【AFP=時事】シリア国営アラブ・シリア通信(SANA)は、イスラエルが15日深夜、シリア首都ダマスカスの空港に向けてミサイルを発射し、シリア側の防空システムによって複数が撃墜されたと報じた。
同通信は軍関係筋の話として「われわれの防空システムは、ダマスカス国際空港(Damascus International Airport)へのイスラエルのミサイル攻撃に対応し、複数の敵ミサイルを撃ち落とした」と報道。さらに、同国防空システムが作動する様子を捉えたとする動画を投稿した。
動画は不安定に揺れながらも、夜空に小さく明るい爆発が起こる様子を捉えている。また、映像中には市街地の明かりも映っている。
一方、同通信は、死傷者数や被害状況を伝えていない。
© AFP PHOTO / HO / SANA シリアの防空部隊が同国首都ダマスカスの空港を狙ったイスラエルのミサイルを迎撃している様子を捉えたとされる映像。シリア国営アラブ・シリア通信(SANA)が公開(2018年9月15日撮影)。
AFPのダマスカス特派員は15日深夜、大きな爆発音1回と、それに続く数回の小さい爆発音を聞いた。
イスラエル軍はこの件についてコメントを拒否している。
在英NGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表はAFPに対し、「イスラエルのものと思われるミサイルがダマスカス国際空港近くの武器庫を破壊した」と述べる一方、死傷者数は分かっていないとした。
イスラエルは今月、過去18か月間にシリアで200回余りの空爆を実施したことを認め、対象の大部分がイランに属する標的だったと明らかにした。
© AFP PHOTO / HO / SANA シリアの防空部隊が同国首都ダマスカスの空港を狙ったイスラエルのミサイルを迎撃している様子を捉えたとされる映像。シリア国営アラブ・シリア通信(SANA)が公開(2018年9月15日撮影)。
またイスラエルは、レバノンのイスラム教シーア(Shiite)派原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)への武器提供を防ぐ目的で、シリアを空爆したことも認めている。
イスラエルによるシリア攻撃は、報じられている範囲では今月4日のものが最新だった。シリア国営メディアはこの攻撃について、沿岸部タルトス(Tartus)と中部ハマ(Hama)の両県で、同国軍の防空システムがミサイル数発を撃ち落したと報じていた。
【翻訳編集】AFPBB News
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