際どい綱渡りを経てなぜ石破が最後を制したのか、その経過を詳しく分析しているデジタル東京新聞記事と、石破の弱点と思われる経済政策構想を書いた記事を載せる。まあ、経済に詳しい政治家などいないのだが。石破の弱点とは言っても、日本が物価高情勢であるのに、まだデフレ対策などと言っている現状認識の甘さ、世間知らずだ。国内経済回帰と地方重視という部分は、まともだろう。問題はその手段の実効性だ。
しかし、DSの予定していた小泉、高市という難敵に打ち勝ったことは大きい。河野、小泉は当人の人間性のダメさによる自滅だが、高市に関しては、同じく軍事オタクであるからある意味戦いづらかったと思う。最後は、国会議員の多くがまともな判断を示したということで、石破の示した「言葉の力」が高市を上回ったということ、そして最後の最後に、国民の選んだ国会議員が、自民党という利権集団でありながら、最低限の良識を示した点で、民主主義(選挙制度)がかろうじて存在意義を示したのではないか。
(以下引用)例によって拡散妨害があるが、そのままにする。
27日の自民党総裁選の決選投票で、国会議員票の行方の決め手となったのは、石破茂氏と高市早苗氏の「最後の訴え」だった?
今回の総裁選では、決選投票に残った2人の候補者に5分間ずつのスピーチの時間が設けられた。石破氏の演説には「心を動かされた」(旧岸田派中堅)などと好意的な反応が見られた半面、高市氏は制限時間を超えて話し続けてスタッフに指摘されるなど、ちぐはぐな印象を与えたようだ。(デジタル編集部)
決選投票を前に支持を訴える石破茂氏=9月27日午後、自民党本部で(佐藤哲紀撮影)
2人の演説を聞いた麻生派の若手は「最後のスピーチで石破さんに決めた議員は多いと思う。高市さんはもっと準備すべきだった」と話した。
【石破茂氏の演説全文】
衆議院議員の石破茂であります。冒頭、お正月の震災そして先般の豪雨、犠牲になられた方、傷つかれた方、そういう皆様方に心から哀悼の誠を表し、お見舞いを申し上げる次第であります。そして今この瞬間も懸命に職務に当たっておられる多くの皆様方に、心から敬意を表します。
決選投票を前に支持を訴える石破茂氏=9月27日午後、自民党本部で(木戸佑撮影)
この総裁選挙に当たりまして、ここまでこさせていただくことができました。大勢の同志議員の皆様、そして全国の党員党友の皆様そして広く国民の皆様方に、賜りましたご厚情に心から厚く御礼を申し上げます。
この総裁選挙は岸田総理総裁が、この自由民主党に対する多くの不信、そういうものにけじめをつけるために、自ら身を引かれた。ということに大きな要因がございます。
岸田総理総裁が、3年にわたりまして内政そして外交を果たしてこられた大きなご功績に同志の皆様とともに、心から敬意を表します。総理総裁、誠にありがとうございました。
私は至らぬものでありまして、議員生活38年になります。
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ともに戦いました多くの候補者の皆様方から、多くの教えをいただきました。政治家としての生きざまも教えていただきました。総裁選が終わりました後は、本当に心を一つにして、日本国のために自由民主党のために、ともに手を携え、全身全霊を尽くしたいと思っております。
立候補への決意を表明しましたときに、私は育ちました地元の神社の前で出馬表明をいたしました。暑い日でした。
もう今から60年も前のことになります。夏休みでした。そこで夏祭りがありました。今ほど豊かではなかったけれど、そこには大勢の人の笑顔がありました。今ほど豊かではなかったかもしれないけれど、大勢の人が幸せそうでした。もう一度そういう日本を取り戻したいと思っています。
お互いが悪口を言い合ったり、足を引っ張ったりするのではなく、ともに助け合い、悲しい思いでいる人、苦しい思いでいる人、そういう人たちを助け合うような、そういう日本にしてまいりたいと思っております。
決選投票を前に支持を訴える高市早苗氏=9月27日午後、自民党本部で(木戸佑撮影)
日本を守りたい。国民を守りたい。地方を守りたい。そしてルールを守る自民党でありたい。そのように思い、訴えてまいりました。
日本を守りたいと思います。この総裁選挙の間も様々なことがございました。今のままでいいと私は全く思っておりません。
安全保障に長く携わってまいりました。国を守ってまいります。そして、国民を守ってまいります。1人1人が幸せを実感できる。安心と安全を実感できる。もう一度1人1人に笑顔が戻ってくる。そういう日本を必ず作ってまいります。
地方を守っていかなければなりません。どんどんと人口が減っていく、そういう地方であってはなりません。地方を取り戻してまいります。
(引用2)
自民党総裁選に勝利した石破茂新総裁は27日夜、党本部で行った記者会見で、国内の景気浮揚に向け、海外で広がった日本企業の生産拠点を「国内回帰させ、日本国内に雇用と所得の機会をつくる」ことが重要との考えを示した。それにより、物価下落と景気悪化が連鎖する「デフレ・スパイラル」の解消を図ると強調した。
石破氏は、「設備投資を行い、欲しい商品を作り、欲しいサービスを提供することができなければ、デフレ・スパイラルは止まらない」と明言した。また、日本の国内総生産(GDP)に対する輸出額の割合が18%と、ドイツ(47%)や韓国(44%)に比べて低い経済構造が「成長と分配の好循環にうまくつながらない根本的要因だ」と指摘した。
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