This Will Affect Everyone in 2 WEEKS
by Richard Wolff
新しい年になった。新しい年に新しい大統領が就任する。そして、それほど新しくないドナルド・トランプが大統領になる。彼は最初からレームダック(影響力がない)となるだろう。どういう意味かというと、彼はあと4年で任期が終わることを知っている。再び出馬することも、再び当選することも、再び政権を運営することもできないだろう。彼は今後4年間、何を行い、何を行わないかについて判断されるだろう。彼が何をしそうかは、彼の発言から推測できるが、それはできず、できないとしてもトランプ氏の失敗だとも思わない。私はそれは意図的なものだと考えている。意図的でなければ、彼が今やっているようなことは想像できない。私が言っているのは、彼は意図的に互いに直接矛盾するようなことをやると言っているということだ。いくつか例を挙げてみよう。
彼はまず、米国と貿易を行っている2つの国、カナダとメキシコをターゲットにするだろう。関税で攻撃するのだ。関税は攻撃だ。関税という言葉は、輸入品やサービスに課される税金を意味する。消費税や所得税、固定資産税など、他の税金と同じだ。税金であり、ご存知のように共和党は、過去一世紀にわたって私たちに「税金に反対する政党」であると言ってきた。共和党員全員が嘘をついていたとは思わないが、彼らは本気だったし、たびたび減税を行ってきた。トランプは減税を約束しているが、貿易相手国に課税するという。それはつまり増税をすると言っているのだ。これは、共和党が減税を支持しているという主張と矛盾している。
さらに悪いことに、関税が上がれば、米国に輸入されるあらゆるものの価格が上昇する。もしトランプが本当にあらゆるものに一律関税を課そうとしているのであれば、私たちが毎日消費しているもののうち輸入に頼らざるを得ないものを思い出してみよう。それらにさらに攻撃によってより高価なものにしてしまうことになる。例えばコーヒーだ。米国で生産されているコーヒーの量はごくわずかだ。私たちが日々消費するコーヒーに入れる砂糖も輸入品だ。他にもたくさんある。私たちはトラックを含む自動車の大部分を輸入している。それらはすべて、関税によってさらに高くなるだろう。トランプがこの計画を実行に移した場合、彼の公約をどう解釈すればいいのだろうか。
彼は大統領選でインフレ対策をすると公言していた。もし関税を導入すればインフレはひどくなるだけだろう。なんてことだ。私たちはどう考えたらいいのか。私には分からない。彼は本当は関税を導入しないということなのか。本当はインフレを悪化させないということなのか。正直なところ誰もわからない。トランプもわかってないかもしれない。
選挙運動中のトランプは選挙運動家だ。選挙が終われば彼は気にしなくなる。選挙に勝たなければ、自分が選挙で何を公約したか誰も気にしなくなることを理解している。選挙に勝てば、人々を助けることができるし人々は公約を忘れてしまうだろう。これが今日私が話したいことの一部だ。
別の例を挙げよう。トランプは本当に不法移民数百万人を強制送還させるつもりなのだろうか。それが何を意味するのか。それを実行するのか、しないのか。彼にそれができるのだろうか。米国には不法移民を多く雇用している3つの産業がある。娯楽産業、主にレストランだ。そして新しい家やオフィスビルなどの建設。それと植え付け、除草、耕し、果物や野菜の収穫などの農業だ。我々が毎日、何らかの形で利用しているこれらの産業で、資本家たちは不法移民を搾取することで利益を上げている。
不法移民は労働力の主要な部分を占めている。まず不法移民は必死に仕事を求めており、仕事がなければ生きていけない。そのため自らの意思で、低賃金で米国人の代わりに雇ってもらおうとする。雇用主は不法移民を探し、彼らを米国生まれの労働者に代わる存在として利用する機会を狙っている。なぜなら、もしあなたが雇用主で、金曜の午後になって労働者全員に給料の入った封筒を配っているときに、ホセ(不法移民)が封筒に手を伸ばしたとしよう。なぜなら、彼は他の人たちと同じように今週も一生懸命働いたからだ。雇用主は彼に向かってこう言うことができる。「今週はちょっとお金が足りないんだ。今週は資金が不足しているんだ、ホセ。だから、君の低賃金の半分だけを封筒に入れて渡すよ。来週はもっとうまくいくことを願っている」。ホセはどうするだろうか?警察に行って、給料の半分をだまし取られたと訴えるだろうか?彼はそんなことはしない。不法入国した労働者だからだ。彼は警察に相談に行けば強制送還されるから、警察には行かないだろうし、雇用主もそれを知っている。米国では、このことが数十年も続いている。移民のホセが労働局に苦情を申し立てることはないだろう。そして、同じ理由から、最悪なのは、彼は来週戻ってくるだろう。なぜなら、給料が半分でも、まったく給料がもらえないよりはましだからだ。利益追求型の雇用主にとて、なんて素晴らしい従業員だろう。
これが彼らが建設業や農業、レストランで働いている理由だ。なぜ私がこんなことを言っているのかというと、もしあなたが何百万人もの不法移民を国外追放すれば、雇用主たちは利益の重要な部分を奪われることになる。彼らは移民、特に不法移民から徹底的に搾取している。利益の大部分を底辺にいる人々が提供しているため、彼らは深刻な問題に直面することになるだろう、もしトランプがそれを実行に移せば。
私が今こうして話しているあいだにもこれらの業界はワシントンでロビイストや献金、賄賂を使ってあらゆる人々に働きかけ、トランプが実行すると公言していることをさせないようにしている。もし彼が実行した場合、それらの手段がすべてうまくいかなかった場合、農業で何が起こるか分かっているだろう。私たちの果物や野菜の価格は大幅に上昇するだろう。米国ではすでに住宅費が制御不能になっているが、家賃も住宅価格も悪化するだろう。建設業で働く低賃金のたくさんの不法移民がいないためだ。レストランも同じような問題を抱えるだろう。トランプは何をしようとしているのか?私はわからない。
彼はインフレを引き起こすような措置を取るのだろうか。住宅、食料、レストランの価格を引き上げ、それによってそれらの価格が我々には手が出ないものになるのか。しかし、彼はそうするつもりだと約束した。彼はどうするつもりなのか?私にもわからないし彼にもわからない。
新年に関する正直な真実をお話ししよう。トランプ政権と我々の経済についてだ。米国は私の記憶にあるどの時代よりも不確かな未来に直面しており、ご覧の通り、私の髪の毛の色が示しているように、あなたはかなり長い間この場に居合わせたことになるが、それはトランプ大統領の任期の要点ではないかもしれないが、不確実性は、彼がこの新しい年にもたらした確かなものだ。
中国に対する戦争は、中国の発展を遅らせることを目的としていたが、それは失敗に終わった。中国の政治形態を変えさせることを目的としていたが、それも失敗した。すべてが失敗に終わった。中国は依然として米国よりも2~3倍の速さで成長している。大きな計画があったが、それは失敗に終わった。100%失敗だ。バイデンと民主党の悲劇は、彼らに何の権力も何のコミットメントもないことだ。彼らは基本的に反中国の経済戦争を継続した。それは少しは変化があったかもしれないが、ほとんど同じだ。
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