節減すべき冗費はほかにたくさんあるだろう。まず、東京オリンピックを中止し、その費用を全額福祉に回せばいい。フクシマ問題が解決されていない今の日本(関東地方)でオリンピックを実施することは、殺人に等しい行為ではないか。他に、外国への支援など膨大なカネを提供してきたのだが、それらはすべて国会の承認無しで決定されたものだろう。内閣の無駄遣いをやめれば、教育や福祉に必要なカネなどいくらでも出る。
なお、貧困者に与えたカネは即座に消費に回るから、景気回復のためにもそれが最良の政策なのである。
(以下引用)
福祉用具レンタルの原則自己負担方針 本紙報道に反響続々
福祉の充実に使うと言っていたお金はどこへ-。要介護度の軽い人たちについて、福祉用具レンタルを原則自己負担化するとの財務省案。利用者から悲鳴が上がっていると三日の本紙朝刊暮らし面が伝えたところ、読者らから反響が相次いだ。安倍政権が掲げる「一億総活躍」に反し弱者いじめそのものでは、というのだ。 (編集委員・白鳥龍也)
記事では、車いすや段差解消用のリフトを月五千五百円(一割)の負担で利用する高齢男性の例を紹介した。東京都八王子市の七十代女性からは本紙読者部に「レンタル代が十倍になったら(年額)六十万円を超える。老後が心配」と、電話で意見が寄せられた。
本紙編集局の各部が設けるツイッターなど交流サイトには記事の転載をした参加者が「自己負担できない人はどうする」といった書き込みをした。「高齢者の甘え」とする声もあったが「(政府は)弱い者いじめばかり」「(弱者切り捨ての)この状態なのに『一億総活躍社会』を推し進めるって」と批判が多かった。
「通院や外出、日常生活に著しい支障が出る。状態が悪化し寝たきりとかになってしまいそう」など政策効果を疑問視する声も。「軽度者」への用具貸与のため政府が介護保険から給付しているのはことし二月分で九十五億円。介護保険全体の1・4%にすぎない。
事業者団体の日本福祉用具供給協会が、利用者約五百人に行った調査では、用具利用以前は半数以上が転倒を経験していたが、利用後は九割以上で転倒の不安が軽減したという。一方、用具が使えなくなったら、種類によっては25%の人が「訪問介護を依頼する」と回答。これを基に、国全体で訪問介護の費用がどのくらい増えるか試算したところ、低くとも年間千三百七十億円のコスト増になり、介護人材も新たに十万人以上必要になるとはじいた。
脳出血で左半身まひとなったが、車いすと介護タクシーで片道一時間の通院や買い物もこなす盛岡市の内村タヱさん(68)=要介護2=は「車いすは体の一部。全額負担になったら家さこもって暗くなってなくちゃいけないんだべなと思ってる。現場をちゃんと見て決めて」と訴える。
◆介護軽度者を見直し
政府が二〇一五年六月に閣議決定した「骨太の方針」は福祉用具のレンタルを含む軽度者向けサービスの見直しを明記。政府は訪問介護の生活援助やバリアフリー化の住宅改修費の見直しも検討している。財務省は介護保険の給付から外し、一部還付も念頭に置いた原則自己負担を主張。厚生労働省社会保障審議会介護保険部会は年内の結論を目指し議論を進めている。
本紙は三日暮らし面で「対象の高齢者から悲鳴が上がっている」との記事を掲載。車いす生活の七十六歳の女性が「用具がなければ(家事や外出などが)全部できなくなり、認知症になりかねない」と不安がる様子などを紹介した。
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