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徽宗皇帝のブログ

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死のリング屋根か
記事を上げすぎだが、緊急性が高いので転載する。
明月飛鳥氏のブログから転載。

(以下引用)

柱の根元で、集成材の接着面に隙間が出てきたら、本格的にヤバい。
ものすご~~~くヤバい。
行く人は、リングに上る前に、かならず点検したほうがいい

■そもそも貫工法は大丈夫なのか?

清水寺と同じとか宣伝されているリングの工法だが、実際は同じではない。

最初に書いておきたいのは、貫工法は、縦の柱と横の貫(梁)との交差点の強度がすべてだ、ということ。
まず、清水寺の舞台がどうなっているのか

20250414-4.png
(重要文化財清水寺奥院舞台の耐震対策について より)

これを見ると、貫と柱の交差部分で、約4平方メートルごとくらいに区切られているのがわかる。
つぎに、リングは

20250414-3.jpg
(サードニュース より)

高さが12mらしいので、だいたい4x4=16平方メートルごとに区切られている。
つまり、清水寺は、リングよりも交差点が4倍くらい多い。

ということは、清水寺よりも、およそ4倍くらいの力が交差点にかかってくるのだが、リングの柱は細い。
普通の家の柱よりはずっと太いけれども、清水の舞台の柱よりは 格段に細い。
清水寺の柱は直径70センチ近いケヤキの丸太だが、リングは42センチ角の集成材。断面積は半分くらいだ。

さらに、リングは雨ざらしだが、清水寺は雨よけがある

20250414-5.jpg
(清水寺 ホームページより)

単純に木材を雨に濡らさないだけでなく、交差点の穴の中に雨が入ると、木が腐るからだ。
芸が細かい。

リングの交差点の穴はじゃんじゃん雨が吹き込んでいるけど、木も鉄も大丈夫なのだろうか??

20250414-7.png
(読売新聞 2024.8.22 より)

さらにさらに、清水寺の柱は、地面に直置きはされておらず、ちゃんと石の上に乗っている。

20250414-6.jpg
(清水寺・御朱印 より)

これだけ違うのだが、もっと衝撃的な話は、上に引用した「重要文化財清水寺奥院舞台の耐震対策について」に書いてある。
なんと、清水の舞台は、大地震になると倒壊して、崖から転落する という診断結果が出ている。
そもそも これをマネしていいのか??

もっとも2008年からの大改修で倒壊しないようにしたから、清水の舞台は安心して見学に行けるのだが、耐震改修のためには、結構金物を多用しているので、現在の清水の舞台については「釘を一本も使っていない」というのはウソなのである。

■木は縮む

貫工法の最大の弱点は何かというと、木が縮むということだ。
貫(梁)が縮むと、柱の穴の中でユルユルになってしまって、交差点の強度が激落ちしてしまうのだ。

では、正常な集成材がどのくらい縮む可能性があるかというと、水分量が15%の木材が7%くらいに乾くと、だいたい2%程度縮むと言われている。

リングの梁は高さ420mmなので、約8mmということになる。
上の「柱の梁の接合部のイメージ」を見ていただきたい
せっかくボルトと鉄板でギッチギチに固定したのに、8mmも隙間が空いてしまったら・・・・
アカンでしょ どう考えても

しかも、耐震設計に余裕なんてない、ギリギリの設計になっている
この図の元記事から抜粋

万博「リング」伝統工法と最新技術のリンク、組み上げた設計士らの挑戦…「清水の舞台に負けない荘厳さを」
読売新聞 2024/08/22


22年9月の想定実験では、リングは大規模地震で倒壊するとの結果が出た。北山さんは「鉄骨造りなら技術や工法が確立されているが、木は生ものなので実験してみないとどれぐらいの重さに耐えられるかはわからない。手探りで調べるしかなかった」と振り返る。
(略)
 揺れにくい内側の接合部分はボルトを緩める一方、外側は鉄板を追加して強度を高めた。最後の実験は成功し、大規模地震でも倒壊しないとのデータが得られた。北山さんは「失敗するわけにはいかなかったので、ここが一番しびれた」と明かす。
(引用以上)

こんなに繊細なボルトの締め方の違いで、ギリギリ確保している耐震性なのに、8mmも隙間が空いたら、大林組の苦労も水の泡。
いやいや ほんとにヤバいとは思っていたけど、これを書きながら、ヤバさを実感している。

てなわけで、どうしても万博に行きたい人は、無味無臭のメタンガスの爆発に怯えつつ、レジオネラ菌を避け、リングのゆがみや隙間やヒビを点検し、身の安全を図っていただきたい。

それでも大地震や津波が来たときには逃げ場がないし、避難場所はトンネルに誘導されて溺死させられるらしいので、覚悟を決めておかれるように。

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