「大摩邇」所載の「マスコミに載らない海外記事」の一部である。
長すぎる記事なので、前半3分の1を省略したが、現在と今後のイスラエルの運命が明晰に(やや細かすぎるが)解説されている。まあ、英語の決まり文句で言えば、「お前の(人生の残りの)日数は数えられたぞ」である。
大昔にエジプトからexodusし、近代には欧州からexodusし、今またイスラエルからexodusする連中は、誰が悪いと言えるのだろうか。少なくとも、今回は、自業自得の極みである。それとも連中が信じていると称する「神」の呪いか。
(以下引用)
2023年9月9日、インドで開催されたG20サミットで、ヨーロッパ、中東、インドを結ぶ鉄道、船舶、パイプライン、デジタルケーブル回廊を提案する主要な政策構想たるインド・中東・欧州経済回廊(IMEC)をジョー・バイデン大統領が発表した。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相がバイデン発表に対して発言し、IMECを「我が国史上最大の協力プロジェクト」と呼び、「その範囲は未曾有で、他に例のない地域的、世界的統合と協力の新時代へと我々を導く」とし「中東とイスラエルの様相を変える長年の構想を実現するものだ」と付け加えた。
しかし、今や世界がイスラエルを犯罪組織とみなすようになったため、IMECは、あらゆる意図や狙いの上で、事実上消滅し、中東を変えたはずのイスラエル史上最大の協力プロジェクトは、もはや実現しない可能性が高い。
第一に、今年始めイスラエル議会クネセトが可決したように、そんなことは決して起きないだろうが、戦争が終わり、パレスチナ国家がイスラエルに承認されるまでは、この計画に必要なイスラエルとの関係を正常化しないと、この計画の主要メンバーで、200億ドルを投資しているサウジアラビアが述べている。
IMECの崩壊は、ガザ紛争が始まって以来イスラエルが受けている670億ドルの経済的打撃のほんの一部に過ぎない。
観光業は80パーセント減少している。紅海とアデン湾で、フーシ派が展開する船舶攻撃作戦のため、南部のエイラート港は、 もはや機能していない。ハマスとヒズボラの攻撃により何万人ものイスラエル人が家を追われ、30万人以上の予備役が動員されたことで、労働力の安定が損なわれている。これら全てが組み合わさって経済を破滅させる一連の問題を引き起こし、現在の紛争が続く限り、イスラエルを悩ませ続けることになる。
結局、このまま放置すれば、イスラエルは経済崩壊の危機に瀕している。投資は減少し、経済は縮小し、経済の将来に対する信頼は消え失せている。つまり、もはや、イスラエルは、子育てや仕事や退職や生活に理想的な場所ではない。聖書に出てくる「乳と蜜の流れる地」は、たとえ、かつては存在したとしても、もはや存在していない。
これはイスラエルにとって存在に関わる問題だ。
「ユダヤ人の祖国」を存続可能にするには、イスラエルで、人口統計上、ユダヤ人が多数派として存在する必要がある。イスラエルには1,000万人弱の人々が暮らしている。そのうち約730万人がユダヤ人で、残りの210万人はアラブ人だ(その他にドゥルーズ派や他の非アラブ系少数民族がいる)。
占領下にあるパレスチナ人は約510万人で、アラブ人とユダヤ人を合わせた総数で見ると、ほぼ半々の割合だ。推定35万人のイスラエル人がEU加盟国との二重国籍を持ち、20万人以上がアメリカとの二重国籍を持っている。
同様に、ヨーロッパ系イスラエル人の多くは、自分自身や両親や祖父母がヨーロッパ諸国に住んでいたことを示すだけで簡単にパスポートを申請できる。更に150万人のイスラエル人はロシア系で、その多くが有効なロシア・パスポートを所持している。
二重国籍を維持している主な理由は利便性と経済性だが、多くの人は第二のパスポートを「保険」つまりイスラエルでの生活が維持できなくなった場合、逃げ込める場所とみなしている。
イスラエルでの生活は、まさに維持不可能になりつつある。
2023年10月7日の攻撃直後に移住が急増したが(ハマス攻撃の翌月、約1万2,300人のイスラエル人が永住移住した)2024年の永住移住者数は約3万人で、前年より減少した。
しかし現在イスラエルは、ヒズボラ、イラク民兵、イエメン・フーシ派から発射される長距離ドローン、ロケット、ミサイルによる爆撃をほぼ毎日受けている。10月1日のイラン・弾道ミサイル攻撃は、これら攻撃に対する有効な防御策がない現実をイスラエル国民全員に鮮明に示した。
更に、イスラエル・イラン紛争が一層激化すれば(そしてイスラエルは壮大な規模の報復を約束している)イランはイスラエルの重要インフラ(発電所、淡水化施設、エネルギー生産・配給センター)を破壊すると示唆しており、イスラエルは近代的国民国家として機能できなくなるだろう。
その時点で、二重パスポートを持つ何十万人ものイスラエル人が、出国という形で権利を行使して、保険が現金化されることになる。ロシアは既にロシア国民にイスラエルからの国外退去を命じている。そしてヨーロッパのパスポートを所持する他の何百万人ものイスラエル人がその選択肢を行使することを選んだ場合、イスラエルは究極の悪夢に直面することになる。ユダヤ人人口が急激に減少し、人口構成のバランスが決定的に非ユダヤ人側に傾き、ユダヤ人専用の祖国という概念が意味をなさなくなるのだ。
概念としても(シオニズム大量虐殺の現実に世界は急速にうんざりしつつある)実践としても(すなわち経済と人口の崩壊)イスラエルは急速に持続不可能になりつつある。
これがイスラエルの現状だ。たった一年で「中東の様相を変える」国から、軍事、経済、外交面で支えてくれるアメリカの継続的支援だけが救いの持続不可能なのけ者に変貌したのだ。
そしてここに問題がある。
アメリカにとって、イスラエルを魅力的なものにしていたもの、つまりアラブ諸国の不確実性の海に浮かぶ親米ユダヤ人居住区の戦略的優位性は、もはや以前ほど確固たるものではなくなった。冷戦は過ぎ去り、アメリカ・イスラエル関係で得られた地政学的利益はいまや明らかではない。
アメリカ単独行動主義の時代は終わりつつあり、モスクワ、北京、ニューデリーに重心を置く多極主義が急速に台頭しつつある。この新たな現実にアメリカが適応するにつれ、EUやNATOや西側太平洋諸国に味方する一握りの国以外の「グローバル・サウス」の人々の心をつかむための闘いに巻き込まれている。
国際舞台にアメリカ指導部が持ち込もうとしている道徳的明晰さは、イスラエルに対する疑問の余地のない継続的支援により著しく曇っている。
2023年10月7日以降の行動において、いかなる国際法の概念や人類の基本的原則とも完全に相容れない大量虐殺国家として、イスラエルは自らを位置づけている。
現代イスラエルは建国の正当化となった悪自体、つまりナチス・ドイツの残忍な人種差別主義思想が具現化した存在になっていると認識している人々がホロコースト生存者の中にもいる。
イスラエルは、現代文明のあらゆる理念にとって忌み嫌われる存在だ。
世界は徐々にこの現実に気づき始めている。
アメリカも同様だ。
今のところ、親イスラエル派ロビーは後衛活動を展開しており、アメリカの支援者らの継続的支持を得ようと必死になって政治候補者の支援に力を注いでいる。
だが地政学的現実は、世界の大半の国々から見て道徳的正当性を全く失ったイスラエルのために、最終的に、アメリカが自殺することはないだろうことを示している。
アメリカのイスラエル支援には経済的影響が伴う。特にBRICSフォーラムの引力が増す中、その影響は大きい。BRICSフォーラム加盟国と加盟希望国は増え続けており、そのリストはイスラエル国家に根本的に反対する国々の名簿のように見える。
今日アメリカにおいて深刻化する社会的、経済的危機は、選挙の現実により、アメリカ国内で顕在化する問題にアメリカ指導者たちが取り組まざるを得なくなる新たな政治的現実を生み出すことになるだろう。
イスラエルが関与する戦争を含む戦争の監督に、何十億ドルもの資金を議会が何の異議も挟まずに割り当てられる時代は終わりつつある。
政治戦略家ジェームズ・カービルの有名な言葉「経済こそ重要なのだ、愚か者め」は、1992年に彼が書いた当時と同じように今日も強く響き渡っている。経済的に生き残るため、アメリカは国内と国際的優先事項を調整しなければならず、アメリカ国民の意志だけでなく、進行中のイスラエルの大量虐殺を拒否する新たな法に基づく国際秩序に従う必要がある。
政府公務員や学界やマスメディアなど、選挙で選ばれない「支配体制」に籠もる頑固なシオニスト連中を除き、アメリカ人は、イスラエルに対する疑問の余地ない支持が、もはや受け入れられない新たな政策現実に引き寄せられるだろう。
これはイスラエルにとって最後の一撃となるだろう。
大量虐殺に対する世界中の拒絶、イラン主導の「抵抗枢軸」による持続的な抵抗、経済崩壊、そしてアメリカの優先順位の再調整という最悪状況は、存続可能な政治体としてイスラエルが無力化される結果になるだろう。この無力化の進行は、イスラエル社会の崩壊速度によって決まる。それは一年以内に起きるかもしれないし、今後10年かけて進展するかもしれない。
しかし、それは起きるだろう。
イスラエルの終焉だ。
そして、この全てが、2023年10月7日、世界を変えた日に始まったのだ。
スコット・リッターは、元アメリカ海兵隊情報部員。旧ソ連で軍備管理条約の実施に、砂漠の嵐作戦中のペルシャ湾、イラクで、大量破壊兵器の軍縮監督に従事した。
最新著書は、クラリティ・プレスから出版された『Disarmament in Tne time of Perestroika』。
長すぎる記事なので、前半3分の1を省略したが、現在と今後のイスラエルの運命が明晰に(やや細かすぎるが)解説されている。まあ、英語の決まり文句で言えば、「お前の(人生の残りの)日数は数えられたぞ」である。
大昔にエジプトからexodusし、近代には欧州からexodusし、今またイスラエルからexodusする連中は、誰が悪いと言えるのだろうか。少なくとも、今回は、自業自得の極みである。それとも連中が信じていると称する「神」の呪いか。
(以下引用)
2023年9月9日、インドで開催されたG20サミットで、ヨーロッパ、中東、インドを結ぶ鉄道、船舶、パイプライン、デジタルケーブル回廊を提案する主要な政策構想たるインド・中東・欧州経済回廊(IMEC)をジョー・バイデン大統領が発表した。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相がバイデン発表に対して発言し、IMECを「我が国史上最大の協力プロジェクト」と呼び、「その範囲は未曾有で、他に例のない地域的、世界的統合と協力の新時代へと我々を導く」とし「中東とイスラエルの様相を変える長年の構想を実現するものだ」と付け加えた。
インド・中東・ヨーロッパ経済回廊創設国と位置地図。(Bourenane Chahine、ウィキメディア コモンズ、CC BY 4.0)
しかし、今や世界がイスラエルを犯罪組織とみなすようになったため、IMECは、あらゆる意図や狙いの上で、事実上消滅し、中東を変えたはずのイスラエル史上最大の協力プロジェクトは、もはや実現しない可能性が高い。
第一に、今年始めイスラエル議会クネセトが可決したように、そんなことは決して起きないだろうが、戦争が終わり、パレスチナ国家がイスラエルに承認されるまでは、この計画に必要なイスラエルとの関係を正常化しないと、この計画の主要メンバーで、200億ドルを投資しているサウジアラビアが述べている。
IMECの崩壊は、ガザ紛争が始まって以来イスラエルが受けている670億ドルの経済的打撃のほんの一部に過ぎない。
観光業は80パーセント減少している。紅海とアデン湾で、フーシ派が展開する船舶攻撃作戦のため、南部のエイラート港は、 もはや機能していない。ハマスとヒズボラの攻撃により何万人ものイスラエル人が家を追われ、30万人以上の予備役が動員されたことで、労働力の安定が損なわれている。これら全てが組み合わさって経済を破滅させる一連の問題を引き起こし、現在の紛争が続く限り、イスラエルを悩ませ続けることになる。
結局、このまま放置すれば、イスラエルは経済崩壊の危機に瀕している。投資は減少し、経済は縮小し、経済の将来に対する信頼は消え失せている。つまり、もはや、イスラエルは、子育てや仕事や退職や生活に理想的な場所ではない。聖書に出てくる「乳と蜜の流れる地」は、たとえ、かつては存在したとしても、もはや存在していない。
これはイスラエルにとって存在に関わる問題だ。
「ユダヤ人の祖国」を存続可能にするには、イスラエルで、人口統計上、ユダヤ人が多数派として存在する必要がある。イスラエルには1,000万人弱の人々が暮らしている。そのうち約730万人がユダヤ人で、残りの210万人はアラブ人だ(その他にドゥルーズ派や他の非アラブ系少数民族がいる)。
占領下にあるパレスチナ人は約510万人で、アラブ人とユダヤ人を合わせた総数で見ると、ほぼ半々の割合だ。推定35万人のイスラエル人がEU加盟国との二重国籍を持ち、20万人以上がアメリカとの二重国籍を持っている。
同様に、ヨーロッパ系イスラエル人の多くは、自分自身や両親や祖父母がヨーロッパ諸国に住んでいたことを示すだけで簡単にパスポートを申請できる。更に150万人のイスラエル人はロシア系で、その多くが有効なロシア・パスポートを所持している。
二重国籍を維持している主な理由は利便性と経済性だが、多くの人は第二のパスポートを「保険」つまりイスラエルでの生活が維持できなくなった場合、逃げ込める場所とみなしている。
イスラエルでの生活は、まさに維持不可能になりつつある。
イスラエルからの脱出
2014年、イスラエルのロッドにあるベン・グリオン国際空港の出国エリア。(Adam Fagen、Flickr、CC BY-NC-SA 2.0)
ネタニヤフ政権の政策への不満から生じた移民問題の拡大にイスラエルは既に悩まされており、2023年7月から10月の間に約3万4000人のイスラエル人が、主にネタニヤフ首相が施行している司法改革に抗議して、イスラエルを永久に去った。2023年10月7日の攻撃直後に移住が急増したが(ハマス攻撃の翌月、約1万2,300人のイスラエル人が永住移住した)2024年の永住移住者数は約3万人で、前年より減少した。
しかし現在イスラエルは、ヒズボラ、イラク民兵、イエメン・フーシ派から発射される長距離ドローン、ロケット、ミサイルによる爆撃をほぼ毎日受けている。10月1日のイラン・弾道ミサイル攻撃は、これら攻撃に対する有効な防御策がない現実をイスラエル国民全員に鮮明に示した。
更に、イスラエル・イラン紛争が一層激化すれば(そしてイスラエルは壮大な規模の報復を約束している)イランはイスラエルの重要インフラ(発電所、淡水化施設、エネルギー生産・配給センター)を破壊すると示唆しており、イスラエルは近代的国民国家として機能できなくなるだろう。
その時点で、二重パスポートを持つ何十万人ものイスラエル人が、出国という形で権利を行使して、保険が現金化されることになる。ロシアは既にロシア国民にイスラエルからの国外退去を命じている。そしてヨーロッパのパスポートを所持する他の何百万人ものイスラエル人がその選択肢を行使することを選んだ場合、イスラエルは究極の悪夢に直面することになる。ユダヤ人人口が急激に減少し、人口構成のバランスが決定的に非ユダヤ人側に傾き、ユダヤ人専用の祖国という概念が意味をなさなくなるのだ。
概念としても(シオニズム大量虐殺の現実に世界は急速にうんざりしつつある)実践としても(すなわち経済と人口の崩壊)イスラエルは急速に持続不可能になりつつある。
アメリカからの見方の変化
2024年7月22日、ネタニヤフ首相が宿泊していたワシントンのウォーターゲートホテル前で行われたデモ。(ダイアン・クラウタマー、Flickr、CC BY-NC-SA 2.0)
これがイスラエルの現状だ。たった一年で「中東の様相を変える」国から、軍事、経済、外交面で支えてくれるアメリカの継続的支援だけが救いの持続不可能なのけ者に変貌したのだ。
そしてここに問題がある。
アメリカにとって、イスラエルを魅力的なものにしていたもの、つまりアラブ諸国の不確実性の海に浮かぶ親米ユダヤ人居住区の戦略的優位性は、もはや以前ほど確固たるものではなくなった。冷戦は過ぎ去り、アメリカ・イスラエル関係で得られた地政学的利益はいまや明らかではない。
アメリカ単独行動主義の時代は終わりつつあり、モスクワ、北京、ニューデリーに重心を置く多極主義が急速に台頭しつつある。この新たな現実にアメリカが適応するにつれ、EUやNATOや西側太平洋諸国に味方する一握りの国以外の「グローバル・サウス」の人々の心をつかむための闘いに巻き込まれている。
国際舞台にアメリカ指導部が持ち込もうとしている道徳的明晰さは、イスラエルに対する疑問の余地のない継続的支援により著しく曇っている。
2023年10月7日以降の行動において、いかなる国際法の概念や人類の基本的原則とも完全に相容れない大量虐殺国家として、イスラエルは自らを位置づけている。
現代イスラエルは建国の正当化となった悪自体、つまりナチス・ドイツの残忍な人種差別主義思想が具現化した存在になっていると認識している人々がホロコースト生存者の中にもいる。
イスラエルは、現代文明のあらゆる理念にとって忌み嫌われる存在だ。
世界は徐々にこの現実に気づき始めている。
アメリカも同様だ。
今のところ、親イスラエル派ロビーは後衛活動を展開しており、アメリカの支援者らの継続的支持を得ようと必死になって政治候補者の支援に力を注いでいる。
だが地政学的現実は、世界の大半の国々から見て道徳的正当性を全く失ったイスラエルのために、最終的に、アメリカが自殺することはないだろうことを示している。
アメリカのイスラエル支援には経済的影響が伴う。特にBRICSフォーラムの引力が増す中、その影響は大きい。BRICSフォーラム加盟国と加盟希望国は増え続けており、そのリストはイスラエル国家に根本的に反対する国々の名簿のように見える。
今日アメリカにおいて深刻化する社会的、経済的危機は、選挙の現実により、アメリカ国内で顕在化する問題にアメリカ指導者たちが取り組まざるを得なくなる新たな政治的現実を生み出すことになるだろう。
イスラエルが関与する戦争を含む戦争の監督に、何十億ドルもの資金を議会が何の異議も挟まずに割り当てられる時代は終わりつつある。
政治戦略家ジェームズ・カービルの有名な言葉「経済こそ重要なのだ、愚か者め」は、1992年に彼が書いた当時と同じように今日も強く響き渡っている。経済的に生き残るため、アメリカは国内と国際的優先事項を調整しなければならず、アメリカ国民の意志だけでなく、進行中のイスラエルの大量虐殺を拒否する新たな法に基づく国際秩序に従う必要がある。
政府公務員や学界やマスメディアなど、選挙で選ばれない「支配体制」に籠もる頑固なシオニスト連中を除き、アメリカ人は、イスラエルに対する疑問の余地ない支持が、もはや受け入れられない新たな政策現実に引き寄せられるだろう。
これはイスラエルにとって最後の一撃となるだろう。
大量虐殺に対する世界中の拒絶、イラン主導の「抵抗枢軸」による持続的な抵抗、経済崩壊、そしてアメリカの優先順位の再調整という最悪状況は、存続可能な政治体としてイスラエルが無力化される結果になるだろう。この無力化の進行は、イスラエル社会の崩壊速度によって決まる。それは一年以内に起きるかもしれないし、今後10年かけて進展するかもしれない。
しかし、それは起きるだろう。
イスラエルの終焉だ。
そして、この全てが、2023年10月7日、世界を変えた日に始まったのだ。
スコット・リッターは、元アメリカ海兵隊情報部員。旧ソ連で軍備管理条約の実施に、砂漠の嵐作戦中のペルシャ湾、イラクで、大量破壊兵器の軍縮監督に従事した。
最新著書は、クラリティ・プレスから出版された『Disarmament in Tne time of Perestroika』。
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