍によるノンストップの襲撃で閉鎖に追い込まれる! ガザの包囲された病院で通信と医療サービスが崩壊したあと、ガザ保健省は2日連続でガザでの死者と負傷者の統計を更新していないと国連が発表! カマル・アドワン病院も運営停止へ! もはやイスラエル国防軍の所業は「大虐殺」、一刻も早く停戦を!


【第3弾! ガザを廃墟にしてイスラエルが利権を独占できる天然ガス田「ガザ・マリン」の埋蔵量は、EUの需要の10%! イスラエルは米国の支援を受けて欧州向けパイプラインを建設中!】さらに「インド・中東・欧州経済回廊(IMEC)」構想の重要な中継港ハイファは、南にガザのハマス、北にレバノンのヒズボラという、米国とイスラエルにとっての脅威が存在!「敵対的なイスラム抵抗勢力」を排除すれば「イスラエルと米国の天然ガス資源の独占および物流統制ははるかに容易」に!!(『ハンギョレ』、2023年10月24日)