今年の1月1日、日経新聞が革命をぶち上げていたことを覚えている人はどれぐらいいるだろうか。
「化石燃料で発展してきた人類史の歯車は逆回転し、エネルギーの主役も交代する。」ということらしいわけですよ。
驚いて1月1日にこんなエントリーをしたわけですが、
脱炭素して第4革命、このバスはどこ行き?
11ヵ月経ってみて思うのは、ほんとにやってるなというところ。
そして、金融業界に革命を主導されるというのは、各国民にとって屈辱ではないのか?と私は思うのだが、各国民はコロナに忙しく革命が主導されていることを問題視しなかったというのも革命元年の記録として残したい。
で、この革命によって、目先に予想されている(というか半分現実化している)のは、エネルギー価格の高騰と、それに伴う全体経済の低調。
ここ数日、新型のコロナのバリアントだかで、一気に原油価格が落ちてたけど、コロナは市場の「冷や水」になってるなというのはこれまでにもあった。そういうツールだと思えばなるほどという気もする。経済停滞を見越すからエネルギー需要低下と市場が反応するわけね。
そして、金融屋が、投資活動を通じて社会を変革するのですとかマジで言う。
ESG投資で変える社会 COP26後の展望を聞く
フィデリティ・インターナショナル ジェン・ホイ・タン氏 という、フィデリティ投信の人が真っ先に何か言ってる(有料の壁なので見てない)。
そして、ESGとは、環境、社会、ガバナンスの頭文字だそうなので、これはつまり、国家予算を飛び越えてESGを通して社会や国の枠組みを変革しようということなんでしょうね。
我が方、経済産業省の説明によれば、
ESG投資は、従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のことを指します。特に、年金基金など大きな資産を超長期で運用する機関投資家を中心に、企業経営のサステナビリティを評価するという概念が普及し、気候変動などを念頭においた長期的なリスクマネジメントや、企業の新たな収益創出の機会(オポチュニティ)を評価するベンチマークとして、国連持続可能な開発目標(SDGs)と合わせて注目されています。
誰がアジェンダ設定して、誰が評価するのか、というのが大抵問題だと思うわけですが、それがどこかにすっ飛んでる。
また、気候変動なるものが基準系としての役割を果たし、その系にそぐわないものははじかれる。そして基準系はその都度これら金融屋が金出して作ったなんちゃらNGOとかなんちゃら協会、みたいなのがその任にあたる、みたいな感じか。
それに対して、ロシア、中国、インド、イランあたりは、この投資コミュニティーの大きさからいって付き合わざるを得ないにしても、相変わらず国家の枠組み重視で生きるようではある。
従って、結果的には、単純にいって、この革命によって、G7+残りのEUあたりが、従来の政治機構を失うという効果が顕著になるのではなかろうか。
従来、私たちは、ウチの国家はどこか遠いところの、西側の支配層にコントロールされている、などと言っていたわけですが、投資と金融ツールをメインにして、全体的にコントロールされることになった、ということだろうか。
岸田が新しい資本主義とかなんかとか言ってたけど、確かに、より(上が)コントロールしやすくなったという意味で新しいフォームだと思う。
コメント