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徽宗皇帝のブログ

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これからの日本のグランドデザイン 本論(2)中央と地方2
さて、歯に衣着せぬスカイヲーカーさんだから、このようにズバリと言う。


公務員の給料こそが、地方交付金の最大原資であって、

逆に、産業も文化もすべて東京に集中する日本では、

地方交付金だけが唯一の経済の下支えになっている


言い方は不正確で、たとえば「公務員給料」が「地方交付金の原資」というのは間違いではないか。「地方交付金の最大の使途」と言うべきだろう。だが、言いたいことは分かる。地方交付金が地方公務員の給与となる。それが地方全体の最大の「収入」なのだ、ということだろう。極端に言えば、「地方公務員が消費するから、地方の他の人間の生活が成り立つ」というわけだ。これは本物の「トリクルダウン」であるwww 本当にそうか?
その「地方交付金」は地方も含めた全国民の払った税金から出ているのである。つまり、公務員以外の国民は、本当は自分のカネで自分を養っているのだが、「税金→地方交付金」という経路をとらないと、自分のカネが自分のものにならない。また、その所得から再び税金を払わねばならないわけである。こういうサイクルだ。はたしてこれを「トリクルダウン」と言っていいのかどうか。庶民からカネを「取り来るアップ」して、それから「トリクルダウン」するシステムが今の地方交付税交付金システムである。

さて、地方の衰退は誰でも知っている。ほとんどの地方の中心市街がシャッター街になっていることも知っている。まったく効果のない「村起こし」「町起こし」があらゆる村や町で行われては消えていくことも知っているだろう。それを見るたびにカネの無駄遣いだ、と苦々しく思っているのは私だけではあるまい。
補助金と地方交付金だけが命の綱、という地方自治体は腐るほどある。いや、それがほとんどであって、それに頼らなくてもいい、というのは東京だけではないか。その東京には地方交付金は下りないから、東京の人間はこの件では「不公平だ」「東京差別だ」とむしろ地方への憎悪を表明すらする。だが、政府のほとんどの経済政策は東京だけしか眼中にないことは、先のスカイヲーカーさんの記事からもよく分かるだろう。
3.11の津波被害の復興や福島原発事故の復興そっちのけで東京オリンピックを招致したのもそのいい例である。

さて、ではこれからの日本の中央と地方の関係をどうするか。
安易な地方分権論が、「貧乏県の切り捨て」になりかねないことは以前の記事で書いた通りだ。地方交付金システムも発足した当初は単に「中央による地方支配」だけが目的ではなく、「3割自治」に地方を永遠に置きたいという意図でもなかっただろう。結果的にそうなったのは「官僚は自己保身が何よりも優先する」という官僚の本能的習性の結果にすぎない。
であれば、「地方交付金制度の改良」が最良の改革になるだろう。つまり「紐付き交付金」ではなく、交付金の使途は完全に各地方自治体に任せること。さらに言えば、地方交付金の額を上げることである。中央政府の取り分を今の半額以下にすればいい。地方の無駄遣いに比べて政府の無駄遣いが膨大であることは明らかなのだから。医療費の無駄、軍事費の無駄、海外援助の無駄、etc、etc

まあ、中央対地方の問題についてはこれだけでいいだろう。在日米軍基地問題や原発問題は、また別に論じたほうがいいかと思う。

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