博学多識の宗純氏らしく、「バンザイ」という風習についての私の疑念を解消してくれたが、この風習が明治期(帝国主義思想下の日本)に起源を持つのではないか、という私の想像は当たっていたようだ。
なお、私は別記事で「万歳」は中国語で「マンセー」と読むのでは、と書いたが、「マンセー」は朝鮮語らしい。まあ、「万歳」が中国起源の風習だというのは予想通りのようだ。ただ、「万歳」を叫ぶ際に両手を上に上げるという動作をするのは中国や朝鮮でも同じなのかどうかまでは、下の記事では分からない。
(以下引用)
『明治中期に軍人たちによって新しく作られた奇怪なバンザイの風習』
そもそも日本人が公式の場所でバンザイする習慣は無かったが、王政復古から21年目の1889年(明治22年)2月11日に公布された大日本帝国憲法に関連して、新しく生まれたものだった。この時、青山練兵場での臨時観兵式に向かう明治天皇の馬車に向かってバンザイしたのが最初だという。
「バンザイ」は、実は大日本帝国憲法と同時期に生まれた新語で、天皇に対する「コール」を議論した結果、当初の「奉賀」案は連呼すると「アホウガ」と聞こえ却下。中国で皇帝の長寿を祝った際のコール「千歳万歳」の後ろの半分を使うことに。 その発音も「万」の漢音の『バン』(呉音ならマン)と「歳」の呉音の『サイ』(漢音ならセイ)がミックスした(漢字の用法としては誤った)全く新しい言葉である『バンザイ』が生まれたらしい。
★注、
昔から日本では芸能関係の場合はバンザイでは無く呉音の『まんざい』と読んでいた。また、万歳の読みを漢音に統一すると『バンセイ』になる。朝鮮語の発音では万歳は「マンセー」に、今の中国語で万歳の読み方は「ワンスイ」(wànsùi)になる。
『降伏したときに、武器を隠し持っていないとの意思表示としてのバンザイ???』
日本では昔から衆議院解散時には議員全員が万歳三唱する風習があり、また『逝きし世の面影』ブログ記事冒頭に掲げた第二次世界大戦でのレイテ沖海戦で撃沈された日本海軍空母「瑞鶴」が総員退艦で乗組員が万歳するなど、会社の倒産とか『降伏』など極限的な不幸の時にも行っている。バンザイは御めでたい祝辞の象徴ではない。正反対の罵倒や軽蔑、からかいなども同時に意味するのである。
『おめでたい「お祝いごと」だけではなく、180度逆の「不幸の極限」(絶体絶命)の場合にもバンザイする日本人』
日本国のバンザイ(万歳)には、極端な両義性を持っているので、その場の歴史や伝統、微妙な雰囲気などを考慮することが大事で、TPOを間違えてうっかりバンザイすると張り倒される危険性がある摩訶不思議な行為なのである。今回の1000年前の平安時代の雅で厳粛な「即位礼正殿の儀」ですが、まさに時代絵巻である。ところが、明治時代の帝国軍人の猿真似である安倍首相の不細工な万歳三唱で、天平のおごそかな雰囲気を明らかにぶち壊していた。
★注、
21世紀に入ってから、日本全体が病的に右傾化するなかで、出自は不明だが誰かが『手のひらを前に向けたバンザイは降伏のときに武器を隠し持っていない(反攻しない)との意思表示だ』と言い出したので、ネトウヨのアイドルの安倍晋三は10月22日の「即位礼正殿の儀」で「高御座」の徳仁(なるひと)天皇に手の平を内側にした摩訶不思議な『万歳三唱』をしたらしい。(それなら安倍晋三は、天皇に向かって、武器を密かに隠し持って弑逆する意思を示していることになるが、将軍家茂と姻戚関係にあった公武合体派の孝明天皇を暗殺した長州藩のような話である。孝明天皇の暗殺は幕末に来日したアメリカの外交官アーネスト・サトウが日記に書き残している歴史的事実)
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