[ソウル 3日 ロイター] - 韓国当局は3日、英製薬大手アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンを接種した50代と60代の2人が接種から数日後に死亡したとの報道を受けて、調査を行っていると明らかにした。報道によると、2人には基礎疾患があった。
韓国の聯合ニュースによると、1人は脳血管疾患を持つ63歳の高齢者施設居住者で、接種後に高熱などの症状が出た。今月2日に大規模な病院に搬送されたが、敗血症や肺炎を発症した後、死亡したという。
もう1人は心疾患と糖尿病を持つ50代で、2日にワクチンを接種した後、何度も心臓発作を繰り返して翌日に死亡した。
韓国の疾病予防管理庁(KDCA)の当局者はロイターに、死因について調査を行っていると述べたが、報道内容については触れなかった。
鄭銀敬(チョン・ウンギョン)KDCA長官は「ワクチン接種との関連性を確認するために関連する自治体と共同で疫学調査を行っている」と説明した。
ソウル在勤のアストラゼネカの広報担当者は現時点でコメントはないとした。
鄭氏はアストラゼネカ製と米ファイザー/独ビオンテック製のワクチン接種による死亡例はないが、接種は体調の良いときに受けるよう要請した。
韓国のワクチン接種は先週始まったばかりで、KDCAによると、2日深夜までに8万5904人がアストラゼネカ製ワクチンの1回目を接種し、1524人が米ファイザー製のワクチンを接種した。
副作用があったのは207件で、このうち「アナフィラキシー」と呼ばれる重篤なアレルギー症状の報告は3件という。
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