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徽宗皇帝のブログ

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行政に「惻隠の情」は無いのか
「ギャラリー酔いどれ」から転載。
高齢社会には、社会的インフラがほぼ完成しているという面があり、全国的にも空き家や空き部屋は膨大な数があるはずである。その一方で行政の貸与住宅からの「追いたて」によって住む場所を失おうとしている被災者が厖大にいる。これほどアホらしいことはない。
全国の住宅業者の中に、空き家や空き部屋を無料貸与しようという侠気のある経営者はいないのか。あるいは地方自治体が仲介してそういう家や部屋を提供することもしないで、何のための自治体か。たとえば、公務員のための宿泊施設などが全国には無数にあるはずだが、そういったものを被災者に提供してもいいではないか。あるいは廃校になった建物なども使えるだろう。アニメの話ではないが、「学校ぐらし」も、家が無いよりはマシである。


(以下引用)


◆https://www.chosyu-journal.jp/shakai/10604
長周新聞  2019年1月8日
被災者を 置き去りにするな 
 半年経った 西日本豪雨被災地 仮設住宅に 1万3500人



住民帰還妨げる 重い負担 「自助努力」に委ねられ 乏しい公的支援

西日本豪雨災害の発生から6日で 半年を迎えた。

だが被災地では、被害が集中した広島、岡山、愛媛の3県だけで、

少なくとも1万3500人が 仮設住宅や「みなし仮設」での

不安定な生活を強いられている。

どこでも被災者の生活再建の課題が置き去りにされ、

生活基盤をとり戻すことができないまま「自助 努力」の名の下に

公的支援もうち切られる趨勢にあり、

二重三重の苦しみが被災地を覆っている。

毎年、災害が日本全国で頻発し、そのたびに何千、何万人もの人人が

住居を失うなかで、その暮らしを支えるべき

国や地方自治体の存在意義が 問われている。


関連死を含めて235人の死者を出した西日本豪雨災害では、

土砂崩れや浸水によって 集落全体が壊滅する地域があいついだ。

全半壊した住宅は、全国で1万7636棟(総務省調べ)に上り、

その94%が広島、岡山、愛媛の3県に集中している。

3県だけで、全壊6609棟、半壊1万108棟、一部損壊3328棟、

床上浸水6245棟、床下浸水1万4852棟に上る。

家財道具もろとも土砂に埋もれたり、押し流されてしまった家、

家は残ったものの 泥や水に浸かったため大規模な改修をしなければ

居住不可能な家、一階のみ居住不可能になった家 ……。

被害の程度によって境遇はさまざまだが、いずれも改修や

建て替えなしには住み続けることができない住居が

少なくとも5万棟に及んでいる。

家財を失った被災者が、新たな家財道具や住居を準備するためには

莫大な費用が必要となる。

年金だけに頼って生活する高齢者をはじめ、育ち盛りの子どもを抱えた

現役世帯でも生活費のうえに何十万、何百万もの住居費を

新たに捻出できるほどの経済的余裕はない。

ローン返済を残したまま家だけを失った世帯は、

少しばかり返済期間が猶予されたり、利息が減免されたところで

負債は重くのしかかる。 家を失って避難所に身を寄せた住民の多くは、

時間の経過とともに 応急的な生活の場として建設された仮設住宅、

あるいは自治体が指定した「みなし仮設」で 生活を再スタートせざるを得ない。


仮設住宅への入居世帯数は、広島が170、岡山が299、愛媛が170の

合計639世帯で、自治体が借り上げるみなし仮設(3県で4200世帯)や

公営住宅(同約550世帯)を含む「仮住まい」で生活する被災者は、

岡山県が最多の約9800人(うち倉敷市が8700人)、

広島県が約2600人、愛媛県は約1000人の合計1万3500人に上っている。

これらの家賃が免除される「仮住まい」の提供期間は 半年~2年。

「あくまで急場を凌ぐための 被災者支援であり、

私有財産のためには 公費助成しない」という原則から、

退居時には、無償提供された家電製品や家財道具は 返却しなければならない。

被災者が生活再建のための貯蓄や準備をするためには あまりにも期間が短いが、

新たな住居が見つかったか否かにかかわらず、

最大2年(災害救助法)の期限が切れると同時に 「被災者」扱いは終わる。



問われる行政機関の役割

広島県内では、土砂崩れで山あいの造成団地が壊滅した広島市、

町の大部分が山からの土砂に襲われた坂町、

東西にわたる広範囲に土砂や浸水の被害を受けた呉市や三原市などで

約4万5000棟もの住居が全半壊した。

全国からのボランティアによる支援などもあり、土砂撤去が終わった地域も

ある一方で、小規模集落ではいまだに土砂に埋もれたり、

倒壊寸前の住居が放置されている。

崩れた川や道路などの応急処置が終わると、外面は復旧したようにみえるが、

被災した家は建具がとり払われて吹きさらしのまま廃屋となり、

町は閑散としている。 住民が帰ってこなければコミュニティは復活できず、

坂町小屋浦や呉市天応など 被害の大きかった地域では、

復旧の遅れによって地域の存続すら 危ぶまれている。


住民の帰還の妨げとなっているのは、生活道路や交通機関の復旧が未完

であったり、川の上流や砂防ダムの修復が滞って

再び災害が起きる危険性がある ことなど複合的な要因があるが、

被災者自身が 家の改修や建て替えに着手するところまで、

経済的にも時間的にも 手が回らない現状がある。

持ち家の場合、倒壊した家屋の片付け、使える家財道具の保管場所の確保、

住居の解体などの後処理が終わらなければ、次のステップには移れない。

家の解体は、自治体によって差はあるものの概ね 公費解体(半壊以上)

となっているが、申請しても罹災程度の査定や見積もり(最低限価格)に

時間がかかるうえに業者不足で手が着かず、

工事が完了しているのはわずか3割程度。 解体だけで今年一杯かかる

と見込む自治体もある。

家の改修にはさらに時間がかかるが、放置すればするほど

家は傷んで崩れやすくなる。

住む意志のある人は、自費で工事をおこなわなければ手遅れになる

のが現実だ。


全壊の世帯には支援金として100万円、大規模半壊には50万円、

建て替えや購入には200万円、補修には100万円、

賃貸(公営住宅を除く)には50万円などの補助金支給があるものの、

家財道具を揃えたり、少し床や壁の補修をしただけで吹き飛んでしまう。

仮設に入居した場合は、その支給額から75万円(2年間分)が

差し引かれるため無支給に等しい。

一度泥を被った家は掃除をしても臭いが消えず、砂があちこちから出てきたり、

泥が入り込んだ床下から カビて腐っていくため、

改修なしでは暮らすことは難しい。

収入が限られる高齢者をはじめ、新たな負担を負いきれない世帯ほど、

帰還を諦めて 他地域に移り住まざるを得ない。

住み慣れた地域を離れて 各地に散っていった高齢者の孤立化が予想されるが、

解決のための対策は 皆無に等しい。

人的にも財政的にも長期支援をする構えはなく、

家を失った被災者に対して「自力による生活再建」を呼びかけている状態だ。



国民の為に使われぬ税金 巨額兵器やODAの大盤振る舞い とは裏腹

発生から8年が経つ東日本大震災の被災地でも、

被災者の生活再建のメドはいまもたっていない。

行き場のない被災者が あまりにも多いため

「原則2年」の仮設住宅の入居期限の延長がくり返され、

現在もプレハブ仮設で暮らす被災者は1万人をこえ、

みなし仮設を含めると3万人近くが仮住まいでの生活を続けている。

福島原発事故の影響を含む避難者は、5万4000人(復興庁調べ)に及んでおり、

「復興」の名の下に 高台造成や巨大堤防建設に莫大な費用を投じて

ゼネコンが潤う一方で、住民の災害関連死が 増え続けている。


2016年の熊本地震では、熊本県内で4万3035棟の住宅が全半壊したが、

2年半がたった現在も2万人以上が仮設住宅など仮住まいで生活している。

ここでも災害に乗じて 道路などの拡幅工事をおこなう一方で

住宅の確保は「自助努力」に委ねられている。


福岡、大分両県で40人の死者を出した 一昨年7月の九州北部豪雨の被災地でも

同様に約400世帯が仮設住宅などで暮らしているが、

国は規模が小さいことを理由に「原則2年」の入居期限の延長を認めず、

追い出しにかかっている。


安倍政府が「国防」「存立危機事態に備える」などと唱えながら、

1兆円以上を投じて F35戦闘機(一機150億円)の100機追加購入や、

6000億円をこえる イージス・アショアの購入など

過去最大の27兆円の防衛予算を組み、

東京五輪には3兆円 を注ぐ一方で、

足元では 十数万人単位の国民が住居を失ったあげく、

狭い仮設住宅に押し込められ 命を縮めている


東南アジアやアフリカへの ODAや円借款のバラ撒きを含め、

国民が収めた税金が 困窮する国民のためには使われない不条理がまかり通り


その度に 自力ではどうすることもできない被災者がうみ出されている。

生活基盤を失った国民に 住む家を 早急に整備すること、

地方自治体は その責務において住民の生活再建を最後まで支援する

こと
が待ったなしの課題となっている。

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