仕事があり、仕事をしたい人もたくさんいるのに、賃金はほとんど上がらない、というのは奇妙な話だ。適切な賃金を提示すれば、人手不足の企業にすぐにでも人は集まるのではないか。
また、人手不足に苦しむ企業は、その仕事内容によほど魅力が無い(あるいはブラック企業である。)と見られているとも考えられる。
これは想像だが、「正社員不足」に苦しむ企業は、その企業の正社員を自ら派遣社員に切り替えてきた企業ではないのか。正社員でなければできない仕事がある、ということを、経営者や企業幹部が今になってやっと気づいたという、馬鹿げた話ではないだろうか。
正直言って、内容に疑問の多いアンケートではあるが、(たとえば、放送業界など、企業の中でも割合の低い業種だろうに、それをわざわざアンケートの対象にするところが、「適当に、身近なところに対してだけアンケートを取ったのではないか」、という疑問を生じさせる。)企業の多くが「正社員不足」を認めている、ということは事実として見ていいかと思う。
このことは、「過ちを改める」第一歩にはなるだろう。
なお、気力が充実したら、「日本は平等に貧しくなろう」という上野千鶴子の提言に、二つの面から考えてみたい。つまり「日本はこれから経済回復することが可能である」という仮説と、「経済が回復する場合、およびしない場合において、人々が『平等』になることの可能性と妥当性」を考えてみたい。前者については、本来は経済学者連中がやるべき仕事である。私は以前に、日露経済協力がその突破口になるのではないか、という思いつきだけを書いたが、それも含め、いろいろな面から日本が豊かな国になる方策を考察してみたい。でなければ、「平等に貧しくなって、しかも幸福になる道」(これが上野千鶴子の提言の意味だろう)を考察してみたい。
(以下引用)
企業の4割超が「正社員不足」 過去10年間で最多(ITmedia ビジネスオンライン)
http://www.asyura2.com/17/hasan119/msg/409.html
従業員が不足している企業の割合(帝国データバンクのプレスリリースより)
企業の4割超が「正社員不足」 過去10年間で最多
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170221-00000088-zdn_mkt-bus_all
ITmedia ビジネスオンライン 2/21(火) 17:13配信
帝国データバンクが2月21日発表した企業の人手不足に関する調査結果によると、「正社員が不足している」と答えた企業は43.9%に上った。前回調査(2016年7月)から6.0ポイント増え、過去10年間で最も高かった。
【従業員が不足している上位10業種(帝国データバンクのプレスリリースより)】
http://image.itmedia.co.jp/l/im/business/articles/1702/21/l_sh_tdb_02.jpg#utm_source=yahoo&utm_medium=feed&utm_campaign=20170221-088&utm_term=zdn_mkt-bus_all&utm_content=img
正社員が不足しているという企業を業種別にみると、「放送」が最も多く、73.3%。「情報サービス」(65.6%)、「メンテナンス・警備・検査」(62.9%)、「人材派遣・紹介」(60.8%)、「建設」(60.1%)も多かった。
また、正社員不足の企業が最も多い業種と最も少ない業種の割合の差は、前回調査から14.2ポイント減の46.0ポイントへと縮小しており、より人手不足が拡大している様子がうかがえる。
企業からは「工事案件が数多くあり、人手が足りずに受注しかねる状態」(経営コンサルタント)、「人手不足で仕事を取りに行けない。機動力のある大きい企業が有利」(建設)――など、正社員不足が受注に悪影響を及ぼしているという声が上がっている。
非正社員についても、29.5%の企業が「不足している」と回答。業種別では、「飲食店」(80.5%)が最多で、次いで「娯楽サービス」(64.8%)、「飲食料品小売」(59.4%)、「繊維・繊維製品・服飾品小売」(55.6%)、「医薬品・日用雑貨品小売」(55.6%)などが多かった。
上位10業種中8業種を小売・個人向けサービスが占めており、個人消費関連で従業員不足の傾向が強いことが分かった。
調査は1月18~31日にインターネット上で実施し、1万195社が回答した。
コメント