「酔生夢人のブログ」にも載せたが、「ギャラリー酔いどれ」所載の「長周新聞」記事の別の部分で、この部分も非常に面白い。
マクロンがしたことがどんなことなのか、実に分かりやすく書かれていて、これでは「革命」が起こっても当然だな、と思う。安倍政権がやっているのもまったく同じなのだが、日本人は卑怯者ばかりなので、「長い物には巻かれろ」とばかりに不平不満は自分の心の中に押し込めているのである。
(以下引用)
これほど大規模で長期に及ぶ政治行動は、
1968年の学生らによる「5月革命」以来 50年ぶりといわれ、
「現代版 フランス革命」とも表現されている。
☆「保守・革新」こえて 下から自発的に広がる
パリの行動参加者たちは、SNS上で
「フランス政府は債務の利息として
1979年から1兆4000億ユーロも払っているが、
債務は返済されるどころか増え続けている。
そのために国民は異常な税金を払わされている。
私たちは市民革命によって 1789年のフランス革命を終結させるべきだ。
政治に民主主義を実現し、国民が権力を取り戻すために立ち上がっているのだ」
「マクロン政府が政策の過ちに気づき、国民の声に耳を傾けるまで
みなは行動を続けるだろう。ここには暴力的な壊し屋だけでなく、
全社会階級の人人が集まっている」
「月1200ユーロ(約15万円)で生活しているが、
金持ちは 口で励ますだけで なにもしない。
国民は 乳牛のように搾取されており、
政府は アマゾンなどの大企業だけを 優遇している」
と怒りを込めて告発している。
「これ以上燃料価格が上がれば、私たちはどこにも行けない」
「年金が削られ毎月の食費を削っているが、これ以上削るところはない」
との声もあり、組織に属さず、自発的に参加し た労働者や自営業者、
高齢者、主婦、若者たちが 大半を占めている。
この世論の底流には、昨年5月の発足以来、マクロン政府が進めてきた
公共インフラの民営化や リストラなどの緊縮政策、
大企業や金融資本のみを優遇する
グローバリズムにもとづく新自由主義的政策よって深刻化し
国民生活の窮乏化 への怒りがある。
燃料課税はその一環であり、直接行動を促した「導火線」に過ぎない。
同じく EUによる金融寡頭支配 にさらされている
ギリシャ、イタリア、スペイン、イギリスなどでの
反グローバリズムの社会運動と連動したものといえる。
社会党(左派)のオランド大統領の後継として登場したマクロン大統領は、
改革派として EUでみずからの存在感を高めるために、
EUが押しつける「財政赤字をGDP(国内)の 3%以下に抑制する」
という財政目標の達成を公言し、国内で大規模な歳出削減を実行する一方、
各種増税、労働規制の緩和、公務員のリストラ、
鉄道をはじめ 公共インフラの民営化などの改革を
矢継ぎ早に実行に移してきた。
フランス国内の失業率は、近年9~10%で 高止まりしており、
若年層の失業率は 22~24%と EU平均を上回っている。
マクロン政府は、これを解決するための労働改革として
大胆な規制緩和を実行した。
だがその内容は、集団解雇の手続きの簡素化、
グローバル企業の経済的理由による解雇規定の緩和、
雇用維持協定の緩和、不当解雇のさいの補償金額の上限設定、
解雇不服申し立ての期間の短縮など、
ことごとく 雇用者側に有利な改革ばかりだった。
さらにマクロン政府は、年金受給開始年齢を2030年までに67歳へと
引き上げることや、タバコ増税で一箱あたり10ユーロ(約1300円)
へ引き上げること、社会保障増税、住宅手当の削減などの緊縮財政を進め、
歳出削減の目玉としてフランス国有鉄道(SNCF)の事実上の民営化
にも着手し、公務員の12万人削減 もうち出した。
一方、企業側に対しては、基本実効税率33%の法人税率を2022年までに
25%まで段階的に引き下げるとともに、
支払い給与の一定割合を 法人税から控除する税額控除を、
2019年から 雇用主の社会保障負担の軽減制度 へ改めることを発表。
また、投資家への負担軽減措置として、総合課税されてきた金融所得
(有価証券譲渡益や利子・配当)に対する税率を下げ、
富裕層の保有資産にかかっていた「富裕税」を廃止し、
不動産以外(金融資産など)を 課税対象から除外する制度に変えるなど、
富裕層への優遇措置を図ってきた。
「企業や富裕層の 負担を減らすことによって 国内投資を呼び込む」
との理由で進めてきたこれらの改革は、
日本において 安倍政府が推進してきた政策とも共通する。
その結果、国内に外資が流入することにより GDPが上昇し、
物価が高騰する一方で、賃金は下げ止まり、
貧困化と格差の拡大に拍車がかかった。
フランス当局は、1人当りの月収の中央値1692ユーロの6割以下にあたる
1015ユーロ(約13万円)以下で生活している人を貧困層と定義しているが、
その貧困層が全人口の14%(フランス国立統計経済研究所)を占めた。
かつて工業地帯として栄えた南部、北部地域には
移民の流入もあって 貧困が深刻化し、都市部との格差が拡大した。
今回の行動がこれらの地域から始まっていることも、
富と労働力を吸い上げてきた 金融資本のみを優遇することへの
根強い反発を物語っている。
マクロンがしたことがどんなことなのか、実に分かりやすく書かれていて、これでは「革命」が起こっても当然だな、と思う。安倍政権がやっているのもまったく同じなのだが、日本人は卑怯者ばかりなので、「長い物には巻かれろ」とばかりに不平不満は自分の心の中に押し込めているのである。
(以下引用)
これほど大規模で長期に及ぶ政治行動は、
1968年の学生らによる「5月革命」以来 50年ぶりといわれ、
「現代版 フランス革命」とも表現されている。
☆「保守・革新」こえて 下から自発的に広がる
パリの行動参加者たちは、SNS上で
「フランス政府は債務の利息として
1979年から1兆4000億ユーロも払っているが、
債務は返済されるどころか増え続けている。
そのために国民は異常な税金を払わされている。
私たちは市民革命によって 1789年のフランス革命を終結させるべきだ。
政治に民主主義を実現し、国民が権力を取り戻すために立ち上がっているのだ」
「マクロン政府が政策の過ちに気づき、国民の声に耳を傾けるまで
みなは行動を続けるだろう。ここには暴力的な壊し屋だけでなく、
全社会階級の人人が集まっている」
「月1200ユーロ(約15万円)で生活しているが、
金持ちは 口で励ますだけで なにもしない。
国民は 乳牛のように搾取されており、
政府は アマゾンなどの大企業だけを 優遇している」
と怒りを込めて告発している。
「これ以上燃料価格が上がれば、私たちはどこにも行けない」
「年金が削られ毎月の食費を削っているが、これ以上削るところはない」
との声もあり、組織に属さず、自発的に参加し た労働者や自営業者、
高齢者、主婦、若者たちが 大半を占めている。
この世論の底流には、昨年5月の発足以来、マクロン政府が進めてきた
公共インフラの民営化や リストラなどの緊縮政策、
大企業や金融資本のみを優遇する
グローバリズムにもとづく新自由主義的政策よって深刻化し
国民生活の窮乏化 への怒りがある。
燃料課税はその一環であり、直接行動を促した「導火線」に過ぎない。
同じく EUによる金融寡頭支配 にさらされている
ギリシャ、イタリア、スペイン、イギリスなどでの
反グローバリズムの社会運動と連動したものといえる。
社会党(左派)のオランド大統領の後継として登場したマクロン大統領は、
改革派として EUでみずからの存在感を高めるために、
EUが押しつける「財政赤字をGDP(国内)の 3%以下に抑制する」
という財政目標の達成を公言し、国内で大規模な歳出削減を実行する一方、
各種増税、労働規制の緩和、公務員のリストラ、
鉄道をはじめ 公共インフラの民営化などの改革を
矢継ぎ早に実行に移してきた。
フランス国内の失業率は、近年9~10%で 高止まりしており、
若年層の失業率は 22~24%と EU平均を上回っている。
マクロン政府は、これを解決するための労働改革として
大胆な規制緩和を実行した。
だがその内容は、集団解雇の手続きの簡素化、
グローバル企業の経済的理由による解雇規定の緩和、
雇用維持協定の緩和、不当解雇のさいの補償金額の上限設定、
解雇不服申し立ての期間の短縮など、
ことごとく 雇用者側に有利な改革ばかりだった。
さらにマクロン政府は、年金受給開始年齢を2030年までに67歳へと
引き上げることや、タバコ増税で一箱あたり10ユーロ(約1300円)
へ引き上げること、社会保障増税、住宅手当の削減などの緊縮財政を進め、
歳出削減の目玉としてフランス国有鉄道(SNCF)の事実上の民営化
にも着手し、公務員の12万人削減 もうち出した。
一方、企業側に対しては、基本実効税率33%の法人税率を2022年までに
25%まで段階的に引き下げるとともに、
支払い給与の一定割合を 法人税から控除する税額控除を、
2019年から 雇用主の社会保障負担の軽減制度 へ改めることを発表。
また、投資家への負担軽減措置として、総合課税されてきた金融所得
(有価証券譲渡益や利子・配当)に対する税率を下げ、
富裕層の保有資産にかかっていた「富裕税」を廃止し、
不動産以外(金融資産など)を 課税対象から除外する制度に変えるなど、
富裕層への優遇措置を図ってきた。
「企業や富裕層の 負担を減らすことによって 国内投資を呼び込む」
との理由で進めてきたこれらの改革は、
日本において 安倍政府が推進してきた政策とも共通する。
その結果、国内に外資が流入することにより GDPが上昇し、
物価が高騰する一方で、賃金は下げ止まり、
貧困化と格差の拡大に拍車がかかった。
フランス当局は、1人当りの月収の中央値1692ユーロの6割以下にあたる
1015ユーロ(約13万円)以下で生活している人を貧困層と定義しているが、
その貧困層が全人口の14%(フランス国立統計経済研究所)を占めた。
かつて工業地帯として栄えた南部、北部地域には
移民の流入もあって 貧困が深刻化し、都市部との格差が拡大した。
今回の行動がこれらの地域から始まっていることも、
富と労働力を吸い上げてきた 金融資本のみを優遇することへの
根強い反発を物語っている。
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