かんぽ生命保険の不正販売を昨春報じたNHK番組「クローズアップ現代+」に日本郵政グループが抗議していた問題で、日本郵政の鈴木康雄副社長(元総務事務次官)が3日、番組の取材手法や報道内容にも問題があったとしてNHKを痛烈に批判した。「まるで暴力団」とも表現し、抗議を「反省する」とした長門正貢社長とは異なる考えを示した。
クロ現は、続編に向けて情報提供を募る動画を昨年7月にネットに投稿したが、郵政側の抗議を受けた後に削除した。続編は、かんぽ生命の不正販売の問題が広がった後の今年7月まで放送されなかった。
鈴木氏は3日、野党の合同ヒアリングに出席し、かんぽ問題などについて説明した。顧客に不利益を与えた問題では「申し訳ない」と謝罪した。一方で、NHKへの抗議問題では「(動画は)おかしいと今も思っている」「言われっぱなしで構わないわけじゃない」などと不満をこぼした。
合同ヒアリング後、記者団が国会内で「いろいろ思うところがあるのか」と問うと、鈴木氏は「ありますよ」「今日は言わなかったけど」と切り出して話し始めた。
鈴木氏は、NHK側から「取材を受けてくれれば動画を消す」と言われたと説明し、「まるで暴力団と一緒。殴っておいて、これ以上殴ってほしくないならやめたるわ、俺の言うことを聞けって。バカじゃねぇの」と続けた。
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