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徽宗皇帝のブログ

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今の政策のままだと「五年後にコメ農家が存在しない」
「東海アマブログ」記事の一部で、冒頭の「独断と偏見」の「中国憎悪」呪詛部分はカットする。

(以下引用)

 長周新聞 「国内生産を抑制し、輸出米を振興し、輸入米で埋める愚かさ」 東京大学大学院特任教授・鈴木宣弘 2025年5月27日
 https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/35006  以下引用

 いぜんとしてコメをめぐる状況が深刻だ。政府はいまだに「コメは足りている」といい続け、2025年産米の作付けも「増やす必要はない」という指示を出しながら、「輸出米は8倍に伸ばす」といって輸出用のコメ生産には60㌔㌘当り5000円(作付面積10㌃当り4万円)の補助金を出すといっている。

 一方で「(不足分は)輸入米でしのげばいいじゃないか」ということで、すでに5㌔3500円ぐらいの輸入米がどんどん入ってきている。
 さらにトランプ関税で脅され、その見直しを懇願するために、いきなり「コメ(の輸入枠)も差し出しますから許してほしい」という“盗人に追銭”外交をやり、絶対に譲ってはいけない主食のコメさえも最初に差し出してしまえば、日本には全部はぎ取られて何も残らない。
 この流れでは、食料安全保障も交渉カードも失って、いずれ自動車も守れなくなる日も遠くない。

 輸入米が増えれば、一時的に5㌔3500円ぐらいのコメが増え、米価も下がるかもしれない。しかし、それは地獄の始まりだ。
 今「やっと一息つける」といっていた稲作農家は「もうやっていられない」となって加速度的にやめてしまい、唯一自給率を100%近くに保っていたコメさえも輸入に頼る状況をつくり出せば、私たちはいざ輸入が止まったらコメさえ食べられない。まさに国民の命の危機、食料安全保障の崩壊だ。

 生産者には「作るな」「田は潰せ」といって、ここまで追い込みながら、アメリカに許してもらうためにコメの輸入を増やし、大事なコメすらも日本で作れない状況を前に進めてしまっていいはずがない。

 すでに3月末のコメの民間在庫は179万㌧。これは「令和の米騒動」が始まった昨年3月末よりも35万㌧少ない。毎月60万㌧ぐらいずつ流通するとすれば、3カ月しか持たない。
 備蓄米が出てきても全部で51万㌧ぐらいだ。これで7、8月をどうやってしのぐのか――。作付けが始まったばかりの2025年産米もどんどん先食いで契約が進み、生産者段階の取引額は60㌔で2万5000円ほどだ。
 昨年の買い付け価格よりも5000~7000円高い。小売米価に直せば、5㌔当り4000円を大きくこえることになる。すでに今とほとんど変わらない値段で取引が進んでいるということは、9月、10月に出てくるコメの値段もこれがベースラインになる。つまり秋以降も深刻なコメ不足は続くということだ。

 しかし、国はそれを認めず「生産は増やさなくていい」と指示を出したため、これだけ騒動になっても2025年産の作付けは結局、全国で1・8%しか増えない見通しだ。
 よほどの豊作になれば話は別だが、近年は記録的猛暑が通常化している。もし暑さで不作となれば、価格高騰の圧力は増す。国内生産量が絶対的に足りないからだ。これを認めず、アメリカに媚びて輸入を増やすということが、いかに日本社会を崩壊させるかということを早急に認識しなければならない。

 輸出米増進でなく国内供給向け支援を
 今こそ、輸出向けコメに60㌔当り5000円の補助金を出すなら、その補填を国内向けの主食米を増産するためにおこなうべきだ。
 これによって増産が促され、米価が60㌔当り1万5000円に下がれば消費者は助かる。生産者も60㌔当り5000円が補填されたら、2万円で売れたのと同等になるため、ギリギリでもやっていける。

 このように生産者にとっての適正米価と消費者にとっての適正米価が乖離している状況では、そのギャップをしっかり埋めるのが政策の役割だ。
 こんなことすらも「そんなことをすれば5000億円かかる。財政制約があるからできるわけがない」という議論でおしまいにしてしまえば、国民の命は持たない。

 今は緊縮財政だ、財政制約だのといっている場合ではない。財政をしっかり使い、国民と地域社会を守るために何をすべきかをみんなが一丸となって考えなければ取り返しがつかないことになる。

 消費者のみなさんも「輸入米、安くていいじゃない」と飛びついてしまえば、それは自分たちの首を絞めることになる。
 これ以上、稲作農家が激減すれば、いざという時に自分たちの子どもたちが食べる安心・安全なコメがなくなるわけだ。そのことを考えたら、安易に輸入米に飛びつくのをなんとか我慢して、国内で頑張っている農家のみなさんとともに支え合う仕組み作りのため、みんなで一緒にとりくんでいただきたい。

 今こそ「飢えるか、植えるか」運動だ。飢えないようにみんなで植える。農家、地域住民、消費者のみなさんも、みんなで作り、みんなで食べるローカル自給圏の仕組みをそれぞれの地域につくり、地域の食料自給率を100%に上げていくうねりを強めることが必要だ。

 そして政治行政は、生産抑制ではなく、増産した農産物の出口(需要)をしっかり確保し、備蓄も増やす。そもそも日本の備蓄は、“あったとして”も国内消費量のわずか1・5カ月分(91万㌧)だ。
 これでは不測の事態に国民の命は守れない。備蓄を増やすコストは、安全保障のコストだ。「コストのかかる国の備蓄はやめて民間に移せ」「食料自給率向上に金をかけるのは無駄」という財政当局(財務省)の方向性は間違っている。いつでも輸入で食料がまかなえる時代は終わったのだ。

 今が正念場だ。私が全国を回るなかでも「5年後にはコメ生産者がいなくなる」という地域が続出している。これ以上、輸入に頼ることで、みんなが潰れる状況をつくれば、もっと短期間に日本国民の飢餓が目の前に近づいてしまう。今すぐにみんなが動き、政治も動かなければならない。みんなで一緒に頑張ろう。(談)
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 引用以上

 「五年後にコメ農家が存在しない」
 これは過疎地の米作地帯に住んでいる私には、はっきりと感じられる問題だ。現在のコメ農家の平均年齢は80歳に迫っていて、もうとてもじゃないが、米作の重労働に耐えられるような年齢ではない。
 若者の後継者は非常に少ない。機械化青年団が高齢農家の田畑を請け負っているのだが、結局市場原理に支配されて、昔ながらの手作り農業は失われてしまっている。
 今後、米作農家は、株式会社経営しか生き延びられず、それが小泉ら新自由主義者たちの狙いだ。

 日本という社会の基礎のなかの基礎が食料供給であり、米作なのだ。
 パン派が増えたからいいという問題ではない。日本文化は米作の上にあるのだから。
 政府は、減反政策によってコメ農家を破壊してきた。今、コメ不足を口実に、キロ当たり44円という、日本農家の1割程度の安価なコメをアメリカから輸入し、これまで畜産用だけに使われてきた飼料用米を人間に回そうとしている。
 これは新自由主義者である小泉進次郎なら、必然的、意中の政策だっただろう。

 小泉は日本農家のことなどまったく考えていない。アメリカのスパイのような人物なので、この機会をとらえて、完全なアメリカの属国として市場原理だけの社会を作ろうとするにちがいない。
 小泉進次郎は、日本社会を滅亡させる旗手なのだ。
 農家の滅亡するときが、日本国の滅亡するときである。

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