https://nofia.net/?p=25003
<転載開始>
極渦とは、通常ならば、北極の成層圏を循環している非常に冷たい大気の流れですが、それが北米に流入しているようです。気象分析サイト「シビア・ウェザー・ヨーロッパ」の記事で、実際には長い記事ですが、冒頭を抜粋します。
止められない2025年の極渦:成層圏からの寒さが米国を襲う
severe-weather.eu 2025/01/16
An Unstoppable 2025 Polar Vortex: The United States cold from the Stratosphere
極渦とその力学は、米国における最近の寒波と今後の寒波を引き起こしている。成層圏の異常に強い極渦が北米上空の低気圧を強め、米国への極地の冷たい空気の輸送を促進することがわかってきている。
極渦とは、科学者が冬半球全体の空気循環と呼んでいるものだ。
極渦は 2つの主な層から構成されており、さまざまな地域の天候に非常に大きな影響を与える可能性がある。
極渦とは実際何なのか、そしてそれがどのようにして北米の寒い冬をもたらすのかを見ていきたい。
2025 年のシーズンでは極渦はこれまでとは異なるルールで作用し、近年、あるいはおそらく数十年で最も寒い冬の 1つを生み出す一因となる。(略)
以下は来週(1月20日からの週)初めの地表温度異常予報だ。
非常に冷たい気団がアメリカ全土、さらにはメキシコ湾まで広がることが予想される。これは、アメリカとカナダ南部で今冬これまでで最も寒い出来事になると予想されている。
<転載終了>
(以下ウィキペディアから転載)
現在の大気循環モデル
[編集]実際の大気では、ハドレーのモデルと異なり、極付近の風は西向きの風(東風)、中緯度の風は低緯度から高緯度へ向かう東向きの風(西風)である。また循環構造も、単純に赤道と極の間で循環しているのではなく、3つの大きなセルからなっていることが、後の研究で分かった[3]。
南北の循環
[編集]ハドレー循環
[編集]18世紀にイギリスの気象学者ジョージ・ハドレーがその理論を提唱したことからこの名が付いた。太陽熱で暖められた空気は上昇するのだが、赤道付近には地球上で最も多くの太陽熱が供給されるため、「熱帯収束帯」または「赤道低圧帯」と呼ばれる恒常的な低気圧帯が発生する。熱帯収束帯では巨大な積乱雲の群れが収束線に沿って連なっており、気象衛星画像などでその姿を見る事が出来る[3]。
熱帯収束帯で上昇した空気は圏界面(対流圏界面)に達したあと水平に広がり、中緯度地域の上空へ流れ込む。ここで次第に冷やされた空気は下降し、中緯度(北緯・南緯30度付近)で「亜熱帯高圧帯」または「中緯度高圧帯」と呼ばれる高気圧帯となる。亜熱帯高圧帯から吹き出す風は貿易風として熱帯収束帯に向かって吹き込む。こうして、上空では赤道から中緯度へ、地上付近では中緯度から赤道へ向かう、1つの閉じた循環ができる。これを「ハドレー循環」という[3]。
地球表面を長い距離移動する風は自転の影響(コリオリの力)を受けて、高緯度から低緯度へ向かう風は西向きに曲げられるため、貿易風は北半球では北東貿易風、南半球では南東貿易風となる[3]。
ただし、地軸(赤道傾斜角)の傾きにより季節によって太陽が天頂へ来る地域(太陽熱を多く受ける地域)は変わるため、熱帯収束帯は季節によって南北へ移動する。このことから、厳密には熱帯収束帯が位置するのは「赤道」ではなく「熱赤道」となる。
ハドレー循環は、熱帯収束帯で上昇した空気が中緯度高圧帯へ移動する事で熱をより高い緯度へ運ぶため、「直接循環」と呼ばれている[3]。
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