私は前に、クリス・ヘッジスの下記の本の題名を「本当の戦争の話をしよう」と書いた気がするが、それはティム・オブライエンの小説の題名だったようだ。後者もなかなか優れた作品のようだが、クリス・ヘッジスの本と、どちらが戦争の本質を伝えているかというと、個人的体験に終始する小説よりも、統計的手法で戦争の姿を全体的に、大きくとらえたヘッジスの方ではないかと思う。ちなみに、オブライエンの本は、読みかけたがほとんど読まないままに図書館に返した。戦争は、「巨大ビジネス」なのであり、個人的な感傷が通用する世界ではない。
(以下引用)
徴兵制ではないし言論の自由、人権尊重(訴訟社会、司法市民参加、市民の武装権の確保)あるから待遇は恐らく (サウジアラビアなど産油国は別にして) 世界一良い(一人当たりGDPも高いから武器装備も高級)アメリカ合衆国軍であっても平時でもブラック企業より下、海外戦場に派遣されると恐怖にかられる最前線以外は闇雲にセックスを娯楽にしなければならないほど悲惨であるらしい、ただ90年代の湾岸戦争からはドラッグ使用は改善されたという。歩兵で従軍する場合、死亡か快復不能になる率はざっと20%それ以外の10倍。歩兵は消耗品…
(10年前)中国の兵力は世界一で240万、アメリカが140万、インド130万、北朝鮮100万、ロシア90万(日本の自衛隊20万)…全世界で2億1300万の将兵がいる。独裁軍事権力の中国がもっとも恐ろしいが、国民党との内戦は70年以上の昔、《社会主義の大義》も色褪せた今世紀、大規模な正規軍同士の衝突は無いと思いたい。
戦闘中の給料(月150ドル割増)、捕虜になった場合の給料(払われる)、部下による上官殺害(ベトナムで死んだ士官の20〜25%が下士官に殺された)、外国籍の米兵(140万人中3.7万人)、味方の誤射(20世紀の米軍死者の15%、湾岸戦争で失われた全戦闘車両の77%)とか。「自分が違法だと判断するような命令を上官から受けたら?」に対する回答は「実行を拒否しなければならない」。著者は戦場経験豊富なニューヨーク・タイムズ記者。
「核保有国からの脅迫に、核武装以外で対抗できるか?」「七十年以上前の恨みを訴える国は、侵略の前段階ではないか。現に総連ビルは差し押さえ、公開入札ののちも明け渡されていない」「大韓民国には平和憲法があるのか?北朝鮮になすがままにされて。その余波が日本にも」などが日本の問題と言えましょうか。
本当の戦争 すべての人が戦争について知っておくべき437の事柄
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