いい記事なのだが、修飾語過剰でくどくて長い。
「上級国民」の一語が日本人の意識を大きく変えたように、短い言葉だけが世論に影響を与えるのである。たとえば、米独立戦争が米国側の勝利に終わったのは「我に自由を与えよ。しからずんば死を与えよ」という(パトリック・ヘンリーだったかの)短い言葉の持つ力だったと私は思っている。
Brevity is the soul of wit
(以下引用)
不満な国民に革命モドキを与える主流政治(マスコミに載らない海外記事)
http://www.asyura2.com/21/kokusai30/msg/637.html
不満な国民に革命モドキを与える主流政治
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2021/06/post-0c82ca.html
2021年6月 9日 マスコミに載らない海外記事
2021年6月7日
ケイトリン・ジョンストン
この記事を音声で聞く。
2008年、アメリカ国民は、ジョージ・W・ブッシュの悲惨な現状政治にうんざりしていた、それで彼らはまとまって、彼に取って代わるべく希望と変化の選挙運動をした進歩的候補者を選出した。
だが何の進歩もなかった。希望と変化は決して実現しなかった。バラク・オバマは全ての前任者の国内、国外の最も下劣な政策を続け、拡大し、当初の高揚感が次第に消え、事態が良い方向に進んでいるという幻想が雲散霧消するのに長くはかからなかった。それはブッシュが決して大統領の座から去っていないかのようだった。
疲れ果て、国内での圧倒的ネオリベ政策と、国外での殺人ネオコン政策に嫌悪の念を抱いて、アメリカ人はブッシュとオバマ両者を批判するポピュリスト綱領で立候補した政治初心者を選出した。トランプは「沼を排水し」、戦争を終わらせ、普通の人々の利益のために企業と戦うと約束した。今度こそ確実に変化するはずだった。
だが戦争は続き、沼は更にあふれ、ブッシュ政権とオバマ政権で、そうだったと同じ軌道をアメリカ帝国は、ゆっくり進み続けた。この全てにもかかわらず、民主党と連中につるむメディアは、アメリカ合州国は、標準から劇的に逸脱し、世界から敬意を払われる自由な民主主義国家から孤立主義ファシスト・ディストピアに陥れられたと主張した。
ファシズムを止めるため、アメリカ人は不正な現状に対し、更にもう一度、民衆蜂起をして、オバマの副大統領を選出した。圧制的権力に対する最近のニセの革命モドキの結果、生涯にわたり企業の旧友で、帝国の従僕であるジョー・バイデンが、今ホワイトハウスで、前任者と全く同じ、殺人、圧制、搾取、権威主義政策を推進している。
それが、これまでアメリカ帝国における主流選挙政治だ。彼らが本物の革命をしないよう、数年ごとに、大衆のために繰り広げられるニセの革命モドキ。大衆が虐待的現状を海に放り込み、圧制者に対する戦いに勝利したかのように感じられる象徴的式典だ。それから、圧制者は、彼らを圧迫し続けるのだ。
数年ごとに、大衆は、寡頭政治帝国の二人の信頼できる従僕から選択させられ、そこで帝国の悪の全ては勝者に押しつけられる。大衆は、そこで彼らの激怒を、彼らを圧迫している実際の権力構造ではなく、従僕に向け、その後、彼らは、きっぱり悪党を排除するため次の選挙をする。彼らは抱き合い、泣き、祝い、圧政体制は全く中断されず続く。
ゴア・ヴィダルは、かつてこう語った。
「大統領が共和党か民主党かにかかわらず、実際には違いは生じない。アメリカ支配階級の真髄は、国民は、候補者や政策や国の運営方法について何の発言権もないのに、200年間、人々に大統領選出に関与したと思わせるのが可能だったことだ。極めて小さな集団がほとんど全てを支配している。」 |
その小集団とは、その合法化された贈収賄と、プロパガンダ機関が、アメリカ政治や帝国の戦争機構や、この金権階級が同盟している既得権益団体に巨大な影響力を持っている金権政治階級だ。もしアメリカという管理された民主主義で、大統領になりたいと望むなら、寡頭政治帝国の権益を推進しない大統領を連中は支援しないから、この権力集団の支援連合を形成する必要がある。
この見地からすれば、寡頭政治権力集団は、本質的に、自身の部下を、お互い競わせて、寡頭政治帝国に切り離せないほど焼きついた不正行為を終わらせると約束させているわけだ。だが、アメリカ人は、てっぺんから、つま先まで、最も重要な選挙が不正操作されている全体主義国家に暮らしており、政権に留まるため、選挙を不正操作している他の国々の邪悪な独裁者に関するニュース記事を与えられている。
寡頭政治帝国は、果てしない戦争、貧困と圧迫の必要を基盤として作られているので、政治家は、現状を、彼らの寡頭政治所有者ではなく、普通の人々に役立つものに変えることはできない。暴力(と、その脅威)を世界秩序を支持するために使わずには、一極グローバル帝国を維持することはできず、少数支配者が、一般庶民一般市民より遙かに多くの富の支配をするのを保証せずには、富豪階級を維持することはできない。
この理由で、比較的進歩的に聞こえる綱領で出馬する政治家さえ、帝国と寡頭政治の一部に対する軽い反対だけ主張し、寡頭政治と帝国の完全解体を要求しない、ニセの革命モドキの一環だ。今日アメリカで、自身を革新主義者だと言う政治家は、実質的に、アメリカ人に医療を与える寡頭政治帝国を支援しているのだ。アメリカ人を、貧しく、忙しく、洗脳されたままにしておくのは、地球規模の寡頭政治帝国のハブにおける不可欠な原動力なので、これは極めて重要だ。彼らが帝国の歯車に干渉するかもしれないので、普通のアメリカ人には、選挙運動に寄付する資金や、世界で一体何が本当に起ているのか研究する自由な時間を持つのをオリガルヒは望んでいない。経済の不公平を基盤に作られた権力構造は、決して経済的公正を認めるまい。
アメリカにおいて、選挙を通した有意義な変化へのドアは、閉じられ、錠を掛けられ、掛け金をかけられ、溶接され、1立方トンの鋼鉄で封じられている。圧迫と搾取の終わりをもたらせる唯一のことは、寡頭政治帝国を終わらせることであり、寡頭政治帝国の終わりをもたらすことができる唯一のものは、アメリカ人による直接行動だ。現状を維持する金権政治機構の団体を破壊するため、かつて一度も似たようなものがなかった、十分な人数による、未曾有の大規模活動、ゼネスト、市民不服従的だ。
問題は、アメリカ人が、ニセの革命モドキに満足するよう、まんまと洗脳されている限り、これは決して起きないということだ。選挙が帝国の終わりをもたらす可能性はゼロだが、一体何が起きているか理解している人々による、この認識を広めるための協力は、それをもたらすかもしれない。
人間行動の、人種差別の不正行為の認識が、人種的公正法をもたらしたり、自分が中毒であることの認識が、しらふになるようもたらしたり、何であれ、あらゆる積極的な変化には、常に認識が先行する。何が現実かに関し、マスメディアが我々にウソを言っていることを人々に知らせ、戦争の恐ろしさを気付かせ、アメリカ人を苦しめている経済的不平等の根本的力学を意識させれば、暖かい日に重いコートを脱ぐのと同じぐらい、やすやすと圧政の鎖を断ち切るため、民衆の数の力を共同で活用する連鎖反応をもたらせる。
必要なのは人々が真実に目覚めることだ。帝国丸ごと、1対の閉じたまぶたを基盤に作られているのだ。
記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2021/06/07/mainstream-politics-offer-pretend-revolutions-to-a-discontented-public/
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