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徽宗皇帝のブログ

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新コロは「免疫系を無力化し、あるいはウィルス側に寝返らせる」?
「in deep」記事の一部の転載。
エイズについての報道をここ数十年まったく聞かなかったので、とっくの昔に根絶させられたのかと思っていたが、実はそれに有効な薬もワクチンも未だに出来ていないらしい。新コロがエイズとほとんど同じ「治癒不能」「感染回避不可能」なメカニズムを持っているとしたら、人類はそれと共存していくしかないわけで、それと同時に、エイズ報道がなぜまったく見かけられないようになったかと言えば、それが「困った病気」ではあるが「人類との共存」自体は可能だ、ということを示しているとも言える。(なお、エイズが性交渉によって感染する、というのは、あれはデマだったのだろうか?)
もちろん、感染した人にとっては共存どころの話ではないが、ここでは「人類全体」としての話である。そして、新コロによるSARS-COVID-2(最近はこう書くのだろうか?)は、エイズとは違って感染者のほとんどは症状がほとんど無く、症状が出ても軽症で済む、というところが救いである。重症化した人や死に至った人は、運が悪かったと思うしかないのではないか。毎度言うが、舗装道路で滑って転んでも、食い物を誤って気道に入れても死ぬ時は死ぬのである。

新コロがエイズと似ているのは、それが免疫系を無力化し、あるいはむしろ免疫暴走(サイトカインストーム)を引き起こす、免疫系攻撃に特化したウィルスであるからだ。最前線の兵士が一斉に敵に寝返り、こちらに銃を向けて総攻撃してくるようなものである。

だが、まあ、下の記事に書かれた内容は、まだ「仮説」段階だろうから、参考程度に頭の片隅に入れておくだけでいいのではないか。




(以下引用)エイズとの類似は引用部分の前後にあるので、元記事参照のこと。




 



新型コロナウイルスが HIV と同じ戦略を使って人間の免疫反応から逃れていることを中国の研究者たちが発見


Coronavirus uses same strategy as HIV to dodge immune response, Chinese study finds
South China Morning Post 2020/02/27



中国の研究者たちによると、HIVと新型コロナウイルスは共に、人の細胞への侵入者(病原体など)を特定するために使用する感染細胞の表面上のマーカー分子を除去する。これは、Sars-CoV-2 が長い間(体内に)存在する可能性があることを意味するかもしれないと研究者は言う。



中国の科学者たちによる新しい研究によると、新型コロナウイルスは HIV (エイズウイルス)と同じ戦略を使用して人間の免疫システムからの攻撃を回避していることが判明した。



HIVも新型コロナウイルスも、どちらのウイルスも、感染した細胞の表面にある、細胞が侵入者を特定するために免疫システムが使用しているマーカー分子を除去していると研究者たちは 5月24日に、 bioRxiv.org に投稿した未査読の論文で発表した。



彼らは、この共通性により、新型コロナウイルスが HIV のように、しばらくの間、体内に存在し続ける可能性があることを意味すると警告した。



ウイルス学者のツァン・ヒュイ(Zhang Hui)博士と広州の孫文大学のチームは、新型コロナウイルスが「慢性感染を引き起こすウイルスのいくつかの特徴」を示しているという臨床観察に重みを加えたとも述べている。



彼らの研究は、新型コロナウイルスによって引き起こされる Covid-19 から最近回復した 5人の患者から、人の重要な免疫細胞であるキラーT細胞を収集することが含まれた。



これらの免疫細胞は、新型コロナウイルスに感染した後、生成される。彼らキラーT細胞の仕事は、ウイルスを見つけて、それを破壊することだ。



ところが、研究で使用された(新型コロナウイルスから回復した人たちの細胞から採取された)キラーT細胞は、感染した細胞内のウイルスを除去することができなかったのだ。



科学者たちがさらに詳しく調べたところ、これら回復した人たちの細胞には、「主要組織適合性複合体(MHC)」として知られている分子が欠落していることがわかった。



この MHC と呼ばれる分子は、通常、健康な細胞の膜の細胞に存在する識別タグだ。MHC は、感染によって変化し、体内の細胞が健康か、それともウイルスに感染しているかを免疫系に警告する働きを持つ。この MHC は、重症急性呼吸器症候群(SARS)や、他のコロナウイルスに感染した場合でも細胞内に見出される。しかし、新型コロナウイルスに感染した細胞からは見出されないのだ。



HIV も同じように、MHC 分子を細胞内から除去することが知られている。



エイズウイルスに感染した細胞にもまた、新型コロナウイルスに感染した細胞と同様に、MHC 分子が存在しないことがわかっている。



ツァン博士は以下のように述べる。



「新型コロナウイルスにあるこの機能(このような免疫系の攻撃システム)は、同じコロナウイルスである SARS にはありません」



新型コロナウイルスは ORF8(あるいはORF8遺伝子)と呼ばれるタンパク質を生成することでこれらのマーカーを取り除く。ORF8 は MHC 分子と結合し、感染した細胞内にそれらを引っ張り破壊する。



ORF8 はウイルスの複製に重要な役割を果たすことが知られており、ほとんどの市販のウイルスのテストキットはこの遺伝子を標的にして鼻や口腔のウイルス量を検出している。



新型コロナウイルス感染症の患者の治療に使用されている薬物は、主にウイルス複製に必要な酵素または構造タンパク質を標的としたものだが、ツァン博士とチームは、「 ORF8 による MHC の障害を特異的に標的とすることで、 Sars-CoV-2 の免疫監視を強化する化合物」を開発することを提案している。



以前の研究では、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質は多くのタイプのヒト細胞に入り、それらの受容体と結合することを可能にする構造を持っていることがわかっている。



これと同じ構造が HIV にも見られるが、しかし、コウモリやセンザンコウなどの動物に見られる他のコロナウイルスには、このような性質は見られない。



ニューヨークと上海の研究者たちによる別の研究でも、新型コロナウイルスがキラーT細胞を殺すことができることが判明している。この発見は、中国の検死の中で、死亡した患者が、エイズによって引き起こされたものと同様の免疫系の破壊が発見された後に行われた研究で見出されたものだ。



世界保健機関によると、免疫システムを攻撃するウイルスである HIV が出現してから 40年が経ち、これまで、世界中で約 3200万人が亡くなっているが、今もなお完全にエイズを治療できるワクチンや薬は開発されていない。



上海公衆衛生クリニカルセンターの主任研究者であるチャン・シュエ氏は、今回の広州のこれらの研究結果は、「まったく驚きではない」と言う。



無関係のウイルス(たとえば、HIV と新型コロナウイルスのようなまったく関係のないウイルス)でも、同様の選択的圧力にさらされた場合、同じような特性を示す可能性があると述べた。 MHC 分子の抑制は、一部のヘルペスウイルスなどの他のウイルスでも起こったとチャン氏は述べた。



チャン氏は、新型コロナウイルスは、キラーT細胞をハイジャックはしておらず、 HIV のように T細胞を増殖させる手段に変えていないことを指摘し、新型コロナウイルスは、はるかに遅いペースで変異しており、死亡率は「エイズよりはるかに低い」と付け加えた。



「この新型コロナウイルスには、私たちがまだ予期していない特徴があるという可能性はあります。しかし、大多数の患者は回復するのです」とチャン氏は述べる。

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