昔聞いた話だが、エスキモーは高齢になると、赤ん坊を養子にして、子育てを娯楽にしたそうだ。幼児の言動は見ているだけで楽しいのだから、その気持ちは分かる。
子供を学校や塾になどやらなくても、中学卒で社会に出してもいいと思えば、子供の教育に悩む必要も無いだろう。社会に出てから高校大学で学んだ知識が必要なことはほとんど無い。私が昔働いていたところ(小売業)で見た、もっとも明るく気立てのいい女性は中卒だった。下種な人間(表裏のある人間、嘘つき人間)が多かった職場(塾)は、ほとんどが大卒の人間だったwww
(以下引用)
若者が子供を望まない理由 「日本に希望ない」
「#生涯子供なし」日経読者アンケート㊤
日本経済新聞社が1月、「生涯子供なし、日本突出 50歳女性の27%」と報じたところ、SNS(交流サイト)などで大きな反響があった。子供を産めなかった理由など多数のツイートが「#生涯子供なし」付きで流れた。より具体的な声を聞こうと2月に読者アンケートを実施。延べ5000を超える自由回答から浮かび上がったのは、日本で子供を産み育てることへの不安や諦め、子供を持たない人が背負わされる負担だった。
- 【関連記事】生涯子供なし、日本突出 50歳女性の27%
「政府や社会は変わらない」
「日本で子供を育てることに希望を見いだせない」――。
子供がいない人に聞いた「子供がいない理由」の自由回答で、目立ったのは若い世代の不安や諦めだった。
冒頭は20代男性(正社員・既婚)の回答で、「人口という確実な数値を踏まえ、これから衰退期に入る日本に生まれるのは子供がかわいそう。責任を負いきれない」と続いた。「社会に望むことは」という別の質問には「政府や社会は変わらない」とだけ記してあった。
子供がいない人には、望むがいない人と、そもそも望んでいない人がいる。アンケートでは、3割程度の人が「子供を望まないし、過去にも望んだことがない」と答えた。その理由を聞いた自由回答でも悲観的な内容が多かった。
「女性だけがキャリアにブランクをあけることに納得していない」(20代女性・正社員・未婚)、「自分たちが生きていくのに必要な分しか稼げない」(30代女性・正社員・既婚)などだ。
悲観的な理由には、上の世代の苦労も影響していそうだ。
「自分の母親が『社会に出て認められたかったのに、専業主婦になっている』という気持ちのある人だった。『子育てすると自分が犠牲になる』と感じながら生きてきた 」(50代女性・正社員・既婚)などだ。
「亭主関白な家庭」
育った家庭環境を挙げる人も多かった。
「亭主関白な家庭で育ち、役割分担をして生活する家庭像が思い描けない」(20代女性・正社員・未婚)、「両親が不仲だった」(20代男性・正社員・未婚)などだ。
「居ても居なくても楽しい人生を送る自信がある」(30代女性・正社員・既婚)といった前向きな回答は少なかった。
子供がいない人に聞いた「社会に望むこと」についての自由回答で多かったのは、賃金の上昇だった。「残業を減らす」「転勤をなくす」などの働き方や、「選択的夫婦別姓」も複数回答があった。
「子供がいないことで困っていることは」という質問の自由回答からは、社会が見落としがちな課題も見えた。
「きつい仕事を押し付けられる」(30代女性・正社員・未婚)、「子供がいる人の仕事を代わってやらなければならない」(40代女性・正社員・既婚)などだ。大企業では子供がいる人の業務を肩代わりした人に手当が付く制度などがあるが、広く浸透はしていない。
「相続」「死後の手続き」といった事務的な問題のほか、「親からのプレッシャー」(30代男性・正社員・既婚)や「周りから子供を期待する声をかけられる」(30代女性・パート・既婚)といった外部からの干渉を挙げる人も多かった。
子供の有無にかかわらず全員に聞いた「子供を持たない人が増えている状況で、政府や社会が変えた方がいいことは」という質問への自由回答では、教育費や子育て費用の軽減を挙げる人が最も多かった。
多様な生き方求める声
一方で、「子供の有無にかかわらず平等に休暇・時短など活用できるように」(40代女性・正社員・未婚)、「いらない人もいるから、子供を育てやすい社会ばかり言わないでほしい」(30代女性・パート・既婚)などの声もあった。子供を持つことを責務とするような風潮が個人を苦しめている可能性がある。
「家族を持つことを前提としないでほしい」(30代男性・正社員・未婚)、「みな自分の好きに生きればいい」(30代女性・パート・既婚)と、多様な生き方を受け入れてほしいという意見も多かった。
調査は日経リサーチと共同で2月16〜20日、日経電子版などの利用に必要な「日経ID」の所有者を対象にオンラインで実施した。3421人から回答を得た。そのうち子供がいない人は1599人だった。
無子志向の背景に低収入
子供を持ちたいと思いながら持てない人の課題を解決していく一方で、子供をそもそも望まない人たちの背景にも目をこらしていく必要がある。
国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査では、子供の数の理想や希望を「0人」と回答する人が徐々に増えている。
同研究所の守泉理恵氏の研究では、女性のうち5%程度は子供を望んでいないと推計している。特に若い世代ほど、その傾向が強い。未婚女性の場合は、低収入の場合も確率があがる。
日経読者アンケートの自由記述欄から見えたのは、若者の諦めだった。高齢者に偏る社会保障、根強い性別役割分業の意識、人口減少という衰退……。日本が変わらないことに対し、自らの人生の選択を狭めることで身を守っているように見える。賃金の上昇や教育費の負担軽減など、若者が希望を持てる社会づくりを急ぐべきだ。
「育てる自信がない」といった回答も多く、日本人の生真面目さがうかがえた。
内閣府が2020年に実施した「少子化社会に関する国際意識調査」では、結果を分析した専門家が「日本人にとって子育ては、自分の人生というより、社会的に期待された役割や子供を質の高い環境で育てたいという責任感が強く意識されるものであり、その分、つらく負担を感じやすい」とまとめている。
子供を持つべきだ、女性が子育てすべきだ、男性が稼ぐべきだ、親が十分な教育費を払うべきだといった、「こうでなくてはならない」という規範の呪縛が人々の生き方を狭めていないだろうか。「それができないから」、結婚しない、子供はいらないという結論に至っている人々の思いが、アンケートからは垣間見える。
一方で、「子供を持たない」という生き方が決して少数ではなくなっているのに対し、子供がいることを「標準」とするような制度や風潮への不満もあった。介護など社会保障の面でも、子供がいてもいなくても安心して暮らせる仕組みが必要になる。
子供を持たないという生き方を認めることと、人口減少への懸念には一線を引くべきだ。ロシアや中東欧諸国は、無子であることに対し社会が不寛容であるため、無子率が低いが、第1子にとどまる人々が多いという研究分析もある。出産の奨励は必ずしも少子化の解決にはつながらない。
それぞれの生き方が尊重される自由で豊かな社会とは何か。政権は子ども予算倍増を高く掲げるが、根底からのメッセージがなければ国民の心には響かない。
(福山絵里子)
コメント