徽宗皇帝のブログ

私はそもそも学校教育で「競技」「競争」といった「競う」システムを強制していることに反対なのだが、世間の人は「競わないと努力しない」「競わないと力が伸びない」「競うのは生徒にも楽しいはずだ」という考えが多いのだろうか。
言うまでもなく、これは知的教科でも同じで、「テスト」をしない学校、成績評価をしない学校は存在しない。私は、そういう学校ができることを夢想しているのだが。たとえば、福沢諭吉が学んだ「適塾」などは、塾生同志が教え合って学んだのである。そこに「他から抜きん出よう」という意志が無かったとは言わないが、それなら「教え合う」ことはしないだろう。

一応、私自身のことを言えば、知的教科よりも体育や運動会で「競わされる」ことが大嫌いだった。結果が即座に全員の目の前で分かり、自分の無能さ、不細工さが衆目の前にさらされたからである。これはかなりの屈辱で「子供の人権無視」だったと思うが、運動の得意な子はそういう場が大好きだっただろうし、その父兄も大得意だっただろう。
知的教科については、ダメな生徒は「俺はまだ本気出していないだけ」と言えるし、「教える側が無能だ」と父兄は言えるだろうから、逃げ道はあるが、運動会でビリの子にはそういう言い訳も存在しないのである。

そういえば、学校教育の問題で「子供の人権」や「子供の名誉、プライドの保護」という視点が語られることはほぼゼロなのではないか。名誉やプライドを傷つける行為はいじめの大きな要素であり、容易に自殺につながる重大問題なのである。最近の「不登校児」の激増は、その重大性を示している気がする。


（以下引用）